30歳を目前に「海沿いに住みたい!」「一軒家でのんびり暮らしたい!」と考え、岡山県笠岡市へ地域おこし協力隊として移住した女性が日々の暮らしや岡山県の魅力をご紹介。今回は、遅い初詣をレポート。
クルマのフロントガラスが凍って日の出には間に合わず
毎年お正月は、こたつに入ってお酒を飲みながらひたすらダラダラ、外へ一歩もでず。2025年の始まりも例年どおりの過ごし方をしていました。
ふとSNSを眺めていると、笠岡市民が足を運んでいる神社の写真が上がってきます。どうやら2025年は巳年なので、人気を博している場所なのだとか。そこで1月某日、初詣には少し遅いけど、私の思うお正月らしいことを笠岡市でやってみました。
まずは「初日の出」から(すでに「初」ではありませんが…)。笠岡駅からすぐの古城山公園は小高い丘になっていて、笠岡市内や瀬戸内海を見渡せます。
そこからなら最高の日の出が見られるのでは、と思い、日の出時間の10分前に家を出て駐車場へ向かいました。そして…。
目の前に現れたのは、フロントガラスがカッチカチに凍った愛車。年明けから笠岡市は朝の気温がマイナスになり、雪がチラつく日も多くあったのです。一歩も家から出ず外の状況をすっかり忘れていたので、これは完全に油断していた事態。
一度家に帰ってお湯をわかして熱湯をかけるか?(※熱湯をかけることは厳禁です)と悩んでいるうちに段々と空が明るくなり始め、初日の出はタイムアップとなってしまいました。
朝から出鼻をくじかれてしまいましたが、次なる目的地へ向かいます。
蛇神信仰の総本山・道通神社へ初詣に
SNSでよく目にした神社、それが笠岡市横島にある道通神社です。
商売繁盛を願い、「近隣でお店をやっている人たちはよく道通神社に行くんだよ」と地元の人から以前聞いたことがありました。調べてみると、この神社は導きの神・猿田彦命が主祭神で、商売繁盛、出世海運、交通安全などを祈願しに訪れる人が多いのだとか。
そんな道通神社が2025年に話題になっている理由は、蛇神信仰の総本宮的な地位を占めているから。そう、巳年だからこそ、ここに来たいという人がたくさんいるのです。
この日は、平日の10時半頃到着しましたが、駐車場はほぼ満車。元旦はクルマの行き来が難しいほど混雑していたようなので、時期を遅くして正解だったかもしれません。県外ナンバーもちらほら見られ、団体で参拝している人も多いように感じました。
鳥居をくぐって進むとすぐに拝殿が現れました。規模はコンパクトですが、歴史は約400年続く立派な拝殿です。
拝殿の両サイドにドンとかまえる、天狗のような姿の主祭神・猿田彦命に見守られながら参拝。そして拝殿の横をさらに奥に進むと…。
現れるのは、たくさんの蛇。なんでも、瀬戸内海の地域は蛇神信仰が根づいているのだとか。
信仰する人たちが奉納したのでしょうか? 小さな蛇の置物が至るところにありました。また授与所では蛇の形をしたおみくじやお守りなどが多数。絵馬にも蛇の絵が書いてあったりと、巳年のパワーを存分に蓄えられるような気持ちに。私は、商売繁栄の木札をいただき、神社を後にしました。
いつもはついゴロゴロしてしまう年明けですが、こうやって外に足を運ぶのもいいな、と感じました。2025年もよい年になりそうな予感です。そして、冬が明けた頃、朝日をリベンジで見に行こうと思います!
<取材・文> mamiko
mamiko
栃木県茂木町出身。大学時代は京都で暮らした後、大阪の老舗ヴィンテージショップにて販売員に。30歳を目前に、岡山県笠岡市へ地域おこし協力隊として移住。ブログやSNS等で笠岡市の情報発信をしたり、地域交流イベントを開いたりなど、さまざまな活動を行っている。