大阪「自由軒」のカレー粉でつくるスパイシードライカレーが絶品

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(37)]―

女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼出版プロデューサーの坂口明子さんが、大阪府のアンテナショップ「浪花のえぇもんうまいもん 大阪百貨店」で見つけた、「カレーパウダー」を使ったおいしいレシピをご紹介します。

老舗「自由軒」が開発した便利なカレーパウダー

ドライカレー

 いつでも食べたいのがカレー。巷ではスパイスカレーが人気です。スパイスカレーをつくるには、スパイスをいろいろそろえなくては…。そんなときに見つけたのが「自由軒 カレーパウダー オリジナルブレンド」(300円税込 35g/大阪・難波 自由軒 本店)です。

 創業はなんと1910年(明治43年)、大阪で初めての西洋料理店として難波に誕生した自由軒。おいしいものを手軽に楽しんでいただきたいという方針のまま、今でも名物カレーほかハヤシライスやエビフライ、エビクリームコロッケ、チキンカツなどを手頃な価格で、おいしくいただけると、お店はにぎわっています。ちなみに名物カレーは筆者もファンです!

 そんな自由軒のカレーパウダーは、陳皮、ターメリック、コリアンダーほかいろいろなスパイスをブレンドしていて、原材料は香辛料のみ。いつものカレーに大さじ1を加えると香り高くなる、と書いてありました。

 早速購入。カレーパウダーですが、スパイスの香りがとてもいい感じです。この香りをいかして、ドライカレーをつくることにしました。

カレーパウダー

香辛料の香りで食欲を増進! 野菜たっぷりのひき肉カレー

スパイシードライカレー

 ドライカレーのレシピはいろいろありますが、今回はスパイスをきかせたさっぱり系、野菜たっぷりのレシピをご紹介します。最後に生卵の黄身をのせるのは、自由軒の名物カレーへのオマージュ。目玉焼きでも温泉卵でもお好みで。もちろん、のせなくてもおいしくいただけます。

●アレンジレシピ「スパイシードライカレー」

 冷蔵庫にある野菜を粗みじん切りにすれば、なんでも具材になります。ここではちょうど残っていたパプリカや枝豆を投入。ひき肉は豚肉を使いましたが、鶏肉、合いびき肉、牛肉とどれでも。仕上がりの味は違いますが、いずれもおいしいカレーに仕上がります! 残ったら冷凍保存に。

【材料】つくりやすい分量
豚ひき肉…250g
タマネギ…1/2個
ニンジン…小1本
パプリカ…1/2個
ピーマン…2個
枝豆…100g
ミニトマト…5個
ニンニク…1片
ショウガ…1片
顆粒コンソメ…小さじ1
塩・コショウ…各適量
ケチャップ…小さじ1
「自由軒 カレーパウダー」大さじ2
サラダ油…大さじ1/2
好みでチリパウダー…適量
ご飯…適量

カレー_材料

【つくり方】
① ニンニクとショウガはみじん切り。枝豆以外の野菜は、少し粗めのみじん切りにする。
② フライパンにサラダ油を熱し、ニンニクとショウガを炒める。香りが立ったらひき肉を加えて炒め、色が変わったら、タマネギとニンジン、パプリカを入れて炒める。野菜がしんなりしてきたら、トマトとピーマン、枝豆を加えてさらに混ぜながら炒め煮にする。
③ ピーマンに火がとおったら、顆粒コンソメを振り入れて混ぜ、塩とコショウで味を調える。最後にケチャップとカレーパウダーを加え、全体に混ぜたら、チリパウダーで好みの辛さに仕上げる。
④ 器にご飯を盛り、③をかける。好みで卵の黄身(分量外)をのせても。

ドライカレー卵のせ

カレー風味のピクルスは、ご飯にもパンにも合います

カリフラワーのカレーピクルス

 スパイシーなカレーパウダーは、香辛料だけのミックスなので、ほかの料理にもそのままいろいろに使えます。ピクルスとも相性が抜群。ニンジンやキュウリ、タマネギなども合いますが、ここではカリフラワーでつくりました。肉や魚料理のつけ合わせにぴったりです。

●アレンジレシピ「カリフラワーのカレーピクルス」

 カリフラワーのピクルスのポイントは、ゆで加減。カリフラワーはゆですぎると柔らかくなってしまうので、パリッカリッと食感も楽しめるように、ほどよくゆでましょう。冷たく冷やして、どうぞ。

【材料】つくりやすい分量
カリフラワー…1個
ピクルス液
 リンゴ酢…1/2カップ
 水…1/2カップ
 砂糖…大さじ2
 塩…小さじ1
赤唐辛子の小口切り…1本分
 カレーパウダー…小さじ2

【つくり方】
① 耐熱ボウルにピクルス液の材料を入れて混ぜ、ラップをかけ、600Wの電子レンジに30秒かける。

カレーピクルスのたれ

② カリフラワーは小房に分け、沸騰した湯に入れて約3分ゆでてざるに上げ、水気をきったら、熱いうちに保存袋に入れ、①をかける。口を閉じ、全体によく混ぜて冷ます。
③ 粗熱がとれたら、冷蔵庫で1時間以上冷やす。

カレーピクルスの作り方

カレーパウダーをプラス、タンドリーチキン風から揚げ

 カレーの香りがおいしいタンドリーチキンをそのままから揚げに。おかずにもビールのおつまみにも合う味です。ロールパンにサラダとはさんでサンドイッチに、また冷めても味がしみているので、お弁当にも。

●アレンジレシピ「タンドリーチキン風から揚げ」

 カレー風味のヨーグルトで漬けた鶏肉に片栗粉をつけて揚げます。ジュワッと肉汁たっぷり。スパイシー好きなら、揚げたてにカレーパウダーをふると、さらに香りが楽しめます。

タンドリーチキン風から揚げ

【材料】2人分
鶏モモ肉…1枚
漬けだれ
 ヨーグルト…大さじ1
 カレーパウダー…小さじ2
 ショウガ、ニンニク(すりおろす)…各小さじ1
しょうゆ、酒…各小さじ1
塩…小さじ1/2
片栗粉、揚げ油、仕上げのカレーパウダー、レタス…各適量

【つくり方】
① 鶏肉はひと口大に切る。漬けだれは混ぜておく。
② ビニール袋に①を入れ、よくもみ込み、袋を閉じて冷蔵庫で30分以上おく。

から揚げ作り方

③ ②の鶏肉に片栗粉をまぶして、揚げ油に入れ、全体にカリッとして中まで火がとおればでき上がり。
④ 器に盛り、好みでさらにカレーパウダーをふる。

 陳皮、ターメリック、コリアンダー、クミン、黒コショウ、フェヌグリーク、フェンネル、赤唐辛子、キャラウェイ、そのほかの香辛料を組みあわせたカレーパウダー。これだけで十分スパイシーですが、さらに自分の好きなスパイスをちょいたしてもいいし、使うのがクセになるカレー粉です。「自由軒 オリジナル カレーパウダー」は、東京・有楽町にある交通会館1階、大阪のアンテナショップ「浪花のえぇもんうまいもん 大阪百貨店」で購入しました。

大阪百貨店
大阪アンテナショップ「浪花のえぇもんうまいもん 大阪百貨店」

<撮影・文・料理制作>坂口明子

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案]―

坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。