さわやかな香りでリラックス。山口県アンテナショップの夏ミカングルメ

疲れがたまるとついイライラしがち。そんなときはかんきつ類がいいと教えてくれたのは、薬膳アテンダントの池田陽子さん。今回は山口県のアンテナショップで見つけた、おいしくてイライラ予防におすすめのグルメを教えてもらいました。

イライラ防止にはかんきつ類が効果的

「おいでませ山口」
山口県アンテナショップ「おいでませ山口」

 薬膳において、かんきつ類はストレス解消にうれしい食材。ストレスがたまっている状態とは、中国伝統医学の中医学では気の流れが滞っている=「気滞」の状態と考えます。気のめぐりは、西洋医学でいう自律神経に重なり、そのコントロールが効かなくなることでイライラ、情緒不安定といった症状が起こります。かんきつ類はその香りが気の流れを巡らせて、リラックスさせてくれる効能があるのです。今回は山口県アンテナショップ「おいでませ山口館」から、「夏みかんグルメ」を紹介します。

こってりまろやかな、缶入り夏みかんマーマレード

夏みかんマーマレード
「夏みかんマーマレード」(257円)

 山口県萩市の特産品といえば夏ミカン。江戸時代に長門市で偶然発生した品種で、甘味、酸味、さわやかな香りが特長のかんきつです。1800年頃萩にもたらされ、当初はユズの代わりに使われていましたが、夏に収穫したものがとてもおいしいことがわかり、食されるように。萩は夏ミカンの栽培発祥の地。明治時代初期(1870年頃)、廃藩置県によって、収入を失い困窮する士族を救済するために、旧萩藩士・小幡高政が栽培を推奨。栽培面積が拡がり、一大産地となったのです。

 初夏のころ、萩を訪れると、城下町の白壁や武家屋敷の土塀から顔をのぞかせる鈴なりの夏ミカンが、町じゅうに鮮やかな彩りを添えた美しい風景を見ることができます。そして夏ミカンの花は、山口県の県花。白く愛らしい花は甘くさわやかな香りを放ちます。開花時の5月には、町の中いっぱいに香りが漂い、環境省の「かおり100選」に選ばれています。おいでませ山口館には、多彩な夏みかん加工品がそろっています。

夏みかんマーマレード
どこか懐かしい昔ながらのマーマレードの味わい

 レトロな缶詰が目をひく山口市・日本果実工業「夏みかんマーマレード」はロングセラーの人気商品。日本果実工業は、昭和35(1960)年創業。日本で初めて、夏ミカンを原料とした果汁ジュースを開発した果汁加工のパイオニアでもあります。山口の夏ミカンやミカンなどを使ったさまざまな加工品を製造していますが、高いに人気を誇るのが夏みかんマーマレード。山口県産夏ミカンを使い、ずっと変わらぬ製法でつくられています。

 夏ミカンの内皮と外皮を使用し、果汁をプラス。苦味と香りが楽しめます。缶を器にあけると、少しプリンとした美しいオレンジ色のマーマレードがたっぷり。豊かな甘味、こってりまろやかで濃厚。どこか懐かしい昔ながらのマーマレードの味わいです。トーストに塗っていただくと、なんだか子どもの頃に戻ったような気分(笑)。

 クラッカーやチーズに乗せてもよし。お菓子づくりにも役立ちます。また、お湯に溶かして夏ミカン茶にしてもおいしくいただけます。暑い時季なら、炭酸水で割って「夏ミカンソーダ」にするのもおすすめ。さわやかに楽しめますよ。

果肉のプチプチ感が楽しい夏ミカンゼリー

夏みかんつぶつぶゼリー
「夏みかんつぶつぶゼリー」(350円)

 萩市「たけなか」の「夏みかんつぶつぶゼリー」は、手軽なスタンドタイプの飲むゼリー。たけなかは、3代続く萩市のかんきつ農家が運営。夏ミカンの栽培から商品開発、加工、販売までを一貫して行っています。また自社農園だけではなく、高齢化で夏ミカン生産農家が減っているなか、放棄する農園もあずかり、約50軒を管理。たけなかでは夏ミカンの皮、果汁、果肉とそれぞれ使い道があるとして、多彩な加工品を手がけています。

夏みかんつぶつぶゼリー
冷凍してシャーベットにしてもおいしい

 夏ミカンつぶつぶゼリーは果汁と果肉をたっぷり使用。果肉はつぶがしっかりしていて、歯ごたえのある食感が特長。甘酸っぱく、ほのかなほろ苦さのみずみずしいゼリー、そこに果肉のプチプチが絶妙なアクセント! 夏ミカンを知りつくした農家ならではの味わいです。冷凍してシャーベットにしてもおいしくいただけます。

夏ミカンの皮がアクセントになった茎ワカメ

夏みかん入り茎わかめ
「夏みかん入り茎わかめ」(378円)

 おいでませ山口館では、夏ミカン入りの加工品も多くそろいます。海産物コーナーでもユニークな商品を発見。萩市でさまざまな水産加工品を手がける井上商店の「夏みかん入り茎わかめ」は茎ワカメを甘酢風味に仕上げて、萩産の夏ミカンを加えた商品。

夏みかん入り茎わかめ
コリコリした食感がやみつき

 コリコリした甘酸っぱい茎ワカメと、ほろ苦くさわやかな味わいの夏ミカンの相性は意外にもぴったり。カリカリした干し大根の食感も楽しく、あっという間にいただける一品。とくに女子ウケしそうな味わいです。パッケージデザインもキュート。海藻×夏ミカン、ぜひ試してみて。

―[日本全国アンテナショップでゆる薬膳/池田陽子]―

池田陽子さん
薬膳アテンダント、食文化ジャーナリスト、全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。宮崎県生まれ、大阪府育ち。立教大学社会学部を卒業後、広告代理店を経て出版社にて女性誌、ムック、また航空会社にて機内誌などの編集を手がける。カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは? 関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。食材を薬膳の観点から紹介する活動にも取り組み、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。趣味は大衆酒場巡りと鉄道旅(乗り鉄)。さばをこよなく愛し、全日本さば連合会にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。近著に『中年女子のゆる薬膳。』(文化出版局刊)『1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日』(JTBパブリッシング)ほか、『ゆる薬膳。』(日本文芸社)