粉砂糖が蜜に、日本酒がみぞれに。楽しくておいしいお土産たち
目の前で切れ目を入れてフワッと開いてもらうオムレツや、とろとろアツアツをサーブしてもらうラクレットチーズってたまらないものがあります。出来たてでおいしいというだけでなく、目の前で変化していくことへのときめきもあるような。だから「ねるねるねるね」って未だにあんなにグッと来るのかな?(一緒のカテゴリでいいの?)そんなわけで第7回のテーマは「形を変えるお土産」。
粉砂糖が蜜に姿を変える新潟の「蜜になる砂糖」と、日本酒がシャーベットに変化する京都の「純米吟醸みぞれ酒」の2つを実食していきます。
「蜜になる砂糖」と「板餅」の組み合わせが最強でした
最初は「蜜になる砂糖」から。こちらは新潟県加茂(かも)市で明治20年から続く渡英商店さんの商品。和三盆糖と黒砂糖をミックスしたイメージで、粒子がとても細かいため水分に触れると蜜に変わるという代物です。
白玉団子やアイス、ヨーグルトなどのデザートと相性抜群ですが、「特に玄米餅との組み合わせが最強」との文字が。日向は木ノ葉にて最強。イルカ先生推し。(人気コミック「NARUTO」のセリフです。編集部注)
販売元の渡英商店さんは、お餅を丸や四角ではなく、平たい板状に真空パックした「板餅」の専門店。せっかくなので、最強タッグで食べてみることにしました。
砂糖を器にあけると、なるほどサラサラと目が細かい感じがします。ここに水分を加えると…
なるほど一瞬で蜜に! もっとハチミツのような粘度の高いものを想像していましたが、蜜自体はサラっとしてますね。味も「和三盆糖と黒砂糖をミックスした〜」というのも納得の、上品な、控えめかつ少し黒砂糖感のある甘さ。
玄米の板餅は手で割れるよう筋が入っているので割って、トースターで焼くこと数分。餅単体でも玄米の香ばしいツブツブが口の中に広がってかなりおいしいです。
いろいろ試してみた結果、「蜜になる砂糖」と少々の醤油で溶かした食べ方が個人的には優勝!!途中試しすぎてチーズと海苔と餅で食ってウマ!!となった時は、砂糖関係なくなってることにしばらく気づかなかったという。
価格も291円(税込)、サイズも小さめなのでちょっとしたギフトに最適なお土産だと思います。
「みぞれ酒」はシャリシャリひんやり、いくらでも飲めそう
さてお次は京都市伏見区にある1673年創業の老舗、玉乃光酒造株式会社の「純米吟醸みぞれ酒」。こちらは紙パックの日本酒を冷凍庫で凍らせる→流水で揉みながら解凍→酒が融けるほどうま味が出て、おいしいのは「みぞれの状態」がわずかに残っている状態だとか。シャーベット状の日本酒だなんて胸が踊ります。
しかし悲しいかな、アルコール分解酵素に恵まれないオンナでして。二文字で言うと下戸でして。味自体はおいしい! と思うんだけどすぐ真っ赤になってぐらぐらしちゃうんですね。今回は日本酒おじさんの夫の感想を聞いておきましたので、ご勘弁ください。
作り方どおりに盃に注ぐと……ワー溶けた水分だけ先に出てきちゃって凍った部分がパックに残っちゃった。もみもみしながら同時に注ぐとよいです。そして期待通りのみぞれ酒がここに……。なんとも涼しげで見た目の清涼感が素晴らしい。
そして一口…と思ったらグビッと飲んでしまいました。そうこのお酒、とっっても飲みやすいのです。みぞれ状になるだけでここまで飲みやすくなるのは驚きですが、アイスボックスにサイダー注いだやつを真夏にグビグビいくくらいの勢いで、アルコール度数15度ある日本酒をいってしまいます。危険!でもシャリシャリしてひんやり、うま味もあっておいしーい。
日本酒おじさん的には「この酒は辛口なので、もっと甘口のほうがみぞれには合うと思う」と申しておりました。宅飲みや、特に夏場のBBQなんかに凍らせて持っていったら盛り上がりそう!というお土産です。
形を変えるお土産特集、いかがだったでしょうか?目の前で形を変えていくお土産は会話に華を添えることもできるのではないでしょうか。ぜひ贈ってみてくださいね。
株式会社 渡英商店『蜜になる砂糖』
1袋 291円 (税込)
日持ち ★★★★★
配りやすさ ★★★★☆
上品な甘さ ★★★★★
玉乃光酒造株式会社『純米吟醸みぞれ酒-青パック-』
300ml 473円 (税込)
日持ち ★★★★★
配りやすさ ★★★☆☆
飲みやすさ ★★★★★
西園フミコ
漫画家。「コミックDAYS」で2018年から全国のおみやげをとりあげる「おみやげどうしよう?」を連載(全4巻)