障害者があなたの代わりにお伊勢参り。うれしい手書きレポートも

ふるさと納税の返礼品というと、おいしいものを思い浮かべがちですが、じつはいろんな自治体がユニークなサービスを用意しています。今回、ふるさとチョイス広報部の田中絵里香さんが紹介してくれるのは、神社やお寺にまつわる返礼品。障害者就労支援施設の利用者が代理でお参りしてくれたり、僧侶がお迎えしてくれたりとバラエティー豊かな内容です。

障害者就労支援施設のみなさんが、あなたの代わりに参拝します!

施設集合
寄付者からの感謝の言葉が、施設の人たちのやりがいになっているそう

 三重県玉城町(たまきちょう)のお礼の品には、参拝したくてもなかなか行けない人に代わって参拝してくれる「代行参拝」があります。

「代行参拝」という言葉を初めて聞くという方のために、簡単に解説します。

 江戸時代、一生に一度は伊勢神宮に参拝したいというのが人々の願いでした。

 しかし、体力や経済的な問題で参拝できない人のために、集落の代表者や、主人の代わりに飼い犬が伊勢参りをする慣習がありました。これが「代行参拝」です。その習慣を受け継ぎ、ふるさと納税のお礼の品として、玉城町内にある障害者就労支援施設の利用者の方々が、寄付者に代わって玉城町近隣の神社や仏閣などへの代行参拝を行ってくれます。

 じつはこのお礼の品、私がふるさとチョイスで見つけたときからずっと気になっていた品で、昨年、ついに寄付をしてみました。実際に届いたお礼の品がこちらです。

お礼の品々
お守り、御朱印などと一緒に参拝したときの写真や手書きのメッセージも届いた

 なかには、お守りや御朱印、手書きのお礼状と写真つきの手書きのレポートが入っていました。レポートには参拝の様子だけでなく、季節を感じる写真や、その日の参拝客の多さなど分かる写真などもあり、実際に伊勢神宮に行った気分を味わうことができました。御守りや御朱印ももちろんうれしかったのですが、施設利用者の方が思いを込めて参拝し、つくってくださったレポートがなによりの宝物です。

 施設の担当者のお話では、こうした寄付者からの感謝の声が施設利用者にとって、自信ややりがいにつながっているそうです。

 寄付をして、心温まるお礼の品をいただけて、福祉にも貢献できるすてきなお礼の品。皆さんもぜひ、一度頼んでみてはいかがでしょうか?

東京のパワースポット、高尾山の「知られざる魅力」にふれる1日

護摩
大勢の観光客が押し寄せる高尾山にもユニークな返礼品が

 年間250万人が訪れ、世界一登山客が多いといわれる高尾山。東京都八王子市には、そんな高尾山の知られざる魅力を特別に堪能できるお礼の品があります。

魅力ポイントその① 高尾山にある「高尾山薬王院」の僧侶によるお出迎え

 高尾山登山口からケーブルカーで高尾山中腹の駅まで登ったところで、僧侶がお出迎え。高尾山薬王院内まで、直々にご案内をしていただけます。その後は法話を拝聴したり、御護摩修行を体験したり、精進料理をいただいたり。また、普段公開されていない高尾山の歴史や文化に触れられる「書院」を特別に見ることができます。

精進料理
高尾山では精進料理も楽しめる

魅力ポイントその② 通常立ち入り禁止のケーブルカー内部施設の見学

日本一の急勾配で有名な、高尾山を登るための動力施設で見るケーブルカーの動く様子は迫力満点です。

参道
都心から1時間程度で行ける、自然豊かな高尾山

 訪れたことがある人も多い、東京の人気パワースポットですが、自分で行ってもなかなか触れることができない新たな「魅力」を堪能してみてはいかがでしょうか?

日本でいちばん多く恵比須様がいる町で御朱印巡り

恵比須御朱印巡り
佐賀市内には大小830体を超える恵比須像が鎮座している

 佐賀県佐賀市には、北から南まで恵比須像が鎮座しています。その数はなんと日本一。
ほかの地域では、神社の境内に祀られていることが多いのですが、佐賀市では、一般のお宅の軒先や街角に、「家内安全」や「商売繁盛」の祈りを込めて多くの恵比須様が祀られています。

 そんな日本一恵比須様がいる佐賀市のふるさと納税のお礼の品になっているのが、ガイドさんと一緒に恵比須様を祀る市内14の神社を1泊2日で巡るツアーです。

恵比須御朱印巡り使用 
えびす宮総本社から譲り受けた御朱印帳を持って、ツアーに参加

 ツアー時には、えびす宮総本社から特別に譲り受けた御朱印帳を持ってお参りし、参拝の際、宮司から直接ありがたいお話をうかがうこともできます。また、市内各所にある近代日本をリードした偉人たちのゆかりの地や、街中に祀られている恵比須像を、ガイドさんと一緒に探し回ることができるのも楽しみの1つです。

「地元の人たちとの出会いやふれあいを通して佐賀市の魅力、暮らしやすさを肌で感じてもらい、心にとめていただけるきっかけになってほしい。」との市の担当者は言います。

<取材・文/ふるさとチョイス広報部 田中絵里香>

カラふる×ふるさとチョイス