野菜がパリ、シャキッ。山形県酒田市の「浅漬けの塩」が便利でおいしい

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(34)]―

女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、山形県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」で見つけた「浅漬けの素」を使ったおいしいレシピをご紹介します。

浅漬けの素があれば野菜をおいしく簡単に

浅漬け野菜

 おうちご飯で、毎食用意したい生野菜。サラダとドレッシングの組み合わせだけでは飽きてしまいがちなので、最近凝っているのが、浅漬けです。キャベツやキュウリ、ニンジン、カブなどを切って、塩をふってしばらくおくだけ。ときどきはゴマとしょうゆを少しかけたり、ハーブを混ぜてオリーブオイルをかけたり、さらに酢漬けにしたりしておいしく食べ続けています。ご飯にもパンはもちろん、どんな料理の副菜にも合います。

 材料がシンプルなだけに、使うお塩をいろいろ試していたところ、銀座1丁目にある山形県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」で見つけたのが、「浅漬けの素」(540円税込 150g/大正館食品)です。

浅漬けの素

「山形県の吹浦に湧き出る鳥海山の伏流水を含む海水をくみ上げ、釜で煮詰めて不純物を除き、さらに二度焼いて磨きをかけた「酒田の塩」を使用」の言葉にひかれ、さらによく袋を見ると、天童市で創業70年の香辛料専門店の製品だということに魅力を感じ、購入してみました。

浅漬けの素2

 二度焼きの塩にいりゴマ、アオサ粉、唐辛子、昆布粉末、粉のり、調味料(アミノ酸)をプラス。一見、海産物で磯の香りが強いのかなと思いましたが、そんなことはなく、うま味だけが濃縮されている感じです。

 さっそく塩おにぎりにすると、たっぷりめにつけてもまろやかなおいしさ。ふりかけというより、そこまでの雑味がなく、うま味のある塩おにぎりになりました。アツアツのご飯をふんわり握ってまぶすと、たまらないおいしさです!

おむすび

●アレンジレシピ「たたきキュウリの浅漬けとキャベツとニンジンの酢漬け」

 浅漬けの素なので、まずご紹介するのは浅漬け。キュウリは浅漬けの素だけ。キャベツとニンジンは浅漬けにしたあと、酢も加えて酢漬けにしました。どちらも野菜の味が生きた仕上がり。クセのないマイルドなおいしさです。暑い日の食卓にシャキシャキの冷たい浅漬けが食欲を促進します!

 漬けるときにショウガをたしたり、器に盛ってからかんきつ類をしぼったり、洋風ならオリーブオイル、中国風ならゴマ油を少々かけたりと味替わりも自在です。

浅漬けキュウリ

【材料】つくりやすい分量
キュウリ…2本
キャベツ…1/4個
ニンジン…少々
「浅漬けの素」…適量
酢…1/4カップ

【つくり方】
① キュウリは両端を少し切り落とし、めん棒などで叩いてから、長さを4等分し、さらに3~4つに割って3㎝ぐらいの拍子木切りにする。
② ビニール袋に入れ、「浅漬けの素」小さじ1をふり、全体をよく混ぜて10分置く。そのあと保存容器に移して冷蔵庫で冷やす。
③ キャベツはざく切り、ニンジンは薄くいちょう切りにする。ビニール袋に入れ、「浅漬けの素」小さじ2をふり、全体をよく混ぜて10分置く。そのあと保存容器に移し、酢を加えて冷蔵庫で冷やす。

うま味のある「浅漬けの素」は、肉や魚の調味塩としても万能

浅漬けレシピ

 まろやかな塩味とうま味がうれしい、まさに万能塩の「浅漬けの素」。焼き魚や焼き肉、チャーハンなど、シンプルな塩味が決め手の料理こそ、相性が抜群。ここでは電子レンジでつくる蒸し鶏に使ってみました。

●アレンジレシピ「レンジ蒸し鶏」

 電子レンジにかけるだけで、さっぱりとおいしい蒸し鶏に。そのままおかずにもなりますし、細切りにして、サラダや冷やし中華の具にも。ここではもも肉を使いましたが、胸肉でつくるとさらにさっぱりとサラダチキンに。コツは5分加熱したら、あとは余熱で火をとおすこと。「浅漬けの素」の塩効果でいつもよりジューシーに仕上がります。

レンジ蒸し鶏

【材料】つくりやすい分量
鶏もも肉…1枚
「浅漬けの素」…小さじ2
酒…小さじ2
からし…好み
付け合わせ…ホウレンソウのゴマあえなど適量

【つくり方】
① 鶏肉は、厚みのある部分は観音開きにして、均一の厚さにする。味をしみ込みやすくするために、皮目のほうからフォークで全体を数か所ブツブツと刺しておく。
② 耐熱皿にのせ、両面に「浅漬けの素」と酒を小さじ1ずつふる。皮目を上にする。

蒸し鶏材料

③ ラップをふんわりとかけ、600Wの電子レンジに約5分かける。取り出したら、ラップを皿からはずして鶏肉にだけかけた状態にし、さらに上からラップをかけて、粗熱がとれるまでそのままにし、余熱で火をとおす。

レンジ蒸し

④好みの厚さに切り分けていただく。

 少し半生でも冷めるまで置くと、中まで火がとおります。ただし、電子レンジの機種によって加熱の状態が異なるので、切り分けたときに生だったら、もう一度30秒ずつ加熱しながら様子を見て火をとおしてください。加熱しすぎるとかたくなりバサっとしていまいます。

 ここで使用した「浅漬けの素」は、山形県のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」で購入しました。

おいしい山形プラザ
山形県アンテナショップ「おいしい山形プラザ」

<撮影・文・料理制作>坂口明子

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案]―

坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。