パン好き必携の資格として注目を集めている「パンシェルジュ検定」。合格するとパンシェルジュとしてパンにまつわる仕事にいかせたり、特別なイベントや体験会への参加もできます。今回は奈良県のパンシェルジュがおすすめする、奈良県と京都県境の山間の不便な場所にありながら、連日お客さんが途切れないベーカリー。小麦の香りがふんわり漂う、口どけのよいパンの登場です。
内装もメニューにも、店主のこだわりが光る
パン好きの母の影響で、幼少期より日常にパンが欠かせなかったという奈良県在住のmokoさん。パン屋さんとの交流が広いmokoさんがイチオシするのが「BOULANGERIE REGAL+E(レガル)」。おしゃれな店内には焼きたてのパンがずらり。シンプルかつ洗練されたパンのなかから、mokoさんが選んだ3つがこちらです。
しっとりとして軽い!口どけ抜群の「レガル」
店名を冠にした「レガル」は、4年もの開発を経て誕生した自信作。カナダ・アメリカ産の良質な強力粉、北海道産の全粒粉、鹿児島・沖縄産の精製されていない砂糖、そして「赤穂の天塩」や「四つ葉バター」など、食パンと同じ厳選素材を使用。さらに長時間発酵で熟成することで、口どけのよい食感に仕上げています。
「とてもしっとりしていて、スゥ~ッととけるような口どけのよさに驚かされます。朝いちばんに焼きあがる『レガル』と『プチレガル』は、窯からキャラメルのような香りに包まれるようで、小麦本来の風味を楽しむことができます。そのままはもちろん、ハムサンドで味わうのも◎。翌日も、ふわふわ&しっとり感はキープされ、軽くトーストしてバターをつけていただくのもおすすめです」(mokoさん)。
甘いバター蜜のとりこになる「シュクレブール」
13年間愛されている「シュクレブール」も、「レガル」に訪れたら購入しておきたい1品です。
見た目は塩パンのようですが、中にはバター蜜がたっぷり。しっとりとした生地と、甘いバター蜜のギャップに心奪われます。友だちにおすすめしたところ絶賛! 『レガル』同様、リピーター率が高いのも納得の1品。ほんの少しレンジで温めて味わうのがおすすめです」(mokoさん)
スイーツのような新感覚パン「クロワッサンスィート」
はしっこは小麦の香ばしさがはじけるカリカリ食感、真ん中にいくほどバターの甘味とコクがジュワット口の中で広がる「レガル」のクロワッサン。さらにこちらの「クロワッサンスィート」には、アイシングかかっているため、おやつにぴったりです。
「麹酵母のみを使用したクロワッサンは、外は香ばしくてサクサク、中はしっとり。表面にかかったアイシングは、キャラメルクリームがトッピングされているかのような味わいで、紅茶と一緒にいただきたくなる1品です。以前、期間限定で売られていたクロワッサンも、ときどき登場するそう。偶然の出会いをお見逃しなく!」(mokoさん)。
おにぎりのようにストレスなく食べられるパン
京都と奈良の県境、木津川市梅谷荊谷(うめだにいばらだに)にたたずむ「レガル」。最寄り駅である京都府のJR木津駅からもバスで約20分という少し不便な立地でありながら、他府県を含め、オープン前からお客さんが続々来店。その魅力は、お店を営むご夫婦のパンへの思いにあります。
関西の有名ホテルなどで修業したご主人と奥様が2007年に開業し、2014年から現在の場所で営業をスタート。「おにぎりを食べるような感覚で、ストレスなく食べられる日常パンを」との思いから重視したのが、口どけのよいパン。
「小麦粉は、フランス産の有機石挽き粉やカナダとアメリカ産の良質なものを使用。油分を極力抑え、精製されていない砂糖を使うなど、身体にやさしい素材にもこだわっているそうです。どのパンも、砂糖が控えめなのに甘味が感じられ、小麦本来の風味が感じられるのが特徴です」(mokoさん)。
店内では採れたて野菜も販売
「ドアを開けると、スタイリッシュなカフェのような雰囲気。スポットが当たったステージ上!?に並んだパンたちに魅了されますよ! 対面式の販売へのこだわりも、パンへの愛情が感じられます」(mokoさん)。
店内では、同じ木津川市内の山城町で採れた野菜も販売。焼きたてパンと一緒に購入し、自宅でサンドイッチにしていただくのもおすすめです。
■ ショップ情報
白と黒を基調としたシックな外観が目を引くお店。週末はとくに売りきれ必至なため、予約がベター。予約可能な商品などは、公式インスタグラムでチェックしてみましょう。
・店名/BOULANGERIE REGAL+E(レガル)
・住所/京都府木津川市梅谷荊谷55-5
・営業時間/11:00~17:00(売り切れ次第閉店)
・定休日/月・火曜日
協力/パンシェルジュ検定運営事務局
<取材・写真/moko、文/寺川尚美>
◆パンシェルジュ mokoさん(パンシェルジュ1級)
デニッシュ食パンの美味しさに感動しパンラバーに。パン屋巡りやパン教室通いをはじめ、シェフのセミナーやイベント、麦畑にも訪れ、パンライフを満喫中。パンシェルジュを取得後は、栄養面を考慮したパンづくりを研究し、シェフと共同でパンの開発、販売を。現在は、パンに関する情報を自身のSNSや「ぱんてな」で発信中。夢は、パンに関わる仕事に就くことと、「モンディアル・デュ・パン」の日本応援ツアーに参加すること。