―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(35)]―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、石川県のアンテナショップ「いしかわ百万石物語 江戸本店」で見つけた「トースト用のふりかけ」を使ったおいしいレシピをご紹介します。
パン用ふりかけ「トーストにかけて食べるこんぶ」
食パンブームが続いています。でも、トーストにバターを塗るだけか、ジャムやはちみつを塗るか、スライスチーズをのせて塩、コショウぐらいとパターンが決まりがち。
そんなマンネリトースト生活をひと味変える商品を、東京・銀座2丁目にある石川県のアンテナショップ「いしかわ百万石物語 江戸本店」で見つけました。その名は「トーストにかけて食べるこんぶ」(648円税込 30g/大脇昆布)。
北海道産とろろ昆布の粉末に能登の塩、輪島朝市煎餅のクランチ、白いりゴマ、青のりの入った、トースト専用のふりかけで、石川県の昆布屋さんが製造したものです。
こちら、トーストにバターを塗りふりかけるだけ。バターに昆布味がしみ込んだうま味と、青のりの風味、ゴマの香ばしさ、クランチの食感が絶妙なバランス! バターはそもそも魚介のうま味に合うので、バタートーストに合うのも納得です。
塩、コショウ代わりに使って、チーズマフィンサンドに
「トーストにかけて食べるこんぶ」は、ただふりかけるだけだとパンになじまないので、バターやマヨネーズ、チーズと組み合わせるのがおすすめ。食パンだけでなく、マフィンサンドにも使ってみました。
●アレンジレシピ「チーズマフィンサンド」
チーズマフィンサンドの味つけにパン専用のふりかけをプラス。味が激変するわけではないのですが、噛むごとにジワッとおいしさが口の中に広がっていく感じがします。挟む具材は、冷蔵庫に残っていた豚の薄切り肉とキャベツをバターで炒めましたが、レタスやキュウリでも。生野菜のときはマヨネーズを少しかけるとよりおいしくいただけると思います。
【材料】1人分
イングリッシュマフィン…1個
スライスチーズ…1枚
キャベツの葉…2枚
豚の薄切り肉…適量
トマトの薄切り…1枚
しょうゆ…少々
「トーストにかけて食べるこんぶ」…適量
【つくり方】
① マフィンは半分に割り、オーブントースターで焼く。途中、少し焼き色がついたら1枚にチーズをのせて、溶けるまで焼く。
② キャベツと豚肉はざく切りにして、バターで炒め、しょうゆをふる。
③ ①の1枚に②とトマトをのせる。チーズのほうに「トーストにかけて食べるこんぶ」をたっぷりふり、野菜をのせたパンにかぶせて、サンドイッチにする。
バターで焼いた目玉焼きで、どんぶりもよし!
パン専用といっても、昆布のふりかけなので、もちろんご飯にも合います。卵がけご飯のしょうゆにひとふりもおいしそう。ここでは、目玉焼きにかけてどんぶりにしてみました。ポイントは目玉焼きをバターで焼くこと。バターとのマッチングが昆布のおいしさを引き立てます。
●アレンジレシピ「目玉焼きどんぶり」
忙しい朝食のご飯バージョンにどんぶりご飯もおすすめ。のせる具はフライパン1つでつくれます。
【材料】1人分
卵…1個
ホウレンソウ…適量
トマト…1/2個
しょうゆ…少々
バター・オリーブオイル…各少々
ご飯…適量
「トーストにかけて食べるこんぶ」…適量
【つくり方】
① フライパンにバターを熱し、卵を割り入れて、目玉焼きをつくる。
② ホウレンソウはざく切り、トマトは小角切りにする。
③ どんぶりにご飯を盛り、好みの火とおりになった①をのせる。そのフライパンにオリーブオイル少々をたし、半分にホウレンソウ、半分にトマトを入れてそれぞれさっと炒め、しょうゆ少々をふり、どんぶりにのせる。
④ 目玉焼きに「トーストにかけて食べるこんぶ」をふる。
鶏のささみや魚介など淡白な天ぷらのつけ塩にぴったり
このふりかけは、油との相性がよく、素材の味を邪魔せずに、引き立ててほっこりとしたおいしさに導くのが特徴。そこで天ぷらのつけ塩に。しょうゆで下味をつけるような、から揚げや竜田揚げよりも下味なしの天ぷらなら、素材とふりかけの双方のよさが引き立ちます。
●アレンジレシピ「鶏ささみの天ぷら」
鶏のささみをひと口大に切って、天ぷら衣につけて揚げるだけ。すぐに火がとおり、表面はサクッと、中はふんわりで、「トーストにかけて食べるこんぶ」でいただくと、ちょっと箸が止まらなくなりますよ! 冷めてもやわらかいので、お弁当のおかずにも。
【材料】2人分
鶏のささ身…3本
天ぷら粉…1/2カップ
水…大さじ3強(約50ml)
揚げ油…適量
「トーストにかけて食べるこんぶ」…適量
レモンのくし形切り…1個
【つくり方】
① 鶏のささ身はひと口大の斜め切りにする。
② 天ぷら粉は水で溶く。
③ 鶏肉に衣をつけ、揚げ油で揚げる。
④ 油をきり、「トーストにかけて食べるこんぶ」をからませる。好みでレモンを絞る。
パン専用のふりかけは、ご飯用のふりかけよりまろやかで飽きのこない味。石川県産の塩や輪島のお煎餅を砕いて入れるなど、朝市に行きたくなるようなこだわりも魅力です。ここでご紹介した「トーストにかけて食べるこんぶ」は石川県のアンテナショップで「いしかわ百万石物語 江戸本店」で購入できます。
<撮影・文・料理制作>坂口明子
―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。