―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案（52）】―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、愛媛県のアンテナショップ「香川・愛媛せとうち旬彩館」で見つけた、「いか入り天かす」を使ったおいしいレシピをご紹介します。
ネーミングにひかれて思わず手に取る
東京・新橋の駅近くにある、アンテナショップ「香川・愛媛せとうち旬彩館」は、両県の特産品を扱い、2階にはレストランも併設している人気のお店です。今回、そこで目を引いたのは、イカ入りの天かす。おいしそうなフレーズに思わず手に取りました。
愛媛県松山市で明治34年（1901年）創業の海産乾物問屋・石丸弥蔵商店の「いか入り弥蔵の本気の天かす」（105g 258円／石丸弥蔵商店）です。
天かすというと、その名のとおり天ぷら粉だけでつくられていますが、これはイカ入りなのでうま味が違うとあり、早速購入。そのまま食べてみてもスナック菓子のように、おつまみになる味です。
一度食べたらクセになる、天かす入り「悪魔のおにぎり」
コンビニエンスストアで販売して、話題になった「悪魔のおにぎり」。その発祥は南極地域観測隊といわれています。カロリーが高いのにおいしくて食べすぎてしまうから「悪魔」。でも、天ぷらをつくった残りの天かすも食べきれる。とにかく、天かすと青のり、めんつゆでつくるおにぎりなので、「いか入り天かす」を使えば、さらにおいしくなるに違いありません。
●アレンジレシピ「悪魔のおにぎり」
天かすをめんつゆにひたして加えるのですが、油分もあり少しまとまりにくいため、ふんわりおにぎりとはいきません、しっかりにぎります。のりは好みで。ほんのり、イカの風味も感じられて、もちろんおいしくできました。カロリーは気にしないことにしましょう（笑）。
【材料】2個分
「いか入り天かす」…大さじ2
めんつゆ…大さじ1
ご飯（温かいもの）…300g
カツオ節…1パック（4g）
青のり…小さじ1
いりゴマ（白）…小さじ1
焼きのり…好み
キュウリのしば漬け…好み
【つくり方】
①「イカ入り天かす」にめんつゆをふりかけ、5分おく。
②温かいご飯に①とカツオ節、青のり、ゴマを加えてよく混ぜる。
③2等分して、ラップに包み、おにぎりにする。
④器に盛り、好みで焼きのりとキュウリのしば漬けを添える。
うどんもサラダも野菜炒めも使える便利さ
汁ものや野菜炒め、サラダにコクがほしいとき、そしてもちろんお好み焼きや焼きそばに天かすの出番はたくさんあります。たくさん使うと確かにうま味とともにカロリーはアップ。なくなるとリピートしたくなる「いか入り天かす」は「悪魔の天かす」かもしれません。
●アレンジレシピ「いか入り天かすうどん」
関西で人気の「かすうどん」のかすはホルモンをカリカリに揚げた油かす。そこまで濃厚ではないけれど、関東の天かす入り「たぬきうどん」より味が深く仕上がる「いか入り天かすうどん」。熱い汁うどんにしましたが、冷製うどんにかけるのもおすすめです。
【材料】1人分
うどん…1玉
ホウレンソウ…1茎
塩蔵ワカメ…適量
うどんつゆ…適量
「いか入り天かす」…大さじ1～2
長ネギの小口切り…適量
【つくり方】
①うどんは、袋の表示通り下準備する。
②ホウレンソウはさっとゆでて水にとり、絞って3cm長さに切る。
③ワカメはさっと洗ってから水で戻し、絞ってざく切りにする。
④鍋にうどんのつゆを入れて熱し、沸騰直前にうどんを入れる。
⑤うどんが温まったら器に入れ、②と③、「いか入り天かす」、ネギを盛る。
●アレンジレシピ「いか入り天かすとキャベツの無限サラダ」
キャベツとスプラウトに「いか入り天かす」を加えてさっと混ぜ、ドレッシンであえるだけ。天かすのカリカリな食感で、モリモリ無限風に食べられます。ビールのおつまみにもぴったり！
【材料】つくりやすい分量
しょうゆドレッシング （酢大さじ2、オリーブオイル大さじ1、しょうゆ小さじ1、こしょう少々）
キャベツのせん切り…100g
ブロッコリースプラウト…適量
「いか入り天かす」…大さじ1～2
【つくり方】
①ドレッシングをつくる。材料をトロリとするまでよく混ぜる。
②キャベツとスプラウトをあえ、器に盛り、天かすをのせる。
③①のドレッシングをかけ、全体にあえていただく。
一度この味を知ってしまうと、普通の天かすには戻れない、そんな「いか入り天かす」は「香川・愛媛せとうち旬彩館」で購入しました。
香川・愛媛せとうち旬彩館（特産品ショップ）
住所：東京都港区新橋2-19-10 新橋マリンビル1F
TEL：03-3574-7792
営業時間：10：00-20：00
定休日：年中無休（年始を除く）
＜撮影・文・料理制作／坂口明子＞
―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案】―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。
