―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(60)】―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、徳島県のアンテナショップ「徳島・香川トモニ市場」で見つけた、すだち麺を使ったおいしいレシピをご紹介します。
徳島の特産スダチを練り込んださわやかな麺
徳島県の特産スダチ。カボスやユズと並んで、かんきつ酢としてその香りと酸味を楽しめる実ものです。小ぶりなので、ちょっと酸味をたしたいときにも重宝。その天然の徳島県産スダチの果汁を使った素麺を見つけました。
ほんのり薄緑色なのも、さわやかさを感じます。製造しているのは、創業75年の手延べ半田そうめんをつくっている岡本製麺。「すだち麺」(410円 250g〈50g×5束〉/岡本製麺)はパッケージも可愛くて目を引きました。徳島県のキャラクター、すだちくんだそうです!
さわやかな香りとかすかな酸味で食欲をそそる
ゆで時間はわずか3分。口に入れると、さわやかなすだちの香りでつるりとした喉ごし! 暑い夏はもちろんですが、空気が乾燥する秋冬でもこの味わいは、染み入ります。
●アレンジレシピ「すだち麺」
スダチを薄切りにして麺に並べるすだち麺。見るからにさわやかです。これが冷たいめんつゆだけでなく、熱いものでもおいしくいただけます。スダチの酸味はだしのきいためんつゆとの相性抜群! スダチの薄切りはなくても大丈夫です。たまたま家にあったので、ビジュアル的にそそる、と思って盛ってみました(笑)。
【材料】1人分
「すだち麺」…1束
めんつゆ…適量
薬味(万能ネギの小口切り、おろしショウガ)
スダチの薄切り…1個分
【つくり方】
①鍋にたっぷりの湯を沸かし、「すだち麺」を入れ、袋の表示通りにゆでる。
②ざるに取り、冷水で洗い、水気をきって器に盛る。
③スダチの輪切りを飾り、めんつゆと薬味を添える。
※熱いめんつゆを添える場合は、冷水で洗って水気をきってから、熱い湯にそうめんを入れて食卓へ。あつあつのつけめんでいただく。
ツルツルの喉ごし!ほんのり酸味がまたさわやか!
●アレンジレシピ「すだち麺のフォー」
ベトナムの麺料理フォーはライムを絞って、香りと酸味をプラスするのが定番の食べ方。それなら、同じかんきつ系の酸味と香りがある「すだち麺」が」ぴったりです。今回は冷蔵庫にあった豚肉でつくりましたが、鶏肉でもよく合います。スダチはあったのでのせましたが、なくても十分おいしくいただけます。あっさりめのスープとツルリとした麺、肉とモヤシのシャキシャキ感がたまりません。ランチやお夜食に。フォーはベトナムでは屋台朝食の定番でもあります。
【材料】1人分
「すだち麺」…1束
豚ロース生姜焼き用…100g
水…300ml
A(ナンプラー…大さじ1
酒…小さじ1
みりん…小さじ1/2
鶏ガラスープの素…小さじ2)
おろしショウガ…小さじ1
塩…小さじ1/2
こしょう…少々
モヤシ…好み
パクチー…好み
スダチのくし形切り…好み
【作り方】
①豚肉は短冊切りにする。モヤシはさっとゆでておく。「すだち麺」はたっぷりの湯で2分ゆでて、ざるに取り、冷水にさらして水気をきる。
②鍋に分量の水を入れて火にかける。沸騰したら豚肉を入れ、あくをとりながらゆでる。肉に火が通ったら、Aの調味料とショウガを入れて味を調える。
② ①を②の鍋に入れてさっと混ぜたら、器に盛り、好みでモヤシとパクチー、スダチをのせる。
●アレンジレシピ「すだち麺サラダ」
「すだち麺」のさわやかさを生かして、サラダに。ポテトサラダの味つけのそうめんのサラダって、どんな料理の付け合わせにも合うので、おすすめです。
【材料】つくりやすい分量
「すだち麺」…1束
ハムの薄切り…3枚
キュウリ…1/2本
タマネギ…1/4個
ゆで卵…2個
すし酢…大さじ1/2
薄口しょうゆ…小さじ1
マヨネーズ…大さじ2~3
からしかマスタード…少々
塩・コショウ各適量
【つくり方】
①鍋にたっぷりの湯を沸かし、「すだち麺」を半分に折って入れ、袋の表示どおりにゆでる。ざるに取り、冷水で洗い、水気をきる。
②ハムとキュウリは千切りにする。タマネギはごく薄切りにして水に5分さらして水気を絞る。
③ボウルに①と②を入れ、すし酢、薄口しょうゆ、マヨネーズ、からしを加えてよくあえたら、最後に塩とこしょうで味を調える。
④器に盛り、ゆで卵を4等分に切って飾る。
「すだち麺」はJR有楽町の駅前にある交通会館1階の「徳島・香川トモニ市場」で購入しました。ぜひ常備しておきたくなる1品です。
<撮影・文・料理制作/坂口明子>
―【アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案】―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。