野菜を使った上品でおしゃれなお菓子
「野菜を使ったお菓子」という響きに弱い私。だってホラ…なんか…健康的な響きじゃないですか（安直）。私の安直さはさておき、今回は「野菜でつくったちょっとだけぜいたくなお菓子」をブランドコンセプトにした「麻布野菜菓子」さんのスイーツを取り上げます。
東京は港区麻布十番に店舗を構えるこちらのお店ですが、「欲ばりセット」なるものをチョイス（欲ばりだから）。どら焼き、フィナンシェ、最中が入ったセットで、内容は以下のとおり。
＜欲ばりセットC＞
どら焼き／小豆、南瓜、紫芋
フィナンシェ／南瓜、トマト、ほうれん草と抹茶
最中／黒胡麻と木の芽、薩摩芋、蓮根
包みを開けていくと、なんとも上品でおしゃれなお菓子たちが…
「麻布野菜菓子」の欲ばりセットCを食べ比べ
ああーッ！ 最中ァーッ！！
…というわけでちょっと野菜最中だけ開けた瞬間からバキバキでしたが、ご愛嬌ということで。気にせずまずは「野菜フィナンシェ」から食べていきます。
「南瓜のフィナンシェ」。黄色が鮮やかですね～。かなりしっとりした食感でカボチャの味も濃いです！ クルミの食感もよく、ときになんかボンヤリしてしまうフィナンシェの味わいをキュッと引き締めている、かなりおいしいフィナンシェだな～と感じました。
2つ目は「ほうれん草と抹茶のフィナンシェ」。小豆入りです。これもどちらかというと風味は抹茶が強いかもしれません。落ち着いた大人の味わいという感じ。
オレンジの色味だけ見るとニンジンかと思いましたが、次は「トマトのフィナンシェ」。中央にはチェリートマトがあしらわれていて、甘いサクランボのような味わい。カボチャよりは甘さひかえめですが、そこまでTHEトマト！ という感じもなく、さっぱりと食べやすいフィナンシェです。
フィナンシェの次はどら焼き行ってみましょう。
生地ではなく、あんに野菜が使用されているタイプですね。まずは「小豆」から。いわれてみれば当たり前に小豆も野菜でしたね！ 豆なので…。ここのところ進化系どら焼きばかりでオーソドックスなどら焼きは久々でしたがおいしいです。
次は「南瓜のどら焼き」。黄色いあんが鮮やかで、生クリームも入っているそうで、クリーミーな食感、味はやや、あん＞カボチャという印象。
「紫芋のどら焼き」。こちらもカボチャ同様、イモの風味よりややあんが勝つかもしれません。もっと野菜野菜してくれててもよかったですが、そこは味のバランスなのかも。
お次は「野菜最中」。ちょーっと割れちゃったけどいってみましょう。
自分で最中に野菜あんを挟んでいく方式ですね。まずは「黒胡麻と木の芽」から。ひと口食べると、最中がさくさく軽い…！ と驚きます。確かにこの薄さと食感では、輸送が大変かも。さっくさくの薄～い最中にたっぷりの香ばしいゴマあんが合わないわけもなく。最中に乗っているのが木の芽のようですね。
お次は「薩摩芋の最中」。濃厚ないもあんに最中がよく合います。最中にある中心のドライイモ？ もせんべいのようなパリパリ食感で絶品です。
最後は「蓮根の野菜最中」。じつはいちばん楽しみだったのですが、やはりおいしかった。ちゃんとレンコンの味がしつつ、少しシャキッとした食感もよし。いちばん野菜感強いかもしれません。
そんなわけでどら焼き、フィナンシェ、最中と3種ずつ食べましたが「蓮根の野菜最中」と「南瓜のフィナンシェ」がとくに好みでした。全体的な印象としてはもっと野菜に寄せてあるのかと思いきや、かなり食べやすく仕上げてあるなと感じましたね。
「野菜でつくったちょっとだけぜいたく」というコンセプトどおり、上品で、体を気遣う感じもありつつ、万人受けする食べやすい仕上がり。ビジネスや目上の方へ贈るときにも活躍してくれそうです。最中がとくに繊細なので、持ち運びにはお気をつけて！
麻布野菜菓子 欲ばりセットC 3206円
日持ち ★★☆☆☆
配りやすさ ★★★☆☆
オシャレかつぜいたくかつ万人受けしそう ★★★★★
※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や価格変更、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。
西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう？』を連載（全4巻）。コミックエッセイ『ゴミ屋敷住人の祖父母を介護した話』が好評発売中！
