クリームチーズがぎっしり。宮崎銘菓「チーズまんじゅう」を食べ比べ

―[地方創生女子アナ47ご当地リポート/第44回:牛島奈津子アナ]―

全国47都道府県で活躍する女子アナたちがご当地の特産品、グルメ、観光、文化など地方の魅力をお届け。今回は九州が大好きなフリーアナウンサーの牛島奈津子さんが、宮崎県のご当地名物、「チーズまんじゅう」をレポートします。

誕生から約40年、宮崎に200店以上ある「チーズまんじゅう」

チーズ饅頭を持つ牛島アナ

「チーズまんじゅう」って、知っていますか? 宮崎県ではだれもが知るご当地銘菓ですが、全国的には、少しずつ浸透してきてはいるものの、まだまだ知名度は低いかと思います。昭和50年代後半に生まれたスイーツで、クッキー生地の中にクリームチーズが入っている焼菓子です。

 今ではクッキー生地に限らず、蒸しパン生地だったり、クリームチーズにチョコやマンゴーなどのフレーバーが加わっていたりと、お店によって特徴がある商品がつくられています。その数、県内200社以上。ひとつのお店でいくつものフレーバーを販売していることもあり、種類でいうと500を超えるのではないかといわれています。

 じつは、私も宮崎に住むまでチーズまんじゅうを知りませんでした。まんじゅうと聞くと、和菓子かな?と思うかもしれませんが、洋菓子店やケーキ屋、パン屋、カフェなどにも並んでいます。ひと口食べてビックリ。ゴロッとしたチーズが、ぎっしりと生地に包まれているんです。チーズ好きなら、一度食べたらファンになること間違いなしです。

新宿のチーズまんじゅうフェアは大盛況

チーズ饅頭フェア

 そんな個性あふれる「チーズまんじゅう」を一堂に集めたイベントが、3月17日から東京都新宿区にある宮崎のアンテナショップ『新宿みやざき館KONNE』で開かれました。今回で5回目となるこのイベントには、過去最多となる20社が参加しました。お店によって、味や見た目、食感などが違っていて、食べ比べできるのもイベントのだいごみ。

 初日にお邪魔しましたが大盛況で、たくさんのお客さんでにぎわっていました。はじめてチーズまんじゅうを食べたというお客さんで、気に入ってイベント開催中にリピートしてくれた人や、新しい味に出合って、さらに好きになったという人などさまざまで、当初3日間の予定だったイベントの期間を5日間に延長したということです。

 宮崎の友人が、「そんなにたくさんの種類が並んだ光景を見たことがない」と話していました。確かに、いろんなお店で販売されていますが、これだけでの種類がそろうのは珍しいのではないでしょうか。私も10種類購入。子どもたちと食べ比べするのが楽しく、好きな味にも出合えました。チーズまんじゅうが宮崎のPRになるとうれしいです。

形、食感、フレーバー、こだわりの個性派3種を食べ比べ

日向ひょっとこチーズ饅頭

 チーズまんじゅうといえば、丸い形が一般的です。そこで「インパクトを!」と生み出されたのが、マエダ製菓さんの「日向ひょっとこチーズ饅頭」。日向市は「ひょっとこ踊り」が無形民俗文化財に指定されているなど有名で、夏祭りで行われるひょっとこ踊りパレードには、全国から大勢の愛好家が集まるほどです。

 そんなひょっとことチーズまんじゅうのコラボレーション。ユニークな顔つきがかわいらしい。じつは社長のお父さまが木彫りした、世界にひとつだけの型だということです。ひとつずつ顔を描いているので、ひとつひとつ表情が違うのもおもしろい。

 もうひとつご紹介するのが、チーズまんじゅうに革命を与えたといっても過言ではない(と思います)カフェ・トリエステさんの「チーズたまご」。北海道の生乳100%のクリームチーズを使用していて、名前のとおり、コロンとした卵型のチーズまんじゅうです。かわいらしい形が目を引き、サックリしたクッキー生地も特徴。イベントではプレーンのみの販売でしたが、お店では抹茶やシナモンなど約10種類のフレーバーが販売されています。

 私がいちばん興味をもったのがキャラメルスタジオさんの「CHEEMAN(チーマン)」。ブラックペッパー入りいうことで、スイーツとは違ってもしかしてお酒のおともに⁉ と思って購入してみました。「ワインと合う‼‼」大人のチーズまんじゅうとして、おひとりで製造されています。

 とくに気になった3つをご紹介しましたが、どれも個性があっておいしい。チーズまんじゅうを見かけた際には、手に取ってみてもらいたいです。

アンテナショップには常時8種。通販やふるさと納税でも

新宿みやざき館KONNE

 新宿みやざき館KONNEは、新宿駅南口を出てすぐ、新宿サザンテラス内にあるお店です。1階では、産地直送の特産品が販売されていて、2階はレストランになっているため、ご当地グルメも楽しめます。

 アンテナショップといえば、県の物産品が販売されているのが特徴ですが、新宿みやざき館KONNEでは、週末を中心に1年をとおして多くのイベントを開催したり、SNSでの発信に力を入れていたり、宮崎にゆかりがある人だけでなく、たくさんの人たちに宮崎を知ってもらうためのPRにも力を入れています。観光案内所もあるんですよ。スタッフの皆さん、親切で宮崎愛にあふれていますので、ぜひ声をかけてみてください。

チーズ饅頭大好きっこたち

 そもそもチーズまんじゅうは、宮崎県の菓子組合の勉強会で生まれたのが始まりだといわれています。県内の発祥の地については諸説ありますが、少しずつ広がりを見せ、今では県内全域でつくられています。レーズン入りのものもあり、これが元祖ではないかとも伝えられています。

 今回イベントへ行けなかった人も、『新宿みやざき館KONNE』へ行けば、普段から8種類ほどのチーズまんじゅうが販売されています。オンラインショップやふるさと納税の返礼品としても選べます。一度ご賞味ください。そしてぜひ本場のチーズまんじゅうを食べに宮崎へ。

<取材・文・撮影/牛島奈津子>

牛島奈津子
福岡県太宰府市出身。NHK長崎放送局、サガテレビで夕方のニュースキャスターを6年間務め、記者も経験。フリーになってからは、結婚披露宴やイベントなどの司会を担当。転勤族で22年夏まで3年間宮崎県で過ごし、宮崎市のコミュニティFM局「宮崎サンシャインFM」のパーソナリティをしながら、人・もの・こととのたくさんの出会いを経験。現在は東京都在住でweb記事のライターや保育士としても活動し、九州地方の魅力を発信中。3児の母として子育ても奮闘中。

―[地方創生女子アナ47ご当地リポート/第44回:牛島奈津子]―

地方創生女子アナ47
47都道府県の地方局出身女子アナウンサーの団体。現在100名以上が登録し、女子アナの特徴を生かした取材力と、個性あふれるさまざまな角度から地方の魅力を全国にPRしている。地方創生女子アナ47公式サイト