温暖な気候に恵まれた「晴れの国」岡山県には海・山・畑の幸がたくさん。名産品をさまざまに活用した品も豊富で、定番からニューカマーまで幅広くそろいます。そのなかでも創意工夫がキラリと光る最新の逸品4品をご紹介します。
岡山の自然が育てた「地のもの」がおいしさのベース
瀬戸内のカキやタコといった海産物や、野菜や穀物、フルーツなどさまざまな名物が充実している岡山県。今回ご紹介するのは、県産品の商品開発を支援し新たな販路につなげるため岡山県が実施している「おかやまマーケティング・ラボ」事業において、「売れる商品づくり」を目指して開発した新しい県産品です。
岡山名物の桃とブドウを生かした新感覚のスイーツ、地場野菜の料理用チップス、5色の大豆の恵み、そして特別な米が可能にする究極のみその4品。いずれも創意工夫にこだわって生み出した注目の品です。ありそうだけど唯一無二、そんな逸品のおいしさを体験してみて。
濃厚な生クッキーと岡山県産ドライフルーツのハーモニー
フルーツ王国・岡山県ならではの新感覚スイーツが「生バタークッキー サラミ―ノ 桃・ピオーネ」(各8粒入り 648円/佳豊庵)。県中央部・自然豊かな吉備中央町のフルーツ菓子工房がイタリアの家庭菓子をアレンジし、県産の桃とピオーネの自家製ドライフルーツをそれぞれ練り込んだクッキーです。
バターをたっぷり使用したビスケット生地はしっとりとやわらかく、とろけるよう。そこに顔をあらわすフルーツの果肉感と風味が舌をさらに喜ばせてくれます。ミルキーな味わいは生キャラメルを思わせますが、洋酒を利かせることで甘さだけではない大人の味に仕上げています。深煎りのコーヒーによく合うほか、辛口の白ワインのおともにも。持ち寄りパーティにも持参しやすいパッケージ入りです。
5種類の大豆のおいしさが弾ける和のスナック
良質なタンパク質と豊富な栄養素を含み、「畑の肉」と称される大豆。岡山県育ちの5種類の大豆をおやつ感覚で楽しめるのが「五色の豆ポン」(80g 432円/半鐘屋)。豆を炒るのではなく、ポン菓子の製造機で圧力をかけて加熱し、一気に解放する製法で豆の風味や栄養価を逃さず、味つけなしで仕上げています。
ラインナップは、国内有数の生産量を誇る丹波種の黒豆、黄大豆のブランド「たまほまれ」、甘味が特徴の青大豆。そして、岡山県農業試験場が30年以上前に採取して近年復刻した茶大豆、生産が難しい赤大豆という希少な種類も。軽快な食感と豆本来の風味はしみじみとおいしく、5種類の豆が混じり合った奥行きのある味わいが楽しめます。少量でも食べごたえがあるので小腹が空いたときや仕事中の栄養補給としてもおすすめです。
地元野菜のうま味を濃縮した2種のチップス
さらに、岡山県高梁(たかはし)市で育った野菜を乾燥させて料理用チップスに。パスタなど洋風料理に重宝する「The CookingChips トマト」(30g 980円/Concession)、汁物や炒め物にすぐに使える「The CookingChips 菊いも」(30g 680円/Concession)の2種類が食卓を豊かにしてくれます。
国産のドライトマトは大半がミニトマトですが、こちらは甘味と酸味のバランスがいい高梁市名産品の桃太郎トマトを使用することで濃厚なうま味が凝縮。お湯で軽くもどしてパスタに合わせるとフレッシュな味わいが広がります。トマトソースやカレーのコク出しにも便利。菊いもは食物繊維が豊富で、血糖値の上昇を抑える効果もある健康食材。チップスなら秋・冬の旬以外でも手軽に使え、汁物に加えたり、炒めたりしてシャキシャキの食感を楽しめます。そのままでもいただける薄切りなので、サラダのトッピングにもおすすめ。
自然栽培米の麹で仕込んだ極上のみそ
豊富な水と肥沃な土地、穏やかな気候のもとで米づくりが盛んな岡山県のブランド米が「朝日」。県内でも限られた地域でのみつくられる希少な朝日を「奇跡のリンゴ」で知られる木村秋則氏の指導で自然栽培し、米麹をつくることで究極のみそを完成させたのが「奇跡の味噌」(300g 1242円/まるみ麹本店)です。
米麹以外の原料も大豆は国産の自然栽培、塩は天日自然結晶塩と厳選。吉野杉の木桶で仕込み、炭を敷きつめたマイナスイオンの多い蔵で熟成させたみそは、色合い美しく、見るからになめらか。みそ汁をつくってみると具材をしっかりと引き立てながらコクも十分。体にしみわたるような深い味に「奇跡の味噌」の意味を実感します。甘みと塩味とのバランスもよく、野菜スティックに添えるほか、みそダレやみそ炒めなどもぐんとおいしくなること請け合いです。
今回ご紹介した商品はいずれも東京・新橋にある岡山県のアンテナショップ『とっとりおかやま新橋館』で2023年2月21~27日に開催する「OKAYAMA I・RO・DO・RI New Product Fair」に出品されます。
<商品撮影/山川修一 文/土倉朋子>