ふるさと納税では、地域の動物たちのために寄付することも可能です。アルパカや「猫島」の猫たちのお世話のために使われるという、ユニークな例をふるさとチョイス広報部の佐々木あさひさんが紹介してくれました。
みんなの夢がつまったアルパカたちを守る
みなさん、アルパカはお好きですか? もふもふの毛と愛くるしい表情で人気のアルパカ。多くは南米に生息していますが、日本でもさまざまな場所でアルパカと触れ合うことができます。
そのなかでも北海道剣淵町(けんぶちちょう)の「ビバアルパカ牧場」は、多くのアルパカ好きが集まります。
アルパカに触れたりエサをあげるだけでなく、飼育体験をできることも。そこでアルパカの穏やかさに驚く人は多いそう。外国人観光客も多く訪れるほどの人気スポットですが、どの人もアルパカ、そして剣淵町のファンになって帰っていきます。
「ビバアルパカ牧場」は、町民の思い出がつまった町営スキー場跡地に、町の有志が協力して「アルパカをとおした町づくり」を目指しつくられました。当時、アルパカの飼育は北海道で初の取り組みでした。
そんなアルパカ牧場は多くの人に愛されて10年が経ちます。「たくさんの人にアルパカとの触れ合いを楽しんでもらいたい」「自然豊かな剣淵町に足を運んでもらいたい」という思いから、入場料は大人600円、子ども300円に設定。
普段、アルパカ牧場のアルパカは、牧場で管理している草を食べていますが、冬は地面が雪で覆われてしまうため、牧草を購入し与えているそうです。ふるさと納税ではアルパカのエサ代を寄付できる仕組みがあります。
地域の人たちだけでなく、日本じゅうの人たちでかわいいアルパカを守れるってすてきですね。
かつて活躍した競走馬たちが余生を送る牧場
競馬の主役、競争馬は引退後どうなるかご存じですか。じつは、馬たちすべてが生存することはできません。処分が避けられないのが現状です。
そこで競争馬の余生を最後まで見守るため、牧場を設立したのが土佐黒潮牧場です。高知県須崎市(すさきし)にあるこちらの牧場は、競馬ファンのオーナーが1995年に設立しました。
そんな土佐黒潮牧場には、かつての名馬を見に競馬ファンが訪れます。天気がいい日は外で走らせることもあるため、運がよければ元ヒーローの走りを間近で見ることができるかも。まさに競馬ファンにはたまらない観光スポットとなっています。
現在、土佐黒潮牧場ができてから25年。馬たちの飼育はご家族がボランティアでやられています。エサ代だけでなく医療費や土地の維持費、管理費など馬を育てるのには膨大な費用がかかります。そこで、現在馬の飼育費用の寄付を募集しています。
かつては、競馬場でみんなの歓声をあびながら駆け抜けていた馬たち。夢を与えてくれた馬たちのために、ふるさと納税で支援をしてみてはいかがでしょうか。そして、高知県須崎市は海の町。須崎の海岸を見ながら、元ヒーローたちに会いに行ってみては。
100匹の猫が暮らす「猫島」を守る
周囲4km人口15人の小さな島、深島(ふかしま)。大分県佐伯市にあるその島には、人口よりはるかに多い猫たちが暮らしています。その数なんと約100匹。近年観光客からじわじわ人気を集めている通称“猫島”は、一体どんな島なのでしょうか?
1日3便のフェリーで蒲江港(かまえこう)から約30分。フェリーに乗っていると目に入るのは澄んだコバルトブルーの海と美しいサンゴ。深島はダイビングスポットとしても知られています。島に着くとさっそく猫たちがお出迎え。日向ぼっこをしていたりのんびり歩いていたり、たくさんの猫たちが自由気ままに生活しています。
この100匹の猫たちは、飼い猫ではないけど野良猫でもない。島の人たちが1匹1匹に名前をつけてちゃんと識別し、協力してエサをあげています。かわいがってはいますが、ベタベタしすぎることもない。まさに共存という言葉がぴったりです。
島には犬嫌いなお稲荷様が祀られている深島大明神があり、「島で犬を飼ってはいけない」という言い伝えも残っています。猫が多いのはこの言い伝えが理由なのかも?
島の人たちみんなで猫のお世話をしていますが、ほとんどが高齢者なため負担となっているのも現状です。そこでエサ代、ワクチンやケガの治療、清掃などに使われる費用をふるさと納税で支援することができます。
あたたかい島人とかわいらしい猫が共存する島、深島。時間を忘れられる猫島にぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
<取材・文/ふるさとチョイス広報部 佐々木あさひ>
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