らっきょうの生産量が日本一の鳥取県。収穫期に合わせて東京・新橋の「とっとり・おかやま新橋館」ではらっきょうグルメフェアを開催中。今回は優雅なプレートで提供される「らっきょうアフタヌーンティー」に注目!
鳥取県のらっきょうをグルメフェアで味わう
鳥取県の代表的な特産品がらっきょう。全国のらっきょうの4割近くを生産し、品質のよさでも高い評価を得ています。鳥取砂丘で栽培されるらっきょうの収穫の最盛期は5月~6月。出荷されたらっきょうは甘酢漬けなどに加工されるほか、県内のスーパーでは生のらっきょうが店頭に並び、初夏の風物詩になっています。
東京・新橋駅近くのアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」2階のビストロ・カフェ「ももてなし家」では、出荷を記念し、「ようけ食べてけ!鳥取らっきょうグルメフェア」を開催中。らっきょうを使った多彩なメニューのなかでも最大の注目は、イギリス式のアフタヌーンティーに仕立てたセット。カレーのおともや箸休めでいただくらっきょうがスイーツに!
平井知事も鳥取のらっきょうをPR
フェア初日の2023年5月31日、らっきょうグルメの発表会が行われ、鳥取県の平井伸治知事が登壇。アフタヌーンティーにちなんだイギリス貴族の装いで鳥取県産らっきょうの魅力を紹介しました。
鳥取県のらっきょう栽培は、7月下旬~8月末に炎天下の砂丘で種球を植えつけることからスタート。秋に紫色の可憐な花を咲かせた後、日本海から風雪がふきつける冬に耐えながら収穫のときを待ちます。夏は地表面温度60℃、冬は氷点下という厳しい環境が上質のらっきょうを育てるのだそう。
「きめ細かく、ひきしまったらっきょうは鳥取砂丘育ちならでは。真っ白に輝く美しい粒はまるで宝石のようで、シャキシャキした食感も秀逸です」(平井知事)。
栄養価にもすぐれ、アリシンやビタミンC、カリウムなどを多く含み、美容や健康、スタミナ強化・疲労回復にも効果的なのだそう。猛暑を間近にひかえ、ぜひとも味わいたいのが鳥取県産らっきょうなのです。
アフタヌーンティでらっきょうスイーツ4種を堪能
らっきょうといえば甘酢漬けですが、鳥取県では塩漬けやしょうゆ漬け、ワイン漬け、梨酢漬けなどバリエーション豊かなアイテムがそろい、アンテナショップでも入手可能です。今回のアフタヌーンティーでは、料理研究家のきゃらきゃらさんが監修し、多彩ならっきょうのもち味をいかしたスイーツを開発しました。
みじん切りにしたらっきょうをケーキの中にしのばせた「たまり醤油漬けらっきょうのバスクチーズケーキ」は、濃厚なチーズケーキにひそませたらっきょうの食感が楽しいスイーツ。ソースにもらっきょう漬けの汁を使用し、香ばしいチーズケーキがより深みのある味わいに。
「赤ワイン漬けらっきょうのチョコテリーヌ」は、濃厚でなめらかなチョコテリーヌと赤ワイン漬けらっきょうのハーモニー。カカオとらっきょう、赤ワインという風味の強いものたちがお互いに引き立て合うのはワインにたとえるとフルボディ。香りもよく大人の味わいです。
アフタヌーンティーに欠かせないのがオープンサンド。こちらは甘酢漬けらっきょうの汁につけたキウイと、刻んだらっきょう入りのクリームチーズをうす切りパンにオン。キウイとらっきょう、それぞれの甘味と酸味が溶けあい、チーズとらっきょうの相性のよさもばつぐんです。
そして、「野菜カレーのらっきょう漬け入りケークサレ」。らっきょうといえばカレーですが、カレー味のケークサレに仕立てたことで変化球のおいしさに。ズッキーニやソーセージなどとともに顔をのぞかせるらっきょうの存在感もうれしい1品です。
お酒にも合わせたい、らっきょう料理も用意
グルメフェアでは、一品ずつオーダーできるらっきょうメニューも用意。らっきょう入りのタルタルソースでいただく鶏南蛮、らっきょう入りのポテトサラダは、らっきょうでマヨネーズがピリッとおいしく、料理の風味をアップさせています。ほかにも、シャリシャリしたらっきょうの食感を堪能できるのが生らっきょうとおかかのサラダ、らっきょうぶっかけうどんなども。らっきょうサワーと合わせて居酒屋気分で楽しむのも〇。
そして、らっきょうのデザートも。濃厚な黒蜜風味アイスにらっきょうを加えたアイス、らっきょうの風味が前面に出たゼリーは個性的な味わいでらっきょう好きはチャレンジしがいありです。
また、「とっとり・おかやま新橋館」1階ではらっきょうの特設コーナーを開設中(2023年6月7日まで)。各種らっきょう漬けは、1年中購入できます。こちらもぜひチェックしてみてください。
<取材・文> 土倉朋子