だしのうま味にほっこり。福岡「海鮮贅沢茶漬」5種類をお取り寄せ

―[ビビっとくる日本全国おみやげ日記]―
タイトル

ゼラチンのだしで刺身を包んだお茶漬け

イラスト

 今回取り上げるのは福岡の海鮮のお茶漬け。しかも、「アジの皮から抽出したフィッシュゼラチンのだし」で「刺身を包み込んだ」お茶漬けです。

中身

 なにそれめちゃめちゃおいしそう!! というわけで福岡県福岡市「鯵本舗」さんのいちばん人気商品、「茶漬けセット潮~うしお~6個入」をお取り寄せ。

中身

 ごまあじ茶漬、真さばごま茶漬、鯛茶漬、いか明太茶漬、あなご茶漬の5種入り。冷凍の商品を解凍後ご飯に乗せ、お茶かお湯を注げば完成というやつですね。冷凍のままお湯をザバーと早まりそうになりましたが、皆さんは早まらないでください。まず解凍です。

「海鮮贅沢茶漬」6種セットを食べ比べ

中身

 早速「ごまあじ茶漬」と「あなご茶漬」を。「ごまあじ」はゴマしょうゆにあじを漬け込んだ福岡の郷土料理で、これはそのお茶漬けというわけです。丸い容器に入っただしと魚の茶漬けの素を解凍し…

ごまあじ

 ご飯に乗っけます。もうすでに食べたい気持ちが前のめりなのですが、熱湯を100ccほどそそぎます。

 はいおいしそう。もう優勝。さっそくレポートしていきます。

【ごまあじ茶漬】

ごまあじ茶漬

 だしがうま~い…! 想像以上にアジの切り身も大きめで食べごたえがあります。しっかり目に下味のついたアジのうま味とご飯、そしてだしがたっぷり入った温かなスープ。こんなお茶漬が家や飲み屋で出てきたらうれしいな~というぜいたくさ。

【あなご茶漬】

あなご茶漬

 対馬産のあなごを強火で焼き上げ、ゼラチンに包んだものだそう。

あなご茶漬

 甘辛しょうゆ味がおいしいです! あなごの脂がお茶漬けにバッチリで、なおかつさらさらいけてしまいます。

【鯛茶漬け】

鯛茶漬け

 優しい鯛のだしがまた。これがいちばん丸い味に感じましたし、1つ1つ味がしっかり違うのを実感。二日酔いのときなんかに食べたらそりゃもう元気になって迎え酒決定だな。また鯛も一切れが大きくて得した気分です。

【いか明太】

いか明太漬け

 明太子がしっかり辛いです! ピリッとして大人向けの味。明太子でピンクに染まったイカはやわらかく歯切れも◎。

【真さばごま茶漬】

 これもサバの味が濃くおいしいです。少しみそのような風味も感じたのですがゴマしょうゆの味でしょうか。ほっとする温かさ。

 あっという間に5種すべて食べきってしまいましたが、個人的には優しい風味の「鯛茶漬け」が気に入りました。商品名に「贅沢」と入っているのは伊達ではなく、どれも豪華で満足のいくもの。二日酔いで帰ってきた夫に出そうもんなら良妻としての株、爆上がりだと思います。まあわが家では私が全種食べちゃったんですけど。

 この海鮮茶漬けは、もともと長崎沖で捕れたアジとサバの『残渣』(加工品を作る際の残りかすのこと)を有効活用できないか? というところからスタートした商品だそう。魚の皮のコラーゲンやアジエキスを「煮こごり」にして活用しよう!と走り出したはいいものの、臭いわ見た目は悪いわ時間がかかるわで当初は問題が山積。

 プロジェクトがスタートしてから3年間もの試行錯誤を経て、ついに商品化された「ごまあじ茶漬」は、2010年『第21回全国水産加工品総合品質審査会』で『全水加工連会長賞』を受賞しています。開発当時は類似・先行商品もなく本当に手探りだったとあったのですが、たしかに「魚の煮こごりをお茶漬けとして売ったらおいしそう」というアイディア自体は「もうありそう」なものなんですよね。

 それでも当時はなかった、ということはいかに技術的なハードルが高かったかということを物語ってると感じました。

 冷凍商品のため常温の持ち歩きは推奨されておらず、基本はお取り寄せか贈答用ということになるかと思いますが、大人のギフトやぜいたく品としてはかなり活躍してくれること請け合いです。

イラスト

鯵本舗
茶漬けセット潮~うしお~6個入 3500円
日もち ★★★☆☆
配りやすさ ★☆☆☆☆
ホッと元気になること請け合い ★★★★

※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。

―[ビビっとくる日本全国おみやげ日記/第69回]―

西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう?』を連載(全4巻)。