美人姉妹がつくる絶品梨。台風被害を乗り越え、返礼品の顔に

[くみくみのふるさと納税ダイアリー]

 全国のおいしいものを返礼品でお試ししている、ふるさと納税ブロガーの小野くみさん。2年前の台風被害で被害を受けた福井県坂井市の梨農家、近ちゃんふぁ~む。被害の様子から今に至るまでを見てきたという小野さんが梨のおいしさとともに、その裏に隠された心温まるエピソードを紹介してくれました。

3代目の美人姉妹がつくる絶品の梨

近ちゃんふぁ~むの3代目美人姉妹

 今年もまた各地で甚大な自然災害がおきました。ふるさと納税という制度に賛否両論あっても、このときばかりは「ふるさと納税がんばれ!」と無条件にこの制度を応援してしまいます。

 さて秋の味覚梨がおいしくなる時季になってきましたが、ちょっと色っぽい?感じで、福井県坂井市にある近ちゃんふぁ〜むの梨をご紹介していきます。

梨の効能の説明

 近ちゃんふぁ〜むは3代続く梨農家。3代目としてがんばる美人姉妹を見ていると「美梨」とでも言いたくなる梨です。商品説明のページにあるデトックス、保湿、低カロリーなどの梨の効能も、3代目美人姉妹を見ているととても説得力を感じます。

果物の隠れた名産地、福井県坂井市

自宅に届いた梨

 近ちゃんふぁ~むは日当たり、風通し、水はけのよい梨づくりに適した丘陵地帯にあり、幸水・豊水の品種を中心に育てている梨園です。坂井市は量的にはメジャーな果物の産地ではありませんが、梨以外にもスイカ、メロン、トマトなどおいしい果物や野菜がつくられていることも知って欲しいポイント。

 わが家に届いた幸水は、箱を空けるとそれぞれがぶつかり合わないように配慮され、完熟一歩手前の色合い。慌てて全部食べ切らなくてもいいような心遣いもうれしいです。

「今日の梨はどれにしようかな?」と色みと固さから選んで食べたのですが、おいしさを演出するシャキシャキとした食感甘さのなか、かすかに感じる酸味とのバランスも絶妙で気づいたら器が空っぽに。とてもみずみずしくお風呂上がりなどの水分補給時に食べると、商品説明に書いてある保湿やデトックスも期待できそう。

 ふるさと納税をはじめるまで「梨は酸味が強い」という印象でしたが、近ちゃんふぁ~むの「美梨」を知ってから、「梨って甘くておいしいな」と思うようになりました。

台風被害で梨が全滅寸前に

台風被害をうけた梨

 いつも笑顔の3代目美人姉妹ですが、自然相手の仕事、笑顔の陰には苦労があることも知っています。今から2年前、立て続けに起きた2度の台風で数千個にも及ぶ梨たちが落ちてしまったのです。

 収穫間際、それまで大切に育ててきた梨が畑を埋め尽くすほど落ちているのを見て、どれだけ悲しい思いだったでしょうか。しかし、その窮地を救ったのがふるさと納税でした。

返礼品と一緒に添えられるメッセージ

 今でこそコロナ禍で苦しんでいるものを返礼品としたものも珍しくありませんが、当時は行き場を失った訳あり農産物を返礼品にしたものは少なく、台風で被害を受けた梨が受け入れられるのか不安もあったと思います。ところが、あれよあれよという間に在庫数が減りすぐに品切れ。当時、カウントダウンのように在庫の減る様子を見ていた私もふるさと納税のすごさと人の温かさに気持ちがたかぶりました。

 完売したとは言え、本来なら正規品だった商品。見込んでいた利益には遠く及ばなかったかもしれません。ですが、申し込み時には励ましのメッセージも多く届いたそうで、この経験はお二人にとってかけがえのない財産になったのではと思います。

苦境を乗り越えて今では坂井市返礼品の顔に

取材を受ける様子

 ふるさと納税で救われた近ちゃんふぁ~むは大きな話題となり、3代目美人姉妹はTVやラジオなどでも紹介されています。ふるさと納税に救われた「美梨」が今では坂井市を代表する看板返礼品となっているのです。また自分たちの生産物だけではなく、坂井市のお米やお肉など他の返礼品とコラボをして地元を盛り上げようとする姿には頼もしさすら感じます。

 良いときもあれば、悪いときもある。助けられたり、助けたり。成長していく3代目美人姉妹の「美梨」を食べながら、ふとそんなことを考えてしまいました。残念ながら今年の梨は終わってしまいましたが、これからも日焼けに気をつけつつおいしい梨を作り続けてほしいです。

[くみくみのふるさと納税ダイアリー]

小野くみさん
ブロガー。2014年から、ふるさと納税の楽しさに目覚め、返礼品のレビューを中心にブログ「くみくみのふるさと納税返礼品の記録」にアップしている

カラふる×ふるさとチョイス