芋煮がつなぐ人の縁
待ち時間には、文京区花笠愛好会の花笠おどりや、島根県石見神楽の恵比寿さんの演舞、大洲鉄砲隊のゴム鉄砲体験など、各市町の郷土芸能が披露されました。ちなみに文京区花笠愛好会の皆さんは25年ほど前から、毎年山形県で開催される「花笠まつり」にバスをチャーターして足を運ぶほど熱心に活動していて、「せっかく芋煮のイベントが私たちの町であるんだったら是非とも盛り上げたい」と今回、イベントにご協力いただきました。今年は「花笠まつり」の翌日に文京区長と一緒に中山町を観光で訪問をするなど、芋煮がつないだうれしいご縁も生まれています。
長い行列の果てにやっと受け取ることができた芋煮を、会場の階段にこしかけてハフハフしながら口に運べば、田舎町の空気も一緒に運んで来てくれるような気分。三市町共に芋煮は今でも、河原や観月会など、野外で楽しまれているものなのでその雰囲気も一緒に味わってもらっている感じがしました。
来場した方々に話を聞くと「去年来たけど食べられなかったから」「イベントチラシを子どもが小学校から持って帰って来たので家族で来た」「埼玉から来た」「去年食べて本当に美味しかったから今年は食べ比べたかった」「本当の芋煮の味を知りたかった」とさまざまな来場理由を教えてくれました。中にはレシピを希望される方もいらっしゃって、「秋だから、芋煮を作ろうかしら」と、東京の食卓に季節料理として並ぶようになれば、これもまたうれしいなぁと妄想がふくらみます。
特産品販売コーナーでは、3市町の名産品などと並んで「日本三大芋煮連絡協議会開発『日本三大芋煮食べ比べセット』」も初めて販売し、大好評で完売御礼。終日行列と芋煮のいい香りとお客様の笑顔にあふれたお祭りは、大盛況で幕を下ろしました。
イベントにご来場いただいた方々、この記事を読んでいただいた方々には今後開催される芋煮イベントや中山町・津和野町・大洲市とそれぞれの町に足を運んでいただき、本場の空気感で芋煮を楽しんでほしいです。そうして「芋煮」をきっかけとして、人と人とがつながっていけばうれしいなと思います。
フリーパーソナリティ やのひろみさん
1975年、愛媛県生まれ。有限会社タグプロダクト取締役。イベント音響の裏方スタッフやディレクター、愛媛県のテレビ・ラジオ番組のパーソナリティとして活動中。10年第47回ギャラクシー賞 ラジオ部門DJパーソナリティ賞受賞。09年・12年・13年・14年民間放送連盟賞ラジオ部門全国優秀賞受賞。 NPO法人俳句甲子園実行委員会会員、NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会理事、キリンビールを応援する愛媛のお祭り課長 、砥部焼大使第106号、大洲味楽来しいたけ宣伝大使など多くの地域の宣伝やイベントに携わっている
http://tug-product.main.jp/yanohiromi/