イモそっくりの「みため芋」もちもち感とイモの甘さが最高

―[ビビっとくる日本全国おみやげ日記]―
タイトル

見た目はサツマイモのやわらかなお菓子

イラスト

 お土産情報を漁っていると進化形六宝焼「みため芋」の文字が飛び込んできました。進化もなにも元の六宝焼を知らないが、とてもおしゃれでおいしそう…! ということで、今回はそんな大阪・千吉屋さんの「みため芋」をお取り寄せします。

 まず「六宝焼」とは、中にあんが入った直方体形の焼き菓子のこと。生地の六面を焼き上げ、外観が直方体をしていることから、この名がつけられたそうです。六宝=六方ですね。「きんつば」にも似ていますが、あちらの皮は小麦粉なのに対し、六宝焼の皮は小麦粉と卵が一般的なんだとか。

外包

 で、今回の「みため芋」は名前そのまんま、見た目がイモ。サツマイモをふんだんに使ったイモの六宝焼ということですね。そして中身のあんもバリエーションゆたか。プレーン、刻みチョコ、あんバター、クリームチーズ、カスタードの5種入りです。

中身

 さてフタを開けてみると、なるほどこれが「みため芋」。紫色が目に飛び込んできます。まずは1つずつ撮影すっか! と、箸でつまみ上げようとしたところ…オワーやわらかい! 箸の形にぐんにゃりしてしまってうまく切れない! …というくらいやわらかい食べ物です。

「みため芋」5種類を食べ比べ

中身

 四苦八苦しながらも実食。

【プレーン】
 きちんとした上等なお菓子の味がする…!! 第一印象は「スイートポテトともちのハイブリッド」といった感じ。「焼き菓子」感は薄く、もちもち感とイモの甘さと少しごろっと感の印象が強いです。焼いてないスイートポテトとでも言いましょうか。

【刻みチョコ】
本当は上部にカカオニブが乗っているはずが、輸送中にナイナイした様子。デリケートな食べ物ですからね。食べた後もしばらく「ごま味」だと勘違いしてたくらいチョコ風味はそれほど強くありません。ほのかにカカオの風味がするかな? といった感じでやはり基本サツマイモの風味ですね。

食べ比べ

【あんバター】
 バターがごろっとぜいたくにINしていてうれしい。バターの塩っけとコクがよりいっそうあんとイモの甘さを引き出していてとても気に入りました。

【クリームチーズ】
 最初にチーズの酸味が来て次にクリーミーな食感、そしてあと味のイモの甘さ。間違いない組み合わせですよね。

【カスタード】
 甘い×甘いなんだけれども、なめらかなカスタードとイモ部分の食感が絶妙に違っていてすごく合います。

みため芋

 そんなこんなで5種食べ終えた個人的な好みとしてはプレーン>あんバター・カスタード>刻みチョコ、の順でしたでしょうか。「見た目」だけでなく味もしっかりイモで、かと言って素朴すぎず、とってもおいしいお茶請けとしてちょっとぜいたくに一息つきたいときなんかには最高だと思います。

 母(60代)も「久々に上等なお菓子食べた感じするわ~」とのこと。

 千吉屋さんでは現在店舗またはInstagramのDMから通信販売を行っているご様子。日もちはそれほどしませんが、これなら目上の人やビジネスでの手土産にもバッチリ好印象だと思います。進化系六宝焼、ぜひお試しください。

イラスト

千吉屋 みため芋<6個入り> 1800円
日もち ★★☆☆☆
配りやすさ ★★☆☆☆
ぜいたくなひとときに ★★★★★

※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。

―[ビビっとくる日本全国おみやげ日記/第67回]―

西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう?』を連載(全4巻)。