山口県民が大好きな「ベビーハム」。魚肉スパムのおいしい実力にびっくり

―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(55)】―

女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、山口県のアンテナショップ「おいでませ山口館」で見つけた、ベビーハムを使ったおいしいレシピをご紹介します。

山口県で人気の魚肉ソーセージ「ベビーハム」

山口県や九州で人気の魚肉ソーセージ

「ベビーハム」ってご存じですか? 販売は大手水産加工物販売会社マルハニチロ、製造は山口県下関市。発売から60年をこえた超ロングセラー商品で、主に山口県と九州で販売されているそうで、関東では見かけたことがありません。

 このベビーハムを見つけたのは、東京・日本橋にある山口県のアンテナショップ「おいでませ山口館」。愛らしい名前と、パッケージの料理が違う写真なのも目を引きます。使い方はスパムに似てる? と思って表示をよくみると、フィッシュハム、いわゆる魚肉ソーセージでした。

ベビーハム1個(185円 125g/マルハニチロ)

 ベビーハム1個(185円 125g/マルハニチロ)。開封前は直射日光をさけ、常温保存可能です。早速3本購入しました。

魚肉とは思えないボリュームとおいしさ

ベビーハム1個(185円 125g/マルハニチロ)

 フィッシュハムなので、そのまま切っておつまみやサラダに入れてもいいのですが、パッケージ写真の料理に魅かれて、焼いて使いました。どれも魚肉とは気がつかないボリューム感とおいしさです。今まで知らなかったのが残念すぎます。

●アレンジレシピ「朝食プレート」

子どもも大人も喜ぶおいしさ

 忙しい朝でも薄切りにして焼くだけ。魚のタンパク質もとれてバランスのいい朝ご飯に。シンプルに調味してあるのでそのままでもいいですし、ご飯にはしょうゆ、パンならケチャップやソースをタラリとかけても。

【材料】2人分
ホウレンソウ…2束
ニンジンサラダ※…適量
ミニトマト…6個
卵…2個
「ベビーハム」…1個
サラダ油・バター各適量
塩・コショウ…各適量

【つくり方】
①ホウレンソウは洗って軸を切り落とし、4cm長さに切る。バターでさっと炒め、塩とコショウで味を調える。
②卵は好みのかたさの目玉焼きにする。
③「ベビーハム」は好みの厚さの薄切りにし、薄くサラダ油を敷いたフライパンで両面をこんがり焼く。
④器に①~③とニンジンサラダ。ミニトマトを盛り合わせ、好みで塩、コショウをふる。

※ニンジンサラダの材料とつくり方(つくりやすい分量)
ニンジン1本は皮をむき、3cm長さの千切りにして、耐熱ボウルに入れる。タマネギのみじん切り大さじ1とオリーブオイル大さじ1を入れて混ぜ、ラップをかけて600Wの電子レンジに約1分加熱する。ツナ缶小1缶の汁気を切って入れ、リンゴ酢大さじ2,からし小さじ1/2を加えて混ぜ、塩・コショウで味を調える。

●アレンジレシピ「ベビーハムの甘辛スパム風おむすび」

ベビーハムの甘辛スパム風おむすび

 ひと口大のスパム風おむすび。お店で売りたくなるような味と出来栄えです(笑)。カロリーは肉のスパムの半分なので、ちょっと罪悪感がなくなりますね。照り焼き味にすると、老若男女問わず、喜ばれます。卵焼き市販のものだとさらに手軽。卵の代わりにアボカドも合います。

【材料】3個分
ご飯…150g
すし酢…小さじ2
白いりゴマ…小さじ1
卵2個
A(砂糖小さじ2、塩・酒…各少々)
ベビーハム…1/3本
B(しょうゆ・みりん・酒各小さじ2、砂糖小さじ1)
サラダ油…適量
マヨネーズ…少々
焼きのり…長めのリボン状にして3枚

【つくり方】
①ご飯は温かい状態ですし酢といりゴマを混ぜ、3等分する。ラップで丸め、上下は平らに太鼓状にする。
②卵は溶きほぐしてAを加える。卵焼き器にサラダ油少々を敷き、卵液を3~4回に分けて流しながら卵焼きを焼く。粗熱がとれたら、①の大きさに合わせて1cm厚さに切る。
③「バビーハム」は3等分に切って、サラダ油少々を敷いたフライパンで焼く。両面に焼き色がついたら、Bを合わせて加え、焦げないように煮詰めながら全体にからめる。
④ ①の上に②をおき、マヨネーズを少し縫って③をのせ、焼きのりをかぶせる。

●アレンジレシピ「ベビーハムのゴーヤチャンプル」

ベビーハムのゴーヤチャンプル

「ベビーハム」を細切りにして、炒めものに。切り方を変えると、また違う雰囲気になります。こちらもやわらかい歯応えがゴーヤとの相性抜群。脂っこくないので、お弁当にもぴったりです。ゴーヤはツナ缶と炒めると苦みが減って食べやすくなります。ツナ缶は水煮、オイル漬けのどちらでも。

【材料】3~4人分
ゴーヤ…1本
「バビーハム」…1本
ツナ缶(小)…1缶
卵…2個
めんつゆ…大さじ2
塩・コショウ…各適量
砂糖…少々
サラダ油…適量

【つくり方】
①ゴーヤは縦半分に切って種を取り、薄切りにする。塩少々をふって10分ぐらいおく。
②「ベビーハム」は横半分に切ってから薄切りにし、さらに1cm幅の棒状に切る。
③ツナ缶は汁気をきる。卵はボウルに入れて溶きほぐし、塩、コショウ、砂糖を入れて混ぜる。
④フライパンにサラダ油大さじ1/2を熱し、③の卵液を入れて、大きく混ぜながら火をとおし、半熟状に固まったら、卵を溶いたボウルに取り出す。
⑤フライパンをさっときれいにして、サラダ油大さじ1/2を入れ、①のゴーヤを炒める。ゴーヤに火がとおったら、②のベビーハムを入れ、焼き色がついたらツナ缶とめんつゆを加え混ぜる。塩とコショウで味を調え、仕上げに④の卵を戻し入れ、全体を混ぜたら器に盛る。

「ベビーハム」は日本橋・髙島屋近くにある「おいでませ山口館」で購入しました。ぜひ常備しておきたくなる1品です。

おいでませ山口館

おいでませ山口館
住所:東京都中央区日本橋2-3-4 日本橋プラザビル 1階
TEL:03-3231-1863
営業時間:10:30~19:00(12月31日~1月3日を除く)12月30日は10:30~15:00
定休日:年中無休(ビルの法定電気点検日で8月の土・日曜)

<撮影・文・料理制作>坂口明子

―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案】―

坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。