つきたてのおもちみたいなモッチリ感。予約必須の「岡崎食パン」が話題

パン好き必携の資格として注目を集めている「パンシェルジュ検定」。合格するとパンシェルジュとしてパンにまつわる仕事にいかせたり、特別なイベントや体験会への参加もできます。今回は愛知県のパンシェルジュがおすすめする本場フランス仕込みのパンが登場。もっちり食感が特徴の看板商品「岡崎食パン」など、個性豊かなパンは見逃せません。

本場フランス仕込みのパンに出会えるお店

店内

 多い年は約200店舗のパン屋巡りをしたという、愛知県名古屋市に住むパンシェルジュのニシノカオリさん。地元はもちろん、気になるお店があると遠方にも足を延ばしているそう。そんなニシノさんがイチオシするのが、愛知県岡崎市の住宅街にたたずむ「La Vie du Pain(ラヴィデュパン)」です。

 フランス語で「パンのある生活」を店名に掲げたブーランジェリー。厳選した国産小麦とフランス産小麦をブレンドし、食べたときの音や食感が楽しめるパンを製造しています。香ばしい香りが漂う店内には、名物の「岡崎食パン」をはじめ、総菜パンやスイーツパンなどをバリエーション豊富な焼きたてパンが50~60種類。そのなかから、ニシノさんがおすすめする4点をご紹介します。

食べ応え抜群!オリジナリティ満載のカレーパン

カレーパン
カレーパン226円(税込)

 独創的なフォルムが目を引くこちらは、フォカッチャ生地で自家製カレーを包み、オリーブオイルをかけて揚げ焼きした焼きカレーパン。「外は焼きチーズがサクサク、中のしっとり食感のフォカッチャ生地は、オリーブオイルを使っているため、冷めても柔らかさをキープ。国産牛肉をぜいたくに使ったカレーはほどよい辛さに。さらに、グリューエル、チェダー、ゴーダ、モッツァレラなどのチーズがたっぷりかかっていて、ひと口ごとに違った味わいが楽しめます。ボリュームがありながら、油っぽくないのでペロリといただけます」(ニシノさん)

つきたてのおもちのようなもっちり食感!「岡崎食パン」

食パン
岡崎食パン1本756円、ハーフ378円(税込)

食パンカット

 リピーター率の高いこちらの食パン。国産小麦100%とコメ油を使用し、加水率95%、湯種製法でつくるパンは、つきたてのおもちのような滑らかな食感が特徴的です。「まず、持ったときのずっしり感に驚かされます。生地のキメが細かく、生で食べるとモチモチ。トーストすると、小麦の香りが口の中に広がって焼餅を食べているよう。メディアにも多く取り上げられている人気商品なので、予約するのがベターです」(ニシノさん)

本場パリの味を日本人好みにアレンジ「ラヴィワッサン」

クロワッサン
左・ラヴィワッサン237円、右・クロワッサン237円(共に、税込)

 ラヴィワッサン、クロワッサン、ともに日本のバター使用しています。ラヴィワッサンは、フランスのバターの香りを目指しつつ、日本のバターの味わいを最大限に引き出すために最低減の発酵で焼きあげています。またクロワッサンは、オーナーシェフのパリ修業時代の思い出の味を表現。「スタンダードな『クロワッサン』がサクフワ食感なのに対し、ラヴィワッサンは、クロワッサンとパイの中間のような日本人好みの食感で、バリッ、サクサク。ぜひ食べ比べてみてください!」(ニシノさん)

かむほどに味わいが広がる「カオリ」

カオリ
カオリ475円(税込)

 国産小麦の「キタノカオリ」と「ニシノカオリ」を使用したテーブルパン。お店のハード系のなかではいちばん柔らかい食感で、食べやすいのが人気の秘密。「わが家のNo.1がコレ。外はしっかりかみごたえがあり、中はフワフワ&柔らか。そのギャップがやみつきになります。スライスしてそのまま食べるのがいちばんおいしいです」(ニシノさん)。

日本の風土・文化に合った「パンのある生活」を

店内2
季節を感じる新商品に心が躍る!

 店内には、本格的なパン50~60種類。フランス仕込みのパンを日本の風土や文化に合わせてアレンジ。無理にフランス式にはこだわらず、日本人の生活スタイルに合ったかたちで提供しています。日本人に馴染み深いメロンパンやカレーパン、クリームパンもオリジナルティある1品に。また、フルーツを生地と焼き上げたデニッシュや、無農薬野菜を使ったガレット、マンゴー入りクリームパンなど、季節の素材を使った限定商品もお楽しみのひとつです。

加藤さん

 国内やパリの有名店で修業したオーナーシェフの加藤大貴さんが、フランスで感じた「パンのある生活」の豊かさを日本にも広めたいと、2016年に地元・岡崎で開業。現在は、パン職人としての顔、さらにパンの卸しやプロデュース、コンサルティング事業など幅広く活躍しています。ベーカリーショップとしては、「ラヴィデュパン」のほか、コンセプトの異なる「クラストパン」と「バプール」を岡崎市内で展開。お店ごとに異なる彩りで洗練されたパンを提供しています。

「日常に寄り添うパンがモットーのため、流行にとらわれず、なるべく添加物を使用しない身体に優しいパン作りを大切にしているそう。今後、どんなパンが登場するか期待大です!」(ニシノさん)

■ショップ情報

外観

 岡崎市の中心街から車で約17分、真伝町の一角にある人気店。オーナーが南仏で出会った一軒家をイメージした建物は、白い壁とオレンジ色の瓦屋根が印象的です。インスタグラムには、新商品や季節限定商品の情報が随時アップしているので、お出かけ前にチェックを。

店名/La Vie du Pain(ラヴィデュパン)
住所/愛知県岡崎市真伝町供養坊16-6
営業時間/10:00~18:00
定休日/月・火

<協力>パンシェルジュ検定運営事務局
<取材・写真/ニシノカオリ、文/寺川尚美>

◆パンシェルジュ ニシノカオリさん(パンシェルジュ検定3級)
生粋の名古屋っ子で、3兄弟の母。子育てがひと段落したところで、パンへの愛が加速。パン教室に通っているうち、いつの間にかパンがつくれるように。パン屋で働いていた経歴もあり、現在はおいしいパンを広めるパンブロガーとしても活動中。「とくに好きなパンは、クロワッサンとハード系のずっしりしたパン。今後、パンシェルジュ1級の取得を目指しています」