新潟県で2017年に生まれた新しいブランド米「新之助」。そのおいしさとブランド米を使ったとっておきグルメを、薬膳アテンダントの池田陽子さんに教えてもらいました。
薬膳の基本となるお米のチカラ
薬膳において、米は人間の重要なエネルギー源である「気」を補うための基本ともいえる食材。気は元気の源。不足すると疲れやすい、だるい、やる気がでない、免疫力が下がるといったトラブルが起きてしまいます。万人が毎日チャージすることが必要で、つまり主食をお米にすれば、おのずと気を取り入れて健やかなカラダをつくることができるんです。今回も新潟県アンテナショップ、表参道・新潟館ネスパス物産販売「新潟食楽園」から、絶品「ブランド米」の魅力を紹介します。
日本有数の米どころ新潟の自信作「新之助」
新潟といえば言わずもがなの米どころ。栽培が難しいとされていたコシヒカリを、トップブランドへと育てた歴史もある新潟県から2017年デビューしたのがブランド米「新之助」です。食味がきわめてすぐれた株を探し出すために、500種類の交配によって、20万株の品種候補を育成。そのなかから選別を重ねて選ばれたお米です。また栽培から流通・販売に至るまで徹底したブランド管理を実施。一定のレベルをクリアした食味・品質のものだけが、新之助の銘柄として販売されています。
新之助は大きな粒で形がよく、見事なツヤ。まぶしいほどに輝く炊きあがりが魅力です。その味わいはコクと甘味があり、コシヒカリとは異なるおいしさ。また、冷めてもお米の表面や粒全体が硬くなりにくいため、お弁当に使ったり、おにぎりにしたりと、時間がたってもおいしくいただけます。電子レンジで温めなおしてもその味わいはキープされているというのも、忙しい現代人にはうれしいお米なんです。さらに長く保存しても古米化しにくく、高い品質が維持されるという特徴も。新米でなくても、一年をとおしておいしく味わえるのもうれしい。
輝く炊き上がりを「キューブパック」で味わう
新之助を手軽に試してみるなら、長岡市・島田商店の「新之助 キューブ 」(450円)もおすすめ。「めでたさと期待」を表現した紅白幕の色合い、助の文字から水引がイメージできる新之助のパッケージデザインを施した、キューブタイプの2合パックです。ちょっとしたギフトにもぴったり。新之助の炊きあがりは、うっとりするほど「ピカピカ」。立ち上がった粒ひとつひとつが美しいフォルムで、なんともりりしい存在感にあふれています。
食感はハリがありつつ、もっちり。まろやかな甘味、豊かなコクがありながらもあと味は「キレがいい」。ベタっ、ドタッとした感じがなく、全体的にシャープ。和食だけではなく洋・中にもピタッと調和する味わいです。一緒に食べるおかずの格まで上がるような、さすが新潟の渾身作! とうなずけるおいしさです。
洗練された味わいの新之助のおかゆ
新潟食楽園には、新之助を使ったさまざまな商品がそろいます。寒くなるこれからの季節、おかゆで味わうのはいかがでしょう。五泉市・たいまつ食品「新潟県産 新之助 白がゆ」(227円)は、新之助を100%使用したレトルトタイプのおかゆ。新之助の芳醇な甘味とコク、ほんのりした香りを楽しめるように、ふっくら丁寧に炊きあげてあります。
温めて器に入れると、優しいお米の香りが口いっぱいに広がります。新之助は、ことこと炊いてもお米の輪郭がほどよく残り、もったり感がなく、じつに上品な味わい。新之助のポテンシャルが最高に引き出された、まるで「料亭のおかゆ」のような洗練された一品です。
おやつにぴったり、カラリと揚げた新之助
「おやつにもなる」新之助を発見! 村上市の村上こがね「新之助 そのまんま美味しく食べるご飯」(600円)は、新之助を玄米のままからりと揚げた保存食。ほどよい塩味なので、そのまま食べられます。5年間保存できる商品で、非常食にはもちろん、そのままスナック感覚で食べるととってもおいしい! 香ばしい風味、カリカリとした歯ごたえ、お米のコクとうま味。新之助が大粒であることも相まって、まるで「あられ」のよう。一度食べだすと止まらなくなるほどです。
スープやサラダなどのトッピングにしたり、牛乳や豆乳をかけてシリアル風に食べるのもおすすめ。お湯をライスと同量加えて「お焦げ玄米」風にしてもおいしくいただけます。
池田陽子さん
薬膳アテンダント、食文化ジャーナリスト、全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。宮崎県生まれ、大阪府育ち。立教大学社会学部を卒業後、広告代理店を経て出版社にて女性誌、ムック、また航空会社にて機内誌などの編集を手がける。カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは? 関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。食材を薬膳の観点から紹介する活動にも取り組み、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。趣味は大衆酒場巡りと鉄道旅(乗り鉄)。さばをこよなく愛し、全日本さば連合会にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。近著に『中年女子のゆる薬膳。』(文化出版局刊)『1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日』(JTBパブリッシング)ほか、『ゆる薬膳。』(日本文芸社)