おしゃれな岡山産デニムマスク。色落ちしにくく着け心地もいい

 色柄や素材を楽しむデザインマスクが注目される昨今。日本で初めて本格的な国産ジーンズの生産を始めた岡山県では、デニム製のマスクがつくられています。おしゃれで着け心地いいこのマスク、現在は入手困難ですが、コロナ禍が収まって供給が安定したら試してみたい逸品です。*この取材は緊急事態宣言発令前に行ったものです。

洗っても色落ちしにくく、着け心地のいいデニムマスク

デニムマスクの表側
色落ちがしにくく、洗濯可能なデニムマスク(綿100% サイズ約17×9cm)

 相変わらずマスクの入手が困難な日々が続いています。使い捨てマスクを何日も使うのは不安だけど、手づくりするのは大変…。そんなとき、東京・新橋のアンテナショップ『とっとり・おかやま新橋館』で見つけたのがこちら! 国産ジーンズ発祥の地、岡山県ならではの「デニムマスク」です。※『とっとり・おかやま新橋館』は現在休業中です

 岡山デニムといえば、その確かな品質に世界中のトップブランドが注目するほど。そんな岡山デニムの聖地・井原市で織られたデニム地のマスクを、地元の衣料品メーカー・青木被服が開発しました。

ミシンでデニムマスクを手づくり
デニムマスクはひとつひとつ熟練の職人が手づくり

 反応染めと呼ばれる特殊な方法で染色した糸で織った生地は、従来のデニム生地と違って、繰り返し洗っても色落ちしにくいのだとか。内側にはガーゼ2枚を合わせて縫製しており、着け心地も快適。上部には鼻の輪郭に沿うようにワイヤーもついています。

デニムマスクの裏側
装着時は、ゴムを結んで長さを調整

 このデニムマスクは中国銀行の井原市内3支店でも採用され、マスクが不足するなか、感染防止と井原市の特産品アピールを兼ね、行員約50人が身に着けて業務を行っているそうです。

デニムマスクをつけ接客する銀行員
デニムマスクを着け窓口業務を行う中国銀行井原支店の行員たち

「最近はデニムのマスクも増えましたが、プリーツタイプは珍しい。平型に比べると縫製に手間がかかりますからね。内側がダブルガーゼなので肌触りもいいんです」と、『とっとり・おかやま新橋館』の物販店舗アドバイザー・蔵本栄さんも絶賛する青木被服のデニムマスクは、入荷と同時に売りきれるほどの人気商品。メーカーにも現在2万枚以上の注文が来ているそうで、出荷までに2週間以上はかかるとか。

 岡山県では、さまざまなメーカーがデニムマスクを製造中。タイプや機能もさまざまです。繰り返し使えるので環境に優しく、なにより国産の安心感がうれしい。デニム生地だから、ファッション感覚で着けられます。

*マスクは咳やくしゃみの症状がある場合の飛沫感染防止に使うもので、感染を確実に防ぐものではありません。
*マスクのゴムは、なるべく顔に密着するよう長さを調整してください。
*マスクは洗ったり繰り返し使用することで、効果が落ちる場合があります。

<取材・文/カラふる編集部 撮影/SANTA 写真提供/青木被服>