本格スパイシーカレーが手軽につくれる! 北海道のスープカレーの素

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(3)]―

女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、都内アンテナショップで見つけた「ご飯のとも」やご当地調味料を使ったおいしいレシピを紹介します。《第3回》

北海道アンテナショップでお手軽スープカレー

カレーは夏のイメージですが、じつはおせち料理や鍋ものなど和食の味が多くなる1月もカレーが大人気です。いつものトロトロおうちカレーライスから一歩進んで、最近人気のスパイシーカレーもいいですよね。でもスパイスをいろいろ揃えるのはめんどう。そんなときにおすすめなのが、スープカレーの素です。

スープカレーは、札幌が発祥で北海道のご当地グルメの1つ。中国などアジアの薬膳スープからも影響を受けていて、スープが本場インドやスリランカのカレーのようにさらさらでスパイシー、具がゴロゴロッとしているのが特徴。

家でも手軽につくれるスープカレーの素なら、やっぱり北海道のアンテナショップで探すのがいちばん。東京・有楽町にある「北海道どさんこプラザ」には複数の商品があります。

北海道どさんこプラザ
JR、営団地下鉄ともに有楽町駅から数十秒!の近さ
「北海道どさんこプラザ」は東京(有楽町、池袋、吉祥寺の3店舗)、埼玉、仙台、名古屋に計7店舗を展開している北海道のアンテナショップです。私は有楽町店をよく利用するのですが、いつでも大混雑。1日50個限定の北海道チーズケーキ「赤いサイロ」には開店前から人が並び、開店と同時に連日ほぼ完売、ソフトクリームコーナーには長蛇の列。外国からの観光客の方も多く、北海道の人気ぶりがわかります。

スイーツ棚
圧巻のスイーツ棚! その数はアンテナショップ随一

使いやすいペースト状調味料「スープカレーのつくり方」

スープカレーコーナーはレトルトタイプが多く揃っているので、 スープカレー初心者の方は食べてみるのもいいかも。

始めはサラサラのルーだとご飯との一体感がなくて違和感があるかもしれませんが、スパイシーなスープごはんだと思えば、まったく問題ありません。そう、カレーライスではなくて、カレー風味のスープごはんなんです。そのサラリとしたスパイシーさがクセになる感じ。

今回選んだ調味料は、その名も「スープカレーの作り方」(180g/380円税別/製造者:ベル食品株式会社)

カレー瓶

じっくり炒めたタマネギ、ニンジンなどの野菜のコクと数種類のスパイス、焦がしバジルの香り豊かなスープカレーのペーストです。

スプーン

やわらかめのとろとろなので、溶かしやすく、これならスープカレー以外の料理でちょっとカレー風味をつけたいときにも手軽に使えます。味は中辛、目安としては1人分で大さじ2を使うのが目安です。

お湯で溶くだけのスープカレー。具はお好みで。

スープカレーは1人分大さじ2を200mlのお湯に溶くだけ。もっとコクをだしたい場合は、これに顆粒のコンソメか鶏ガラスープを小さじ1/2~1ぐらい加えるといいでしょう。

スープ
スープカレーはアツアツがいいので、小鍋で溶くのがおすすめ。耐熱容器に入れて、電子レンジでの加熱でも
野菜

スープカレーの具は一緒に煮込まずに用意するので、ゆでたり、炒めたり、焼いたりしておきます。具の素材はどんな組み合わせでもOK。野菜だけでも、またシンプルに鶏のから揚げとフレンチフライだけとか、エビとアスパラなどシンプルな組み合わせでもおいしくいただけます。

北海道在住でスープカレーをよくつくる友人によると「スープカレーの具材は揚げたほうが断然コクがでておいしい!」そう。なので、ここでは揚げ野菜を用意しました。確かに揚げると色合いもきれいですね。

●アレンジレシピ「スープカレー」
スープカレーは、ご飯と別の器に入れて盛り付けるのが基本です。具材は2種から数種お好みで用意してください。野菜と肉の準備ができれば、素揚げするだけなので、意外に簡単です。

今回の調味料「スープカレーの作り方」は、スパイスの香りも豊か。味の決め手とある“焦がしバジル”の香りもしっかり感じられて、お店でいただく味に限りなく近く仕上がりました!

盛りつけ

【材料】2人分 ※具材はお好みで
鶏もも肉…150g
A(しょうゆ大さじ2、みりん大さじ1)
片栗粉…大さじ2
ブロッコリー、カボチャ、ピーマン、パプリカ、ニンジン、タマネギ、ジャガイモ、ナスなど…適量
揚げ油…適量
ゆで卵…1個
「スープカレーの作り方」…大さじ4
水…2カップ
鶏ガラスープ(顆粒)…小さじ1
ご飯…お茶碗2杯分
塩・コショウ…各適量

【つくり方】
① うどんは袋の表示通りゆでて、水にさらし、水気をきる。
② 鍋に分量の水、めんつゆを入れて火にかけ、温まったら「スープカレーの作り方」を加え、溶かし混ぜる。①のうどんを入れて温める。
③  豚肉、ピーマンは細切りにする。フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を炒める。色が変わったら、ピーマン、モヤシを加えて炒め、塩とこしょうで味を調えたら、「とろみちゃん」をふり入れて混ぜ、水気をとろみに変える。
④ 器に②を盛り、③をのせれば出来上がり。

スープかけ
スープはさらさら
ご飯を別に盛って添える。いただき方は自由ですが、スプーンにご飯をのせてスープのほうに移動してつけるのが一般的だそうです。

めんつゆプラスで「カレーうどん」も簡単!

スープカレーの調味料「スープカレーの作り方」は、ゆるいペーストですぐに溶き混ぜられるのが特長。鶏ガラスープの代わりにめんつゆを使うと、あっという間におそば屋さんのカレーうどんがつくれます!

うどんスープ
鍋に分量の水とめんつゆを入れて火にかけ、煮立ったら「カレーの作り方」を加え混ぜるだけでカレーうどんのスープに
●アレンジレシピ「カレーうどん」
「スープカレーの作り方」を使えば、市販のめんつゆをちょいたしするだけで、おいしいカレーうどんのでき上がり。カレーうどんも具はお好みですが、ここでは冷蔵庫にあった材料で、肉モヤシ炒めをのせました。具を多めにしたので、2人分でうどんは1玉が適量です。麺はスープがよくからむきしめん。

カレーうどん具あり

【材料】2人分
うどん(きしめん)…1玉
・スープ
水…400ml
「スープカレーの作り方」…大さじ3
めんつゆ(濃縮タイプ)…大さじ2
・豚モヤシ炒め
豚薄切り肉…100g
モヤシ…1袋
ピーマン…2個
塩・コショウ…各適量
サラダ油…大さじ1/2
「とろみちゃん」(顆粒片栗粉)…適量

【つくり方】
① うどんは袋の表示通りゆでて、水にさらし、水気をきる。
② 鍋に水、めんつゆを入れて火にかけ、温まったら「スープカレーの作り方」を加え、溶かし混ぜる。 ①のうどんを入れて温める。
③ 豚肉、ピーマンは細切りにする。フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を炒める。色が変わったら、ピーマン、モヤシを加えて炒め、塩とこしょうで味を調えたら、「とろみちゃん」をふり入れて混ぜ、水気をとろみに変える。
④ 器に②を盛り、③をのせれば出来上がり。

北海道の画期的な発明品!「とろみちゃん」

ここでおまけです。わが家のキッチンにかかせない調味料の1つ「とろみちゃん」(200g/300円税別/製造者:株式会社丸三美田実郎商店)。顆粒の片栗粉で、水に溶かずにパパっとふりかけるだけで、水気をとろみに変えてくれる超便利調味料です。

とろみちゃん

粉
さらさらした細かい顆粒状
 炒めものの水っぽさをなくすには、2振りぐらい。4人分など多めのスープのとろみは、通常の片栗粉を水で溶いて加えていますが、少人数分なら「とろみちゃん」で。カレーうどんもさらさらよりちょっととろみが欲しければ、うどんを入れて温めるときに2振りしてみてください。ほどよくとろみがつくはずです!

モヤシ炒め
カレーにのせたモヤシ炒め。「とろみちゃん」をふりかけて混ぜると、出る水気がなく仕上がる
 これも馬鈴薯の産地であり、片栗粉の生産量国内一の北海道ならでは。最初に考えた方、ほんとうにエライ!! 料理のひと手間を省いてくれる画期的な発明です!

取材・文・料理/坂口明子

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(3)]―

坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。