どんな季節でも気になる乾燥肌とシワ悩み。そこで、薬膳アテンダントの池田陽子さんが青森県東青地域のアンテナショップで見つけた、肌にも優しいホタテを使った健康グルメを紹介します。
青森のホタテはうれしいことがいっぱい!
ホタテは中国伝統医学の中医学において老化をつかさどる臓器「腎」のパワーを高める働きがあります。また、皮膚と関連の深い臓器「肺」にも潤いを与えてくれるので乾燥肌&シワ撃退におすすめ。まさに「食べるモイスチャー美容液」。そのほか、視力回復や、めまい、のぼせの改善にも役立ちます。今回は、青森県東青地域(青森市・蓬田村・今別町・外ヶ浜町・平内町)の食の幸がそろうアンテナショップ「AoMoLink(アオモリンク)赤坂」のホタテグルメを紹介します。
養殖ホタテ生産量日本一を誇る青森県。下北半島と津軽半島に囲まれた陸奥湾沿岸一体で養殖が行われています。陸奥湾沿岸地域では、自然に左右されない安定した水揚げ量を確保するために養殖をスタート。1964年にホタテの種苗生産を成功させました。
陸奥湾は白神山地のブナ林や八甲田山系のミネラルを多く含む雪どけ水が注ぎこみ、良質なプランクトンが豊富。波の静かな湾内で、1枚1枚大切に育てられたホタテは肉厚でプリプリとしたほどよい弾力があり、甘味とうま味が強く、濃い味わいが魅力です。また、高タンパク、低脂肪でグリコーゲンなどを多く含み、栄養面でも優れていることで知られています。
ホタテの貝柱だけをぜいたくに使った絶品オリーブオイル漬け
アオモリンクでは、ほかでは類を見ないほど多彩なホタテグルメが充実しています。なかでもロングセラーとして高い人気を誇るのが青森市・山神の「青森県むつ湾ほたてオリーブオイル漬け」(1080円)。山神は自社でホタテの養殖、加工、販売を一貫して行っていて、水揚げは陸奥湾のホタテの特長である甘味、やわらかさが際立つ旬の時季のみ。そして鮮度にこだわり、漁場に隣接した場所に工場を設立。水揚げ後、鮮度バツグンの状態で搬入し、スピーディーに加工しています。また、ホタテは真水にふれると風味が落ちるため、すべての工程において滅菌した海水を使用することでホタテの本来のおいしさを維持しています。
青森県むつ湾ほたてオリーブオイル漬けは、ホタテを風味豊かなスペイン産オリーブオイルに、月桂樹とともに漬けこんだ商品。ホタテはぜいたくに貝柱のみを使用しています。味つけは塩だけですが、まろやかなオリーブオイルをまとい、月桂樹の香りが際立ったホタテは絶品! 歯ごたえがしっかり残り、豊かなコク、上品なうま味がおだやかな波のように押し寄せる複雑な味わい。ひとつぶひとつぶ、大切に食べたくなるようなおいしさです。そして、ホタテのうま味がしみたオイルも極上の味わい。余すことなく使いましょう。バケットやクラッカーににのせたり、パスタにしたり、お好みの野菜とともにオイルごと温めて「アヒージョ」にするものおすすめです。
「ホタテファースト」な優しい味わいのグラタン
陸奥湾のホタテをとっておきの洋食で味わってみるのはいかが? 津軽地方の特産品を扱う外ヶ浜町・木戸食品の「津軽海峡海鮮グラタン ほたてグラタン」(756円)は、陸奥湾のホタテをぜいたくに使ったグラタンです。ボイルしたホタテ2個をトッピング。残りの2個は刻んで牛乳、バター、タマネギなどとともに混ぜこんであります。
2種類のチーズを合わせてこんがり焼き上げたホタテのグラタンは、「ホタテ感」がいっぱい! 濃厚すぎず、あっさり風味のソースがホタテならではの甘味を引き立てて、なんとも優しいホッとする仕上がり。「ホタテファースト」なグラタンは、白ワインにもぴったり。レンジでカンタンに調理できるのも魅力です。
食べだしたら止まらなくなる「ホタテの貝ひもスナック」
アオモリンクには、ホタテを使ったおつまみにぴったりの商品もあります。平内町・アラコウ水産「カリポリ貝ひも」(626円)は、ホタテの貝ひもを揚げた「スナック風ホタテ」。ホタテの貝柱を加工する際に、除去する貝ひもの部分は廃棄物として処理されていましたが、これを有効活用できないかと開発された商品が大ヒット。今では、津軽海峡のしお味、うめ酢味、醤油バター味、チキンミックス味、マヨネーズ味、トウガラシ、たっこ産ガーリック味、チーズ味と8種類ものフレーバーが販売されています。
いずれも陸奥湾のホタテ貝ひもに下味をつけてカラリと揚げ、フレーバーパウダーとホタテパウダーをブレンドして味つけ。
商品名のとおりカリッ、ポリっとした軽快な食感、そしてかむたびにホタテのうま味が炸裂! ひとつ食べるととまらなくなるおいしさで、ビールやハイボールも思わず進んでしまいます。くだいてサラダのトッピングにしてもおいしいですよ。
池田陽子さん
薬膳アテンダント、食文化ジャーナリスト、全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。宮崎県生まれ、大阪府育ち。立教大学社会学部を卒業後、広告代理店を経て出版社にて女性誌、ムック、また航空会社にて機内誌などの編集を手がける。カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは? 関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。食材を薬膳の観点から紹介する活動にも取り組み、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。趣味は大衆酒場巡りと鉄道旅(乗り鉄)。さばをこよなく愛し、全日本さば連合会にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。近著に『中年女子のゆる薬膳。』(文化出版局刊)『1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日』(JTBパブリッシング)ほか、『ゆる薬膳。』(日本文芸社)