たれをかけたらもったいない黒豆納豆。おすすめ兵庫グルメ3選

[日本全国アンテナショップでゆる薬膳vol.16/池田陽子]

美容や健康の観点から人気の薬膳料理。疲れた現代人を癒す薬膳の素は、全国各地に存在します。そこで、薬膳アテンダントの池田陽子さんがアンテナショップで入手できる選りすぐりの薬膳グルメを紹介。今回は兵庫県のアンテナショップ「兵庫わくわく館」から最新グルメをお届けします。

運動後のカラダのケアに役立つ薬膳グルメ

兵庫アンテナショップ
兵庫わくわく館

 コロナ渦でおうち時間が増えて運動不足。こんな時期だからこそ、体を動かして心身の健康を保ちたいもの。スポーツのパフォーマンスアップ、スポーツをたっぷり楽しんだ後のケアにも、薬膳が役立ちます。

 まずスポーツのパフォーマンスを上げるには、中医学で「腎」とよばれる臓器の働きを高めることがポイント。腎は人の成長や発育、生殖、老化をつかさどるとともに全身のエネルギーをためておく臓器。また足腰、筋肉、骨との関わりが深いとされているのです。

 腎を強めるために、おすすめなのは「黒い食材」。薬膳の考え方のひとつである「五行説」では身体の機能と色を関係づけています。腎をつかさどる色は黒。黒豆、黒ゴマ、黒キクラゲ、海藻類などの黒食材は、スタミナをアップし、足腰を強化してスポーツ時の体づくりに役立つのです。

 さらに、筋肉を強化するためには、中医学で「肝」とよばれる臓器のパワーを高める食材を取り入れるのもポイント。スポーツ後の筋肉痛の改善にも役立ちます。

 おすすめはタコ。なんといっても、その効能は「強筋骨」! 肝の働きを高めつつ、筋肉をパワーアップし、さらには骨も強くするというアスリートにうれしいパワフルフードなのです。

 また、持久力をアップするには、全身のいたるところを巡る、目には見えないエネルギー「気」を補うことが重要。気は元気の源であり、パワフルな身体づくりの基本。気が充実していれば体力を持続させることができるのです。

 オススメは鶏肉、豆類、イモ類、キノコ類などの食材。また意外な「珍味」にも注目! からすみは気のチャ―ジに役立つのです。原料となるボラは、気を補う作用があるともに、全身の臓器の働きを高めるというパワフル食材。アスリートはぜひ「からすみ晩酌薬膳」を。

 今回は兵庫県アンテナショップ「兵庫わくわく館」をお訪ねして、兵庫ならではのアスリートグルメをご紹介します。

たれをかけてはもったいない! 「丹波黒大豆」の絶品納豆

黒豆納豆
松井食品の「丹波黒 黒豆納豆」(248円)

 兵庫県丹波地方で古くから栽培され、西日本の黒豆の主流となっている「丹波黒」。兵庫県が日本一の産地です。兵庫県産の丹波黒大豆は1粒80~90gと一般的な大豆の倍以上にもなる大粒。加熱しても皮が破れにくくてよくふくらみ、黒豆ならではの漆黒の色つや、もっちりした食感と豊かな甘味が魅力です。

 大正3年の創業以来、良質な兵庫県産の丹波黒大豆を使った商品を提供する「松井食品」の「丹波黒 黒豆納豆」(248円)は、兵庫わくわく館でも人気の高い逸品。

 キッパリ「たれはついていません」とパッケージに書かれているのは「丹波黒ならではの風味を味わってほしい」という思いから。

 パッケージを開けると、なんとも立派なサイズの黒豆! まずはそのまま、なにもつけずに食べてみると、驚くほどもっちり、シルキーな舌ざわり。発酵感よりも口の中いっぱいに広がる華やかな甘味とコクが強く、とろけるような味わいで「納豆概念」が変わるおいしさ。たしかにタレをかけては、もったいない! おすすめの味わい方という「オリーブオイルと塩」で食べると、ワインのおつまみにもピッタリです。

黒豆納豆の中身
良質な兵庫県産の丹波黒大豆を使用

力強い弾力感! 明石ダコの「酢ダコ」

酢だこ
明石市・魚六商店の「酢だこ」(583円)

 兵庫県を代表する海産物といえば「明石ダコ」。潮流の早い明石海峡で育ったマダコは足が太く、短かくて、陸でも立って歩くといわれるほどの脚力の持ち主! 当然ながらその歯ごたえはバツグン!

 そんな明石ダコのおいしさを存分に楽しめるのが、明石市・魚六商店の「酢だこ」(583円)。「麦わらダコ」とよばれる、夏場に獲れるもっとも生きのよいマダコを厳選。新鮮なうちに釜揚げにして、独自につくりあげた調合酢に漬け込んで仕上げてあります。

 ひと口かむと、トランポリン級の弾力感! 最初はプリップリなのに、すうっと歯がとおるしなやかなやわらかさ。ほどよい酸味とともに、タコの濃いうま味と甘味が口いっぱいに広がります。身体がみずみずしく、元気になるようなおいしさです。

酢だこの中身
活きのよいマダコを厳選し、釜揚げ。独自の調合酢で仕上げた酢だこは絶品

粒がしっかり、豊かな味わいがたまらない「姫路からすみ」

からすみ
姫路市・アンドの「姫路からすみ」(1620円~)

 近年、注目を集めているのが姫路市・アンドの「姫路からすみ」(1620円~)。播磨灘の豊かな海の幸が水揚げされることで知られる、家島町・坊勢島で獲れたボラの卵巣でつくられた名品です。

 10月頃、産卵期を迎えて瀬戸内へ入ったばかりのボラは、くさみが少なく、卵は脂のりがよく張りがあって、粒のきめ細やかさに定評があります。

 からすみづくりはすべて手作業。厳選したボラから取り出した卵巣を、赤穂産の塩に漬け込み、塩抜き。約20日間、ひとつひとつ毎日裏返しながら天日に干して完成します。

 琥珀のような色合いのからすみは、うま味、甘味、コク、潮の風味と多彩なフレーバーを醸し出し、粒の食感も心地よい絶品。なのに手づくりゆえの不ぞろい、という理由から、味は一流なのにお手頃価格なのも魅力です。

 日本酒にも、ワインにもぴったり。パスタに使ってもおいしくいただけます。

からすみの中身
潮の風味が味わい深く、粒の食感も心地よい

【アンテナショップ情報】
★兵庫わくわく館

[日本全国アンテナショップでゆる薬膳vol.16/池田陽子]

池田陽子さん
薬膳アテンダント、食文化ジャーナリスト、全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。宮崎県生まれ、大阪府育ち。立教大学社会学部を卒業後、広告代理店を経て出版社にて女性誌、ムック、また航空会社にて機内誌などの編集を手がける。カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは? という関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。食材を薬膳の観点から紹介する活動にも取り組み、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。趣味は大衆酒場巡りと鉄道旅(乗り鉄)。さばをこよなく愛し、全日本さば連合会にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。近著に『1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日』(JTBパブリッシング)ほか、『ゆる薬膳。』(日本文芸社)