日本各地で地元の人に愛されているコスメ＝ご当地コスメを、地域コスメプロデューサー・間崎美佐さんが徹底チェック。今回は「馬油」を使った福岡の石けんとオイルをご紹介します。
角質層への浸透力に優れる馬油を使用
こんにちは！間崎美佐と申します。化粧品会社に30年以上勤務し、公私にわたり、さまざまなコスメを試してきたなかでわかったのは、日本全国にまだまだあまり知られていない、すばらしいコスメがあるということ！
地域ならではのオリジナル成分にこだわった商品や、地元メーカーの思いのつまった商品など、びっくりするほど個性的で、肌に効果的なコスメがたくさんあることに、今さらながら気がつきました。
今回は、福岡県の『ソンバーユ』（薬師堂）をご紹介します！
馬油とは読んで字のごとく、馬の脂肪から採取した油のこと。中国にルーツをもち、古くからさまざまな皮膚トラブルに使用されてきたといわれるマルチスキンケアオイルです。
薬師堂が長年の研究を経て、皮膚の保護効果に独自の効能がある馬油を製品化することに成功したのは昭和46（1971）年で、なんと世界初！
昭和63（1988）年には大変厳しいといわれていた当時の厚生省が、化粧品としての製造を初めて認可。平成13（2001）年には、世界共通の化粧品原料として「ソンバーユが承認されました。
ちなみにソンバーユの名前の由来は、「尊い馬油」でソンバーユ（尊馬油）だとか。
動物性の成分に抵抗のある方もいるかもしれませんが、じつは馬の脂肪酸組成は、人間の組成によく似ています。なので、馬油は人の肌へのなじみがよく、角質層への浸透力に優れているのが特徴。馬油がベースの化粧品であることから、肌への安全性にも優れており、初めて試してみるには安心ですね。
そんなソンバーユのなかで、今回はおすすめの2品をご紹介。
うるおいを保ち、汚れを洗い落とす馬油石鹸
1つめは『ソンバーユ馬油石鹸 無香料』。見かけは少し地味ですが、この石けん、いい仕事をしてくれます。
使い方は通常の石けん洗顔と同じ。手で泡立てるとあまりモコモコした泡立ちはないのですが、それで十分（モコモコ泡が好きな方は、泡立てネットを使うのもいいかもしれません）。
しっとりとした泡で顔全体を包み込むようにのばし、洗い流します。洗顔後の肌が、指で触るとキュッキュッとして肌の中からふっくら弾力のある仕上がりに。
還暦を過ぎた私だけでなく、まだ実家に居候中の30代の息子も使っているようです。「なんか、いい感じ」らしいですよ。
つまりエイジングが気になるオバチャンにも、まだまだアブラギッシュな男子にも使える、さすがのオールエイジ石けんです。パラベン無添加・無香料なので、デリケートな肌や赤ちゃんにも安心。
すでにお気に入りの化粧品があって、なかなか新しいコスメにトライする勇気がない方は、まず、つけるものより落とすものからチャレンジしてみるのがいいかも。ぜひこの石けんの洗い上がりをお試しあれ。家族全員ハッピーな肌になれますよ！
全身に使えるポンプタイプのスキンケアオイル
もう1つは、『ソンバーユ オレンジの香り』。薬師堂を代表するスキンケアオイル、ソンバーユのポンプタイプで、活力がわいてくるようなオレンジの香りが心地いい。
ムシムシと暑い日が続くとつい保湿を忘れがちですが、夏こそうるおいは大切。冷房による乾燥や発汗などで肌の水分が逃げないよう、しっかりうるおいのフタをしてあげることがとても重要です。
クレンジングや保湿に
うるおいのほか、肌のキメを整えたり、ハリ・ツヤを与えたり、日やけによるシミを防いだり。ほぼ全身どこにでも使用可能なので、夏の強い紫外線でパサつきがちな毛髪や頭皮にもおすすめです。家族全員で使えるので、一家に1品、お守りコスメとしていただくのもいいかもしれませんね。福岡県出身の美容家&タレントIKKOさんも、ソンバーユを長年ご愛用とのこと。
福岡の老舗、薬師堂が真摯な姿勢で開発したソンバーユ。気になる方は、ぜひ試してみてください。
＜取材・文／間崎 美佐＞
地域コスメプロデューサーであり、PRコーディネーター。学生時代メイクアップスクールに通い、化粧品会社2社で30年以上、PR・広報・宣伝業務に携わってきた、コスメ大好き人間
