―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案/第7回目]―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、都内アンテナショップで見つけた「ご飯のとも」やご当地調味料を使ったおいしいレシピを紹介します。
サラダ感覚で食べられる広島菜の浅漬け
毎日、おいしくご飯をいただけることが、いちばん幸せなことかもしれないと痛感するこの頃。今回は東京・銀座にある広島のブランドショップ「TAU(たう)」で見つけたおいしいご飯のとも、広島菜漬をご紹介。
広島菜ってご存知ですか? 信州の野沢菜、九州の高菜とともに日本三大漬菜の1つといわれています。白菜の仲間で、アブラナ科の葉野菜。鮮やかな緑色の大きな葉、芯は白菜のように白っぽく、シャキシャキした食感が特長です。
広島菜の浅漬け、「安藝菜(あきな)」(250g 453円税込 保存方法:要冷蔵 製造者:株式会社山豊)は、国産の広島菜を使用。北海道産の昆布とともに漬けてあります、浅漬けで風味にクセがなく、青い部分はしんなり、芯の部分は歯ごたえがあり、サラダ感覚でそのままでもどんどん箸がすすむおいしさです。
取り出すとこんな感じ。1株入っていました。白菜というより大きなチンゲンサイのほうが似ているでしょうか。大きな葉です。
3㎝ぐらいに切って、食卓に。そのままご飯のおともになります。洗わずに水気だけ軽くきって盛りつけます。
お弁当にぴったり。おにぎりを広島菜巻きに
広島菜1枚を広げて、梅と白炒りゴマを混ぜたおにぎりを巻きました。
葉を広げて、おにぎりを根元にのせます。
最後の葉は広げると大きいので、簡単に上手に包めます。
広島菜巻おにぎりが完成。塩味がほどよいので、塩辛すぎることはありません。噛み応えがあって、野菜がたっぷりいただけるおにぎりです。梅ゴマ味だけでなく、肉そぼろや豚の角煮など、こってりした具にも合いそうです。
常備菜に便利。ジャコ入り刻み広島菜漬はお茶漬やパスタにも
ここではひと手間かけて、同じく「TAU」で見つけたちりめんじゃこと合わせた自家製ふりかけをつくりました。瀬戸内海のちりめんじゃここは、特産品の1つです。
「倉橋島のちりめん」(40g 432円・税込 保存方法: 要冷蔵 製造者:有限会社石野水産)のパッケージにうたわれている倉橋島は、広島県南端に位置するカキの養殖が盛んな島です。
同じカタクチイワシの稚魚ですが、ちりめんじゃことしらすの違いは水分量です。塩ゆでしてそのままが「釜揚げしらす」、少し乾燥させたのが「しらす干し」、さらに水分量を半分以下にしたのが「ちりめんじゃこ」。
ちりめんは製品によって、カタクチイワシの大きさや乾き具合が多少違います。この「倉橋島のちりめん」は、小さめが揃っていて、乾燥がほどよく、硬すぎません。そのままでも、ご飯やおひたしにかけていただけます。
● アレンジレシピ【ジャコ入り刻み広島菜漬】
広島菜漬を刻んで、ちりめんやゴマを混ぜます。しらす干しでは日もちが悪いので、ここはちりめんがおすすめ。つくっておくと、そのままおつまみに、またはご飯にのせたり、混ぜご飯にしたり、納豆に混ぜても。パスタに使用するときは、仕上げにエキストラオリーブオイルをたらりとかければ、バッチリです。
広島菜についていた赤唐辛子や昆布も刻んで混ぜて。削りガツオとしょうゆ少々を加えると、全体の味にまとまりがでて、さらにおいしくなります。そのまま炊き立てご飯に、またお茶漬にしても。ほどよい塩味なので、たっぷりのせても大丈夫です。
【材料】2人分
「広島菜漬」…100g
「倉橋島のちりめん」…大さじ3
白炒りゴマ…大さじ2
削りガツオ…少々
しょうゆ…少々
【つくり方】
「広島菜」をみじん切りにする。ボウルに入れ、「倉橋橋のちりめん」とごま、削りガツオを加えてよく混ぜる。しょうゆ少々をたらし、全体の風味をまとめる。
ミニ広島タウン「ひろしまブランドショップTAU」がすごい
今回の広島菜を見つけたのは、東京・銀座にある「ひろしまブランドショップTAU(たう)」。「たう」とは広島の言葉で「届ける」という意味。
その名のとおり、地下1階から3階までの4フロアで広島の魅力をいろいろ発信している、アンテナショップのなかでも充実度の高い店舗です。地下1階は和食レストラン、3階はイタリアン、2階はお好み焼きのお店にと熊野筆のセレクトショップ、そして日本酒専門コーナー、1階がカフェとショッピングフロアになっています。
ショッピングフロアでは、もみじまんじゅうやカキ、瀬戸内レモン関連の商品がところ狭しと並んでいるので、あれこれ買いたくなりますよ。
ひろしまブランドショップ「TAU」
住所:東京都中央区銀座1-6-10 銀座上一ビルディング
TEL:03-5579-9952
営業時間:10:30~20:00(年中無休、年末年始を除く)
<取材・文・料理/坂口明子>
―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案/第7回目]―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。