おいしくパワーアップ。山口県アンテナショップの絶品フググルメ

夏の疲れが出始める季節、秋に向けて体を元気に保ちたいものです。今回は、薬膳アテンダントの池田陽子さんに、山口県アンテナショップで見つけた、体力アップにぴったりのグルメを教えてもらいました。

疲労回復やむくみにもきくフグ

おいでませ山口
山口県アンテナショップ「おいでませ山口」

 高級魚でもあるフグは、薬膳においても優れたパワーがある魚。疲労回復、滋養強壮におすすめです。また、足腰のだるさを改善や、むくみにもよく、意外なところでは痔の改善にも役立つとされてる食材なんです。
 今回は、山口県アンテナショップ「おいでませ山口」を訪ねて見つけた、とっておきフググルメをご紹介します。

 山口を代表するグルメといえば、フグ。日本において、フグ食の歴史は長く、縄文時代から食べられていたといわれています。けれど、フグがもつ毒は命に関わります。朝鮮出兵の際、フグを食べた兵士が死亡したことから豊臣秀吉が「フグ食禁止令」を出したことをきっかけに、一般的には食べることが禁じられていた時期がありました。
 時は流れ、明治時代に山口県出身の初代総理大臣・伊藤博文がフグを食べてそのおいしさに感動。1888年、山口県のみでフグを食することが可能になったそう。

 フグは山口の県魚でもあり、縁起をかついで「フク」(福)とよばれて親しまれている魚ですが、じつは漁獲量が高いわけではありません。しかし、下関市には、日本でただひとつのフグ専門卸売市場「南風泊市場」があり、全国の約7割を取り扱っています。そのため、流通から加工までフグ専門の機能が集約されているのです。これは、フグ食の歴史が長い地であるからこそ。毒を取り除く技術をもつ職人や、目利きの業者がそろい、フグを管理するシステムや設備が整っているのです。その結果、良質で安心安全な下関ブランドのフグとして、全国へと出荷が行われます。

おつまみにぴったりのフグは、まるで「海の鶏肉」

国産天然おつまみ ふぐ
国産天然おつまみ ふぐ(648円)

 全国に流通するフグはおもに、トラフグとマフグ。もっとも高価で、フグの王様といわれるのは「トラフグ」ですが、価格がリーズナブルなマフグも勝るとも劣らぬ味わい。トラフグは養殖ものがほとんどのなか、マフグは天然。歯ごたえがあり、うま味や甘味のバランスがよく、地元漁師のなかには「マフグのほうがおいしい」という人もいるほど。「フグの女王」ともよばれるマフグは、水揚げの多い萩市でブランド化もされています。

 下関市・玄洋社の「国産天然おつまみ ふぐ」は、マフグを乾燥させて仕上げた商品。玄洋社は南風泊に位置し、自社にフグ処理師もいるフグに精通したメーカー。自社工場で下処理から加工までを行っています。「国産天然おつまみ ふぐ」は、マフグを特殊冷風乾燥機で、うま味を凝縮させながら加工。また、骨までやわらかく食べられるように仕上げることで、骨のうま味も加わって、あますことなくフグのおいしさを堪能できます。

国産天然おつまみ ふぐ
フグのおいしさをあますことなく堪能できる!

 ほんのり塩味の「プレーン」は、かみごたえがあり、まるで「海の鶏肉」のよう。かむほどにジワジワと奥深いうま味が口の中に広がります。ビールにもワインにもぴったり。ほぐしてご飯にのせて食べるのもおすすめ。

食感が楽しい、ワサビ風味のフグさし

ふぐさし わさび
ふぐさし わさび(648円)

 玄洋社には、メディアでも取り上げられた、大ヒットフグ商品があります。それは、「ふぐさし わさび」。厳選した鮮度バツグンのマフグをスライスして、調味液で味つけしたのち、ワサビをプラスした商品。マフグのしっかりした歯ごたえのある身質も堪能できます。

ふぐさし わさび
くせになる歯ごたえ

 その食感はウニウニ、プリッ、コリッ、ザクッ。イカのようなタコのようなそしてハモのような…なんとも楽しい歯ごたえです。そしてマフグならではの豊かな甘味と、キリリとしたワサビはベストマッチ! おつまみはもちろん、ご飯にもよし。豆腐やチーズにのせてもおいしくいただけます。

上品な味わいが楽しめるフグのお茶漬け

焼きふぐ茶漬け
焼きふぐ茶漬け(583円)

 おいでませ山口館は、フグのお茶漬けもラインナップが豊富。萩市に本社をもち、ソフトふりかけ「しそわかめ」で知られる井上商店の「焼きふぐ茶漬け」は、手軽にフグのおいしさを満喫できるお茶漬け商品。乾燥タイプのお茶漬けの素だけではなく、真空パック入りのマフグの身もセットされています。

焼きふぐ茶漬け
ふっくらした身は上品な味わい

 マフグの風味や食感を味わえるように、丁寧に薄味で焼き上げた身をご飯にのせて、お茶漬けの素をかけてお湯を注げば完成。ふっくらした身は上品な味わい。ほぐすと、洗練されたうま味が波のように広がっていきます。飲んだ〆の後、ちょっとぜいたくな朝ご飯にいかが?

―[日本全国アンテナショップでゆる薬膳/池田陽子]―

池田陽子さん
薬膳アテンダント、食文化ジャーナリスト、全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。宮崎県生まれ、大阪府育ち。立教大学社会学部を卒業後、広告代理店を経て出版社にて女性誌、ムック、また航空会社にて機内誌などの編集を手がける。カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは? 関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。食材を薬膳の観点から紹介する活動にも取り組み、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。趣味は大衆酒場巡りと鉄道旅(乗り鉄)。さばをこよなく愛し、全日本さば連合会にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。近著に『中年女子のゆる薬膳。』(文化出版局刊)『1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日』(JTBパブリッシング)ほか、『ゆる薬膳。』(日本文芸社)