東京都内に約80店舗ある全国のアンテナショップ。今回はそのなかから、三重、滋賀、奈良の3店舗を取材。2020年のデータをもとに、売上額の総合、人気のお菓子、個数が売れた商品のトップ3をそれぞれご紹介します。
特産品や伝統工芸品が揃う「三重テラス」
食・風土・歴史・伝統・文化など、三重の多彩な魅力が詰まったアンテナショップ。名産品の松阪牛や新鮮な魚を使った干物、伊勢うどん、伊勢茶、地ビール、伝統工芸品指定の伊勢木綿生地を使ったオリジナル商品など約1300点がずらり。金曜日限定販売の太白永餅や岩戸餅、海・山・里の旬の幸をイタリアンスタイルで楽しむレストラン&カフェも注目です。
お土産にも喜ばれる総合トップ3
1位 朝日屋「松阪牛ローストビーフ」100gあたり2160円(税込)
2位 笹井屋「なが餅」7個入・648円(税込)
3位 生あおさ 80g・584円(税込)
1位は、老舗松阪牛専門店のローストビーフ。とろけるような味わいと、まろやかで芳醇な香りの余韻が楽しめる逸品。アオサの生産量が全国1位を誇る三重県。なかでも、1月下旬から3月に旬を迎える「生あおさ」が3位に。香り豊かな磯の香りや栄養価の高さも人気の理由です。
県民にも親しまれるお菓子トップ3
1位 笹井屋「なが餅」7個入・648円(税込)
2位 ブランカ「シェルレーヌ」1個・172円(税込)
3位 ブランカ「ロンド・カシュカシュ」1個・194円(税込)
独自の製法で炊きあげたあんを包み、平たく伸ばした両面を香ばしく焼き上げた「なが餅」が1位に。2位には、県産の小麦、バター、卵を使った「シェルレーヌ」がランクイン。「伊勢志摩サミットでも楽しまれた真珠貝の形のマドレーヌです」(営業本部担当課 中嶋さん)。3位は素朴の風味の「ロンド・カシュカシュ」。アーモンドのカリカリ食感もやみつきに。
毎日食べたくなる!個数トップ3
1位 太白永餅「太白永餅」1個・110円(税込)
2位 ブランカ「シェルレーヌ」1個・172円(税込)
3位 みなみ製麺「みなみの伊勢うどん」1食分・141円(税込)
1位は、国産もち米と、北海道産小豆を使った無添加の「太白永餅」。上品なあんの甘さは手づくりならでは。サバ、昆布、たまりじょうゆでつくるたれを、太い麺と絡めて味わう伊勢うどん。なかでも、地元民のソウルフードで生めんタイプの「みなみの伊勢うどん」が3位にランクインです。
地場産品やイベントも楽しめる「ここ滋賀」
近江商人のゆかりの地・日本橋にある滋賀の情報発信拠点。店内では、特産品や伝統工芸品の販売をはじめ、県内33蔵の地酒が味わえる地酒バー、「近江牛と発酵」をテーマに滋賀の食材をふんだんに使ったレストラン、各種イベントなど、滋賀の魅力が全身で体感できます。マーケットで展開する曜日限定の銘菓を3階屋上のフリーテラスで味わうのもおすすめです。
食卓を豊かにする総合トップ3
1位 奥村佃煮「赤こんにゃく(味付)」200g・540円(税込)
2位 魚治「おためし鮒寿し」6切・1944円(税込)
3位 大吉商店「近江牛デミグラスハンバーグ」3個入・2268円(税込)
1位は、甘辛く味が染み込むまで炊き上げた「赤こんにゃく」。赤色の秘密は、三二酸化鉄という鉄分だそう。1784年創業の老舗が、2年漬けでつくる「おためし鮒寿し」が2位に。まろやかな酸味は初心者の方にも喜ばれています。3位は「近江牛デミグラスハンバーグ」。柔らかさでジューシーな近江牛と、コクのあるデミグラスソースとが好相性。15分の湯煎で手軽に楽しめます」(スタッフ 太田さん)
手づくりの味にこだわったお菓子トップ3
1位 三井寺力餅本家「三井寺力餅」5本入・540円(税込)
2位 工房しゅしゅ「滋賀の丁字麩 おふらすく」12枚入・1188円(税込)
3位 いと重菓舗「埋れ木」6個入・864円(税込)
1位の「三井寺力餅」は、子餅を蜜ときな粉で味付けした土曜限定商品。近江八幡の特産品の四角いお麩「丁字麩」を使った手焼きのラスク「おふらすく」が2位に。滋賀の酒粕など4種の風味が楽しめます。3位には、ふわっとほのかに香る抹茶が人気の和菓子「埋れ木」がランクイン。
毎日食べたくなる!個数トップ3
1位 奥村佃煮「赤こんにゃく(味付)」200g・540円(税込)
2位 つるやパン「サラダパン」1個・200円(税込)
3位 あゆの店きむら「鮒寿し」1080円(税込)
地元で人気の「つるやパン」がつくるたくあんとマヨネーズが入った「サラダパン」が2位に。第1・3金・土の限定販売です。3位には、酸味と塩味のバランスが絶妙な「鮒寿し」がランクイン。比較的あっさりとした味わいで手土産にも喜ばれています。
特産品やイベントが充実する「奈良まほろば館」
マスコットキャラクター・せんとくんが入口で出迎えてくれる奈良県のアンテナショップ。館内には、おなじみの「柿の葉寿司」をはじめ、「柿日和」や「柿えくぼ」、「ころもち」などの銘菓子、日本酒やイチジクワインなどの酒類など特産品が充実。情報の発信基地として、奈良の魅力を体感できるイベントや、コンシェルジュによる観光案内も利用できます。
ソウルフードとして親しまれる総合トップ3
1位 林とうふ店「吉野田舎あげ」3枚入・380円(税込)
2位 柿の葉寿し 橋戸「柿の葉寿司」6ヶ入・880円(税込)
3位 柿の葉寿し 橋戸「柿の葉寿司」4ヶ入・580円(税込)
年間約1万個の売り上げを誇る「吉野田舎あげ」が1位に。吉野大峰山などの水を使用した豆腐を手揚げした田舎揚げは、煮ても焼いても美味。2位と3位は、奈良では欠かせない「柿の葉寿司」。海のない奈良でおいしく魚を食べることができる、先人の知恵が詰まった伝統食です。
老舗の銘菓が揃ったお菓子トップ3
1位 千寿庵吉宗「生わらび餅」6切れ入・650円(税込)
2位 清流庵「柿えくぼ」各860円(税込)
3位 松月堂「きみごろも」6個入・840円(税込)
1位は、天然のでん粉からつくる「生わらび餅」。風味豊かな干し柿の中に、ユズの皮、クルミの実、アンズなどを詰めた創作和菓子「柿えくぼ」が2位にランクイン。3位は、メレンゲに砂糖、寒天、はちみつを加えて固め、卵黄をくぐらせて焼いた明治生まれの「きみごろも」。「県内では宇陀市でのみ販売されていて、当館では週に1度だけ入荷する限定商品です」(店長 花岡さん)。
地元の食卓では欠かせない!個数トップ3
1位 林とうふ店「吉野田舎あげ」3枚入・380円(税込)
2位 柿の葉寿し 橋戸「柿の葉寿司」4ヶ入・580円(税込)
3位 林とうふ店「ざる揚出し豆腐」2個 380円(税込)
2位は、ひと口大の鯖などを柿の葉で包んだ「柿の葉寿司」。柿の産地である五條や吉野川流域の家々では、江戸時代中期から親しまれているそう。3位には「ざる揚げ出し豆腐」がランクイン。レンジで温めて、添付のたれをかけて召し上がれ。
<取材・文/寺川尚美>