冬こそ食べたい癒し系シーフード。宮城県アンテナショップのカキグルメ

冬の味覚といえばカキ。栄養学的にもグリコーゲンや亜鉛などを豊富に含み「海のミルク」ともいわれるカキは、薬膳においても優れた効能があります。そこで薬膳アテンダントの池田陽子さんに、宮城県のアンテナショップで見つけた、とっておきカキグルメを教えてもらいました。

「癒し系シーフードカキ」の宮城県グルメ

宮城ふるさとプラザ
宮城県アンテナショップ「宮城ふるさとプラザ」

 カキは薬膳において「気分が落ちる」「眠れない」など、メンタルのトラブルに欠かせない食材です。カキの殻は精神安定の生薬として使われるほどその効能は高く、うつうつと落ち込んだ気持ちをなごませるパワーが大。不眠の改善にも役立ち、まさに「癒やし系シーフード」なのです。また、中医学において老化をつかさどる臓器「腎」の働きを高めて、アンチエイジングにもおすすめ。更年期のトラブルに悩む人にも、ぜひ取り入れてもらいたいシーフードです。

 さらにカラダにうるおいを与えて、肌をしっとりさせる働きもあり、美容にも威力を発揮。今回は、宮城の食の幸がそろう宮城県アンテナショップ「宮城ふるさとプラザ」から、とっておきカキグルメをご紹介します。

優しい味わいが魅力の「カキカレー」

宮城三陸炙りかきカレー
加美町「やくらいフーズ」の「宮城三陸炙りかきカレー」(561円)

 日本有数のカキ生産量を誇る宮城県。養殖の歴史は古く、江戸時代末期から松島湾で始められたとされています。大正12(1923)年に垂下養殖法が開発され、松島から気仙沼沿岸まで盛んに養殖が行われるようになりました。また、東松島市鳴瀬地区、石巻市万石浦は、種苗となる「種牡蠣」の産地としても知られています。
 宮城県沿岸は入り江や内湾が多く、潮の流れが穏やかでカキの養殖に適した環境。栄養をたっぷり含んだ山からの水が注ぎこむうえ、親潮と黒潮がぶつかる三陸沖にはカキのエサとなるプランクトンが豊富です。恵まれた環境で育った宮城のカキは、生食で利用される割合が多くプリッとした食感、濃厚でありながらすっきりとした上品な味わいが魅力!

カキがゴロゴロ
カキがゴロゴロはいってびっくり!

 宮城ふるさとプラザにも数多くのカキグルメがそろいます。なかでも人気が高いのが、加美町「やくらいフーズ」の「宮城三陸炙りかきカレー」(561円)。やくらいフーズは宮城のご当地カレーを多く手がけていますが、こちらは「想像以上にカキがゴロゴロ入っておいしい」と評判の1品。
 三陸海岸で水揚げされたカキをあぶって使用。ルーにはリンゴピューレや、生クリームを加えて仕上げてあります。レトルトパックを温めて、ご飯にかけると確かにプリッとしたカキがゴロゴロ! 「カキ度数」の高さにうれしくなります。フルーティーで、まろやかなやさしい味わいのルーに、香ばしくうま味が凝縮したカキが相性バツグン。食べ進めるうち、なんだかほっとする癒やし系のカレーです。

女川のカキを使ったピュアな味わいのアヒージョ

女川アヒージョ 三陸かき
鮮冷の「女川アヒージョ 三陸かき」(972円)

 牡鹿半島基部に位置し、日本有数の水揚げ量を誇る女川漁港を有する女川町。北上山地と太平洋が交わる風光明媚なリアス式海岸で、カキの養殖も盛んに行われています。

 女川の水産加工会社・鮮冷の「女川アヒージョ 三陸かき」(972円)は、女川のかきのおいしさをぎゅっとびんに閉じ込めた逸品。鮮冷は東日本大震災を克服した女川の水産関連会社2社共同で設立された会社。徹底的に「鮮度」にこだわり、水揚げ後、徹底した温度管理のもとクルマで5分ほどの工場へ搬入し、スピーディーな加工を行っています。

「女川アヒージョ 三陸かき」も鮮度バツグンのカキを、オリーブオイル、ニンニク、塩、コショウのみというシンプルな味つけで仕上げてあります。おしゃれなシールが貼られたびんに入ったカキは、濃くクリーミーでありながら、ピュアですみきった味わい。雑味がなくひたすらにまろやか。食べ終わったあとも、マイルドな風味が心地よく残ります。

パスタがおすすめ!
パスタがおすすめ!

 そのままおつまみにすると白ワインにぴったり。温めてバケットにつけて食べたり、オイルパスタにしたりカキのうま味が凝縮した濃厚なうま味の「絶品カキパスタ」に。常温で保存できるのでお土産にもぴったりです。

カキとうま味でおつまみにぴったりののり

かき醤油味付け海苔
横田屋本店「かき醤油味付け海苔」(480円)

 うま味があるカキは、ほかの食材と組み合わせてもおいしさが引き立ちます。カキのおいしさをいかした「変化球カキグルメ」として宮城ふるさとプラザの中田祥太さんがおすすめしてくれたのが気仙沼市・横田屋本店「かき醤油味付け海苔」(480円)。宮城県産のりを、かき醤油で味つけした商品です。

 横田屋本店は、1706年に創業。廻船問屋からスタートし、宮城県内で初めてのり養殖を成功させたという歴史をもち、日本全国にファンをもつのりと海産物の老舗です。会長や社長自ら見た目、味、歯切れや口溶けを確かめ、厳選して仕入れたのりを質や状態に合わせて加工しています。

「かき醤油味付け海苔」には、「宮城県産みちのく寒流のり」を使用。国内ののり主要産地としては最北に位置する三陸沖で育ち、親潮の豊かな恵みによって磯の香りが豊かで、歯切れのよさが魅力です。味つけに使われるのは、特製のかき醤油。気仙沼・唐桑地区で3~4月に水揚げされる濃厚な味わいのカキを使った完熟オイスターソース、気仙沼産のカキエキス、登米市の老舗「ヤマカノ醸造」が「二段火入れ方式」で手間ひまかけて製造するしょうゆをブレンドしたものです。みちのく寒流のりの風味を損なわず、味に丸みと香ばしさが残る絶妙な加減に仕上げてあります。

パリッパリの食感が絶妙
パリッパリの食感が絶妙

 ピカピカののりは、口に鋭角にあたるほどパリッパリの食感。口の中で溶けると、いきなりパンチのあるコクが広がります。 カキの濃厚なうま味がのりの豊かなうま味と混ざりあって、なんとも「コクうま」。ご飯のおともにもいいですが、これはもう日本酒が進むこと間違いなし! 最高のおつまみになるはずです。

宮城ふるさとプラザ

―[日本全国アンテナショップでゆる薬膳/池田陽子]―

池田陽子さん
薬膳アテンダント、食文化ジャーナリスト、全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。宮崎県生まれ、大阪府育ち。立教大学社会学部を卒業後、広告代理店を経て出版社にて女性誌、ムック、また航空会社にて機内誌などの編集を手がける。カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは? 関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。食材を薬膳の観点から紹介する活動にも取り組み、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。趣味は大衆酒場巡りと鉄道旅(乗り鉄)。さばをこよなく愛し、全日本さば連合会にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。近著に『中年女子のゆる薬膳。』(文化出版局刊)『1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日』(JTBパブリッシング)ほか、『ゆる薬膳。』(日本文芸社)