―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(19)]―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、都内アンテナショップで見つけた「ご飯のとも」やご当地調味料を使ったおいしいレシピを紹介します。
干しイモでつくる炊き込みご飯がおいしい
秋の炊き込みご飯といえば、栗ご飯。そして同じように甘くてホクホクしているのはサツマイモ。この旬な時季に生イモをゆでたり、ふかしたり、焼いたりもいいけれど、簡単にすぐ食べられるのが干しイモです。
甘味が凝縮した干しイモなら、皮をむく手間もなく、切るだけ。シメジと一緒に炊くと、より秋らしい炊き込みご飯になります。
●アレンジレシピ「干しイモとシメジの炊き込みご飯」
干しイモの甘味でおいしく炊き上がります。バターを入れることで、風味が増し、ご飯がべたつかずない仕上がりに。おみそ汁に、焼き肉か焼き魚、青菜のおひたしを添えるとバランスのとれた献立になります。冷めても干しイモがやわらかいので、お弁当にも!
【材料】2~3分
米 2合
干しイモ 100g
シマジ 1パック
酒 大さじ1
塩 小さじ1/2
しょうゆ 小さじ1
バター 5g
【つくり方】
1 米はといで炊飯器に入れ、水加減する。
2 干しイモは1㎝角に切る。シメジは石づきを取り落とし、バラバラにする。
3 1に2と調味料を入れて、炊く。
干しイモで簡単アレンジ3品。スイーツとおつまみも楽しめます!
甘い干しイモがあれば、おしゃれなスイーツもおつまみも簡単にアレンジできます。
●アレンジレシピ「干しイモのチーズスイーツ チョコレートソース」
今回は裏ごしタイプのカッテージチーズを使いますが、マスカルポーネや、裏ごしのクリームチーズ、ホイップクリーム、バニラアイスクリームでも合います。干しイモの食感になめらかなクリーム、サクサクしたコーフレークやグラノーラ、味をしめるチョコレートソースの組み合わせでパフェ風に仕上げます。
【材料】1人分
干しイモ 30g
カッテージチーズ(裏ごしタイプ) 大さじ3
砂糖 小さじ1
チョコレートソース 適量
コーンフレークまたはグラノーラ 適量
【つくり方】
1 干しイモは小角切りにする。
2 チーズに砂糖を入れてよく混ぜる。
3 器に2を敷き、真ん中に3をのせ、チョコレートソースをかける。
4 仕上げにコーンフレークを散らす。
●アレンジレシピ「干しイモチョコ」
干しイモとチョコレートの相性は抜群。湯せんでチョコレートを溶かして回りにコーディングするだけで手づくりショコラのできあがり。炒りゴマをふると、プチプチした食感と香ばしさがプラスされ、一段と後をひく味になります。イモがホクホクするので、小さめに切ったほうがおいしいです!
【材料】つくりやすい分量
干しイモ 30g
チョコレート 30g
白炒りゴマ 大さじ1
【つくり方】
1 干しイモは小角切りにする。
2 チョコレートは湯せんで溶かす。
3 チョコレートが溶けたら、湯せんからはずし、1を入れてからめる。
4 炒りゴマをまぶしつけ、皿に1個ずつ置いて、そのまま置く。チョコレートが固まったらできあがり。
●アレンジレシピ「丸干しイモカナッペ」
ここまでのレシピはスティック状や不ぞろいの干しイモでもつくれますが、カナッペは輪切りにして並べるとかわいい「丸干しいも」限定です。おやつにも。
【材料】
丸干しいも 小1本
溶けるスライスチーズ 1枚
コショウ(黒)、七味唐辛子、マヨネーズ、シナモン 各少々
塩、砂糖 各少々
【つくり方】
1 丸干しいもを3㎜厚さの輪切りにする。スライスチーズを1㎝角に切る。
2 アルミ箔に干しイモを並べ、上にチーズをのせ、オーブントースターでチーズがとけるまで焼く。
3 好みでコショウ、七味唐辛子、マヨネーズ、シナモンをのせる。シナモンは少し砂糖を、それ以外は少し塩をふるとさらに味が引き立つ。
おすすめは国内生産No.1、茨城県産のやわらかくて甘い「紅はるか」の丸干しいも
今回使用した干しイモ。国内生産で圧倒的なシェアを誇るのは茨城県で、なんと9割占めているそうです。そこで、干しイモ大国ならではのおいしい干しイモを探しに銀座1丁目にある茨城県のアンテナショップ「イバラキセンス」に行きました。
さすが!干しイモの種類は常温から冷蔵まで多種多様。形はスティック状からコロコロ切り、丸ごとなど、イモの種類もいろいろありました。いろいろ探した結果、選んだのは色もきれいな冷蔵品で、甘くてやわらかいという品種、紅はるかの丸干しいもです。
「丸干しいも」(815円/税別200g 株式会社伊勢増)は、小さめの紅はるかが、丸ごと干しイモになっています。このままでも柔らかで食べられますが、電子レンジやオーブントースターなどで温めると、おいしくいただけると、表示させています。確かに、おいしそう!! 今回ご紹介したレシピは、こちらを使いました。
茨城県のアンテナショップ「イバラキセンス」は、2018 年に「茨城マルシェ」からリニューアルして「イバラキセンス」に。商品も多岐にわたり、地元産の加工品からお菓子、新鮮な野菜やフルーツなども扱い、またレストランやカフェも併設しています。
撮影・文・料理制作/坂口明子
―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案]―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。