かまぼこの中にご飯が入った「おにぎりかまぼこ」
今回とりあげるのは沖縄の「おにぎりかまぼこ」。おにぎりかまぼこってなに? 具がかまぼこのおにぎり? とお思いになったあなた、逆です。かまぼこの中にご飯です。
そんな謎のおにぎりかまぼこを味わうべく、沖縄は石垣島で、70年以上かまぼこづくりに従事されている「マーミヤかまぼこ」さんの「美らさん(ちゅらさん)セット」をお取り寄せ。
八重山近海で獲れた白身魚や石垣の塩、そして全卵が練り込まれた「八重山かまぼこ」はこの地域の特産品。かまぼこの調理法には蒸し・ゆで・焼き・揚げの4種ありますが、八重山かまぼこは「揚げ」が特徴。石垣島の味覚を混ぜたものを「たらし揚げ」と呼ぶようです。
この「美らさん(ちゅらさん)セット」はたらし揚げ3種と、おにぎりかまぼこ2種入り。
「美らさんセット」5種類を食べ比べ
ラインナップは以下のとおりです。
・黒米おにぎりかまぼこ
・ジューシーおにぎりかまぼこ
・人参ゴボウ
・アーサ
・もずく
・にんにく
真空パックの状態で届きます。さっそく魅惑の「おにぎりかまぼこ」の黒米からいただいてみます。湯煎か電子レンジでとのことだったのでレンチンで。見た目はごろっと丸い大きなかまぼこなのですが、カットするとミチミチにご飯がつまっています。
というかですね、切るとき固いです。普通のおにぎりやかまぼこの強度ではないです。
<黒米おにぎりかまぼこ>
黒米とはポリフェノールの一種アントシアニンを含む黒い玄米の一種で、古代米とも。冷めてもおいしいのでおにぎり向きなんだとか。いただきます。
…おいしい! そもそもかまぼこ自体の甘みや魚のうま味が強く、とてもおいしいです。黒米の強めの歯ごたえのせいか「おにぎり」感は薄く、かまぼこの甘じょっぱさもあいまって、皮の分厚い、いなりずしみたいな…? そんな印象を受けました。ボリュームも栄養価も十分、これ1個でかなりおなかいっぱいになります。
<ジューシーおにぎりかまぼこ>
お次はジューシーのおにぎりかまぼこ。ジューシーは沖縄の郷土料理、炊き込みご飯ですね。これも甘じょっぱくてモチモチしておいしい。黒米よりややおにぎり感があり、スパムおにぎりの遠い親戚のような…。おにぎりかまぼこ初めて食べましたが、腹もちもいいですし、お弁当なんかにも手軽でよさそうですね。
<たらし揚げ>
そして人参ゴボウ、アーサ、もずく、ニンニクのたらし揚げたちは、家族の食卓に上らせたところ一瞬で消えました。アーサというのは、学名ヒトエグサという沖縄の海藻で、アオサとは別物だそうです。
おにぎりかまぼこでも思ったことですが、やはり味つけが濃い目で絶妙なんですよね。関東で食べる揚げたかまぼこよりも、塩っけやうま味が濃いような気がします。
そんなこんなで初の八重山かまぼこ体験でしたが、どれもガツンとおいしく、おなかいっぱいになりました。おにぎりの中にご飯!? 逆では!? と感じましたが、むしろ周りがかまぼこの分食べやすかったですね。
沖縄、石垣の豊かな海があってこその、かまぼこのおいしさなのだろうなあとも感じました。八重山かまぼこは石垣土産の定番なんだそうで、すぐ食べられて人を選ばないギフトとしてもよさそうです。
マーミヤかまぼこ 美らさんセット 2800円
日もち ★★★☆☆
配りやすさ ★☆☆☆☆
ガツンとおいしく満腹感◎ ★★★★★
※紹介した商品は、取材時に販売されていたものです。同じ商品がない場合や価格変更、すでに販売終了している可能性もありますので、ご了承ください。
西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる『おみやげどうしよう?』を連載(全4巻)。コミックエッセイ『ゴミ屋敷住人の祖父母を介護した話』が好評発売中!