ふわふわでひらひら。まるでカツオ節みたいな山口県「けずりかまぼこ」

―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(56)】―

女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、山口県のアンテナショップ「おいでませ山口館」で見つけた、けずりかまぼこを使ったおいしいレシピをご紹介します。

ふわふわでひらひらしたかまぼこを発見

けずりかまぼこ

 日本橋にある山口県のアンテナショップ「おいでませ山口館」で珍しいものを見つけました。常温コーナーの棚で目を引いたふわふわひらひらしたものが入った袋ものの「けずりかまぼこ」。初めての出合いでしたが、かまぼこを薄くきって乾燥させているので、おいしいには違いありません!

 紅白は色だけで味に違いはないようですが、両方購入してみました。「けずりかまぼこ」(白・赤 各648円 40g入り/宇部かま)

けずりかまぼこ

けずりかまぼこ

削りカツオと同じ感覚でふんわりのせて楽しめます!

保存料は無添加

 そのままかんでいると、だんだんかまぼこのうま味が出てきます。保存料は無添加なので、開封後は冷蔵保存。赤はピンク色で愛らしく、白のふんわりも華やかで、食卓のアクンセントにぴったり。いろいろな料理にのせてみました。

●アレンジレシピ「冷やしたぬきうどん けずりかまぼこのせ」

冷やしたぬきうどん けずりかまぼこのせ

 アツアツかけうどんや冷やしそうめんの具として、味や食感がぴったりの「けずりかまぼこ」。ここでは冷やしたぬきうどんにたっぷりのせました。削りガツオやかまぼこが入って合う料理に使えば、間違いのないおいしさです! 夏の昼ご飯にもおすすめ。

【材料】1人分
稲庭うどん…1パック
キュウリ…1/2本
ワカメ(乾燥)…3g
天かす…大さじ1
温泉卵…1個
「けずりかまぼこ」…ひとつかみ
めんつゆ(ストレート)…1/2カップ

【つくり方】
①うどんは表示通りにゆでて、ざるに上げ、流水で洗って冷まし、水気を軽くきって器に入れる。
②キュウリは斜め薄切りしてから千切りにする。ワカメは水で戻して、ざく切り。
③ ①の器にめんつゆをかけ、キュウリ、ワカメ、天かす、温泉卵を盛り、上から「けずりかまぼこ」をのせる。全体を混ぜて食べる。

●アレンジレシピ「ばらちらし けずりカツオのせ」

ばらちらし けずりカツオのせ

 サーモンとイクラ、卵焼き、キュウリで作る簡単ばらちらしに赤の「けずりかまぼこ」をのせると、ぐんと華やかな仕上がりに。おもてなしやお祝いの食卓に喜ばれます。

【材料】2人分
卵焼き
 卵…2個
 A(砂糖小さじ2,塩・酒少々)
 サラダ油…少々
刺身用サーモン…100g
しょうゆ…小さじ1
イクラのしょうゆ漬け…30g
キュウリ…1/2本
すし飯…ご飯茶碗2杯分
「けずりかまぼこ」…ひとつかみ
塩…少々

【つくり方】
①卵は溶きほぐしてAを加える。卵焼き器にサラダ油少々を敷き、卵液を3~4回に分けて流しながら卵焼きを焼く。粗熱がとれたら、①の大きさに合わせて1.5cm角に切る。
②サーモンは約1.5cm角に切る。しょうゆをまぶしておく。
③キュウリは1cm角に切り、塩少々をまぶして5分おき、軽く水気をふく。
④器にすし飯を盛り、①~③とイクラをのせる。

④ 器にすし飯を盛り、①~③とイクラをのせる

⑤食卓に出す直前に、「けずりかまぼこ」をのせる。

●アレンジレシピ「けずりかまぼこシューマイ」

けずりかまぼこシューマイ

 シューマイをつくるとき、皮がなかったりすることがよくあります。そんなときにも「けずりかまぼこ」があるとまぶすだけでいい感じに。今回全部を紅白の「けずりかまぼこ」まぶしでつくってみました。

 ただのシューマイからおしゃれな点心。味もひき肉はぴったり。今回はいつものレシピでエビ入りのレシピでつくったのですが、「けずりかまぼこ」をまぶすと魚風味がプラスされるので、エビは入れずに肉だけで十分おいしくつくれることがわかりました。

【材料】つくりやすい分量 約20個分
豚ひき肉…200g
むきエビ…100g
タマネギ…1/2個
ネギ…1/3本
ショウガ…1/2片
片栗粉…大さじ1
A(塩小さじ1/2、みりん・酒各大さじ1、ごま油小さじ1)
B(顆粒中華スープの素小さじ1を湯小さじ1で溶く)
「けずりかまぼこ」…赤・白各適量
練りからし…好み

【つくり方】
①むきエビは包丁で粗く叩く。ネギとショウガはみじん切りにする。
②タマネギはみじん切りにする。タマネギに片栗粉をまぶす。
③ボウルにひき肉と①、A、Bを入れ、粘りがでるまでよく混ぜる。さらに②を加え、全体に混ぜる。
④手にサラダ油(分量外)を薄く塗り、直径約3㎝のボール状に丸める。
⑤ ④の周りに「けずりかまぼこ」をからめ、手でオむすびを握るような感覚でギュッと握り、セイロに並べる。

蓋をして強火で約10分蒸す

⑥蒸気の立った鍋にセイロをのせ、ふたをして強火で約10分蒸す。

冷めてもおいしく食べられます

 好みでからしを添えて。冷めてもおいしく食べられます。

「けずりかまぼこ」は日本橋・髙島屋近くにある「おいでませ山口館」で購入しました。このほかにもおひたしや酢の物にも使えそう。食卓のアクセントになる食材です。

おいでませ山口館

おいでませ山口館
住所:東京都中央区日本橋2-3-4 日本橋プラザビル 1階
TEL:03-3231-1863
営業時間:10:30~19:00(12月31日~1月3日を除く)12月30日は10:30~15:00
定休日:年中無休(ビルの法定電気点検日で8月の土・日曜)

<撮影・文・料理制作>坂口明子

―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案】―

坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。