京都府・お土産の定番「生八つ橋」を食べ比べ
生八ッ橋が好きです!(告白)。京都土産の代名詞・八ッ橋と生八ッ橋。お土産漫画だのコラムだの書いといて王道すぎると思われようと、生八ッ橋をお土産にしたい気持ちが抑えられません。名物にうまいものなしって嘘だと思う。そして生八ッ橋はバリエーションが豊かすぎることも魅力の1つ。今回は300年以上の歴史をもつ、老舗「本家西尾八ッ橋」さんからさまざまな種類の「あん生八ッ橋」を購入しておどり食いして行きたいと思います。
今回購入したのは以下のラインナップ。
・ニッキ
・焼きいも
・みかん
・チョコバナナ
・ミルクキャラメル
・チョコレート
・抹茶あん
・濃ぉ~い抹茶
・ビターチョコ ゆず
・ビターチョコ オレンジ
単価がひかえめだからたくさん買えるのもうれしい。定番から変わり種まで10種をもりもり食べていきます。ヒャー!!
<ニッキ>
うん、これですこれ。もっちもちの皮に香るニッキ、あんこの甘さ…。王道でいくらでも入ります。おいしい~。ちなみに、ニッキはクスノキ科の常緑樹を原料とする香辛料ですが、これはシナモンも同様。ただし、原料や産地、風味などが異なるそうです。へー。似てるもんね。
<焼きいも>
早速変わり種を。焼きイモあん+おイモのつぶつぶ入り、とのこと。たしかにあんも黄色いですね。白餡感はありましたが、焼きイモかと言われると…? その一方、癖がなく食べやすいです。
<みかん>
冬の生八ッ橋だそうです。思いっきりミカンだ…! というか、昔懐かしいオレンジガムの味(同世代にしか伝わらない例え)がしょっぱなに来ます。これはなかなかパンチのある生八ッ橋。好き嫌いは分かれそう。
<チョコバナナ>
これも変わり種のなかではけっこうパンチがあると思われますが、味はいわれてみればチョコバナナという感じ。まず甘い生八ッ橋だな、という印象がやってきてあと味にほのかにバナナ風味が広がります。
<ミルクキャラメル>
あと味がとくに、キャラメルをなめたときの香ばしさや風味を感じます。生八ッ橋の食感とキャラメル味、合いそうだなと思ったらやっぱり合いますね。
<チョコレート>
これもある意味王道ではあるのか? チョコあんももったりとやわらかく、生チョコの求肥包みって感じでおいしいです。なんにでもあいますなあ。
<抹茶あん>
これも鉄板ですよね、抹茶あん。あと味にほのかに香る抹茶がよくあいます。間違いないおいしさ。
<濃ぉ〜い抹茶>
数年前から濃い抹茶ブーム、ありますよね。大歓迎です。抹茶あんとの違いは生地部分からガッツリ抹茶を感じられるところで、味がハッキリしてて好きですね。まるで草餅のよう。
<ビターチョコゆず>
ゆず八ッ橋じゃないんだ!? という驚き。ゆずピール入りだそうです。チョコ生地にゆずの風味とほろ苦さがあとから香ります。たしかに前述のチョコ味よりビターで甘すぎず、食べやすい、大人な仕上がりになっています。
<ビターチョコオレンジ>
オレンジピールのチョコがけ、食感生八ッ橋バージョンだ…!という感じ。チョコとオレンジのほろ苦さは確かにベストマッチ。
そんなわけで1人で10種生八ッ橋祭りを開催させていただきましたが、個人的には王道の「ニッキ」「濃ぉ~い抹茶」がとくにおいしく感じましたね。その一方で「チョコバナナ」「焼きいも」などの変わり種も、かなり食べやすくつくられているように感じました。もっとキワキワを攻めてもらってもよかったんだけど、そういうもんではないのかもしれない、京都の代表銘菓だから。
単価もひかえめ、日もちに気をつければ、使いやすい定番お土産生八ツ橋。今回知ったこととしては「季節限定生八ッ橋」がかなりの数存在するということ。「チョコミント」「ラムネ」なども気になっていたのですが、今回は時季が合わず。そのうち全種制覇してやりたいところです。
本家西尾八ッ橋「あん生八ッ橋」 250円~
日もち ★★☆☆☆
配りやすさ ★★★☆☆
変わり種も食べやすい京都の代表銘菓 ★★★★★
※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や価格変更、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。
西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう?』を連載(全4巻)。コミックエッセイ『ゴミ屋敷住人の祖父母を介護した話』が好評発売中!