メイクのプロも絶賛!春の最新メイクは熊野筆におまかせ

 筆づくりの里として全国的にも有名な、広島県熊野町。江戸時代から伝わる伝統の技は、現在も多くの筆司(筆づくりの職人)に伝えられ、世界じゅうで高い評価を得ています。今回は、熊野でつくられた化粧筆を使って、人気ヘアメイクアップアーティストが、春の最新メイクアップ術を教えてくれました。

春メイクのポイントは色と質感

筆差し替え
優しい肌触りと仕上がりの美しさで、世界じゅうから支持されている「熊野筆」

 『ひろしまブランドショップTAU』で行われた「熊野化粧筆メイクアップセミナー」。講師として登壇したのは、人気ヘアメイクアップアーティストの山本浩未さんです。じつは山本さんは広島県の出身。熊野町を訪れて筆づくりを体験したこともあるそうで、多種多様な毛をブレンドし束ねることで生まれる微妙なコシや、穂先に近づくほど細くなる繊細な毛先など、熊野筆の職人ワザを絶賛。「いい筆はテクニックをフォローしてくれるし、時短にもなる」と言います。

化粧品差し替え
今回、山本さんが使用した化粧品

 そんな熊野筆を使って、山本さんが伝授する春メイクのポイントは色と質感。「今年はオリンピックイヤーなので、世の中全体、色がとっても華やかになります。メイクも同じ。いつも使っている色に少しだけ華やかな色をたしてあげると、今どき感が出ます」。
 まず、リキッドファンデーションで肌を整えたら、フェイスパウダーをテカリやすい額や鼻に。「パウダーブラシにほんの少しつけるぐらいで、あとのツヤはそのまま生かした方が今っぽいです」。

アイシャドウ差し替え
アイシャドウブラシをアイホールの丸みにのせるだけだから、失敗なし!

 アイメイクは、最初にベースになるオレンジをアイホール全体にぼかします。「毛量のあるアイシャドウブラシは大きさがアイホールの丸みと同じなので、裏表使いながらささっと塗るだけでOK」。ポイントはブラシの中まで色をふくませること。「色をしっかり入れてから塗ると表面だけにぼてっとつかず、べたつきません」。筆先に残ったオレンジは下まぶたにもつけます。「上だけでなく下にも色をたすのが、今年のメイクのカギに」。

 続いて、今年のトレンドの青みピンクを、先が細いつくしタイプのアイシャドウブラシでのせます。「まばたきしたときにピンクを感じられるぐらい、オレンジの上にちょっとたす感じ。筆の側面を使うと、幅広く塗れます」。

ブルーピンク差し替え
少しブルーがきいたピンクをたすだけで、今年っぽさが出る

 さらにこのブラシの先端部分を使って、下まぶたにパープルのラインを入れます。「先ほどオレンジを入れたブラシの先端と比べたら、こっちの方が圧倒的に細い。つまり色のラインの太さが違うから、重ねるだけでグラデーションができちゃうんです」。

 アイラインとマスカラも今年は色気のあるものがおすすめ。ともに赤みのあるブラウンで、さりげなく目元を引き締めます。

アイシャドウブラシ差し替え
面でもラインでも使えるつくし型のアイシャドウブラシ
唇差し替え
下唇と上唇の中央のラインを整え、あとは口角に向かって自然につなげればOK

 リップも青みピンクを。まずササッとつけたら、紅筆でラインを修正します。「きっちり描く必要は全然なくて、ちょっとだけフォローする感じ。ニッて笑うと口元がのびるのでラインが整いやすく、唇のシワの中まできれいに塗れて長持ちします」。

 目元と口元に色をもってきているので、チークは肌なじみのいいローズブラウンを。頬の高いところから斜め上、水平、斜め下と入れれば完成です。「扇状のチークが、平面のものを立体にする洋服のダーツみたいな役割をしてくれ、顔をきゅっと引き締めてくれます」。

仕上がり差し替え
いつものメイクに“色気”をプラスして今年顔に

メイクテクをフォローしてくれる熊野筆

 今回、山本さんが使用したのは『熊野筆セレクトショップ』のオリジナル化粧筆。シンプルでコンパクトなデザインが人気の「Sシリーズ」です。3月末まで、熊野化粧筆9本に同シリーズの筆がまとめて入る、バニティポーチがついたプレミアムセットを限定販売中なので、ぜひチェックしてみては。

筆修正

●Sシリーズプレミアムセット ¥27000(熊野筆セレクトショップ) 左から/S⑪パウダー(13.5cm)、S①チーク(13cm)、S③アイシャドウ ベース(11.6cm)、S⑦アイシャドウ ななめ(10.9cm)、S⑥アイシャドウ つくし(11cm)、S⑤アイシャドウ 平(10.6cm)、S⑨アイブロウ(10.6cm)、S⑩スクリュー(12.8cm)、オリジナルリップブラシ 平(12cm)、バニティポーチ

ショップ

 東京・銀座で広島を体感できる場所『ひろしまブランドショップTAU』の2階にある『熊野筆セレクトショップ銀座店』には、厳選された400種類以上の熊野筆(書筆、画筆、化粧筆)がそろう

<モデル/安河内程子 撮影/林 紘輝 取材・文/カラふる編集部>