本格的な味わいで器もかわいい。佐賀県の絶品「有田焼カレー」

―[ビビっとくる日本全国おみやげ日記]―
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味も器も本格派!佐賀県の「有田焼カレー」

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 どうも! 甘党です。好きな食パンの食べ方は「ピーナッツバターといちごジャムのあいがけ」です。体によかろうはずもない。そして、このお土産コラムも甘味に偏りすぎな自覚はございます。というわけでたまには「しょっぱい系」のおみやげを探そうではありませんか。

 今回気になったのは佐賀県、有田テラス(株式会社プレアデス)さんの「有田焼カレー」。有田焼に入った本格焼きカレーを「器ごと」販売するという画期的商品で、売れ行きはもちろん数々の賞にも輝いているとか。これはお試しせねば! と早速注文してみました。

有田焼カレー

 有田焼とは、佐賀県有田町とその周辺で製造される磁器のこと。日本で初めてつくられた磁器とも言われ、明治以降に広く親しまれるようになったんだとか。

 有田テラスさんの公式通販では「ねこ」「阪神タイガース」「干支 卯」など器の柄もチョイス可能で、今回は使い勝手がよさそうな「ハッピーローズ(小)」を注文。

中身

 小ぶりな器に入った本格派の焼きカレーが冷凍便で届きます。器込みで1480円はお買い得な気がしますね。「焼」の字は「有田焼」にも「焼きカレー」にもかかってるのかしら。

食べ方

 チンすればすぐ食べられるという手軽さ。28種類のスパイスを使用したカレーにチーズを乗せ焼き上げたもので、有田の水や佐賀県産米など材料にもこだわっているとか。

 全国初のカレー駅弁、しかも伝統工芸品の有田焼に入っているというインパクトは大。

 有田焼や地元を盛り上げようと、他県から就任したJR有田駅長を中心としたプロジェクトから生まれた商品だそうですが、当初は窯元が見つからなかったり、売れ行きに苦しんだり紆余曲折あったそう。しかしTVメディアから火がつき、2008年『九州の駅弁』ランキング第1位、年間約10万個を売り上げる人気商品に。これは期待が高まります。

 さてさて、チンできましたよ…。

インパクトだけでなくしっかりおいしい

温め完了

 とっても香ばしい、いいにおいです! 付属のスプーンでさっそく口に運ぶと…

早速ひと口

 うっっっっっっまい。アラやだこれとってもおいしいです。辛さは控えめ、チーズがまろやかで、とてもよく煮込まれた”喫茶店で食べる洋風カレー”って感じがします。

器

 いちばん好きなカレーのお店は東京・神保町の「ボンディ」なんですけど、少し彷彿とさせるおいしさですね。「焼き」だけあって香ばしさもありますし、このカレーを出す店が近所にあったら私は通います。

 あっという間に完食。「小」でしたが中年女性の昼食としてはちょうどいいボリュームに感じました。器もきれいに洗って普通に日常使いしてます。サラダとか盛るのにちょうどいいサイズと深さ。

 そんなとってもおいしい「有田焼カレー」、人気になったのも納得の味とオリジナリティを感じました。商品のアイデア、インパクトだけでなく味もしっかりおいしく、創意工夫のすばらしい商品だと思います。

 カレーにはちょっとうるさいのよ! という人もきっと納得の「有田焼カレー」、現在店舗は休業中とのことですがお土産にお取り寄せに、全国の「駅弁フェア」的なものにもしばしば出店なさっているようです。器ごと佐賀の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 ところで、これはわが家の電子レンジだけの問題だけかもしれませんが、部屋に充満した香ばしい焼きカレーの香り、三日三晩ほど続きました。玄関を開けるたびよみがえる有田焼カレーの思い出…電子レンジの扉を開けるたび再開できるその残り香…

 もしこれを読んだ方で、なおかつうちもカレーの香りが持続中だよ! という方いらっしゃいましたら、重曹を溶いた水をチンしてから電子レンジを掃除するといいみたいですよ…?(やった)

イラスト

有田テラス(株式会社プレアデス)「有田焼カレー(小)ハッピーローズ」1480円
日もち ★★★☆☆
配りやすさ  ★☆☆☆☆
本格的な味わいとインパクト ★★★★★

※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。

―[ビビっとくる日本全国おみやげ日記/第57回]―

西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう?』を連載(全4巻)。