―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(13)]―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、都内アンテナショップで見つけた「ご飯のとも」やご当地調味料を使ったおいしいレシピを紹介します。
黒いチャーハン? 岡山県のB級グルメ「えびめし」
岡山県のアンテナショップは、東京・新橋の駅前にある「とっとり・おかやま新橋館」。そのコーナーのなかで、ひと際目立つ真っ黒なご飯のパッケージ。これはなに??
ソース味「えびめし」(¥357 税込/株式会社アサムラサキ)です。2011年にB-1グランプリをとった岡山県蒜山(ひるぜん)の「ひるぜん焼きそば」のご飯版??
調べてみると、発祥は東京とありますが、えびめしとして発展したのは岡山。真っ黒なソース味はインパクト抜群ですが、絶対においしいはず。早速試してみました。
ご飯に混ぜるだけの「えびめし」。デミグラソースのクセになる味
えびめし〈炒めごはんの素〉は1人前が2セット入っています。中身は調味液と具材。
具材は小エビと玉ねぎのフリーズドライ。味つきです。エビがとてもきれいな状態。早速つくってみました。
えびめし初体験のため、まずは表示どおりにつくりました。
見事なまでにB級グルメです! デミグラスソースがベースになっているので、色の濃さほど塩辛いわけではありません。味見をした結果、クセになる味です。卵との相性がいいと思い、オムライス風に仕上げてみました。
●アレンジレシピ「とろとろ卵のっけのえびめし」
とってもいい感じの「とろとろオムライス風えびめし」が完成です! さらにとろけるチーズをのせても合いそうです。ビールのおともに、そして子どもも大好きな味です。
【材料】1、2人分
ご飯 約300g(米1合を炊いたもの)
「えびめし」の具材 1袋
湯 大さじ1強(20㎖)
「えびめし」の調味液 1袋
卵 2個
塩、コショウ 各適量
サラダ油 適量
【つくり方】
1 小皿に「えびめし」の具材を入れ、分量の熱湯を入れて戻す。
2 フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、ご飯を入れて炒める。
3 全体に炒めたら、弱火にして「えびめし」の調味液を加えて混ぜる。全体に混ざったら、1の具材を加え混ぜ、器に盛る。
4 ボウルに卵を割り入れ、ほぐして塩、コショウで調味する。3のフライパンをきれいにし、サラダ油大さじ1を熱し、卵を入れて、半熟の卵焼きにし、できあがったえびめしにのせる。
※ご飯1合分は、女性なら2人分ぐらいです。具材と調味液は1回分を使いきったほうがいいので、表示どおりにつくりました。1人で食べるときは、仕上げてから半分を冷凍保存にするといいですね。
※ご飯を炒めるときに玉ねぎやピーマンのみじん切りをプラスするのもおすすめです。チャーハンよりピラフの具が合う感じ。
「えびめし」で焼きうどん!手軽なおうちランチに。
「えびめし」の味に近いのは、ソース焼きそばですが、味はもっとまろやか。パッケージに「創作新和風」とあるので中華麺より太めのうどんを選択(そうめんや日本そばにするには調味液の水分が多めのため)。焼うどんもランチや夜食にぴったりの仕上がりです。
●アレンジレシピ「えびめしの焼うどん」
具はキャベツをたっぷり入れて、ゆでうどん1玉で2人前にします。肉も入れたいので、冷蔵庫にあったピリ辛チョリソをプラスしたら、ビールにぴったりの味に。もちろん普通のウインナソーセージ、豚肉、鶏肉、スパム、シーフードミックスも合います。
【材料】2人分
ゆでうどん 1玉(約200g)
キャベツ 1/4玉
ソーセージ(ピリ辛チョリソ) 4本
「えびめし」の具材 1袋
湯 大さじ1強(20㎖)
「えびめし」の調味液 1袋
サラダ油 適量
塩、コショウ(黒、粗びき) 各適量
【つくり方】
1 ゆでうどんは電子レンジに約1分かけてほぐしやすくする。
2 キャベツはざく切りに、ソーセージは斜め薄切りにする。「えびめし」の具材を湯で戻す。
3 フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、キャベツとソーセージを炒め、キャベツが少ししんなりしたら軽く塩、コショウをふりうどんを加える。
4 うどんが熱くなったら、「えびめし」の調味液を加え混ぜる。全体に混ざったら、「えびめし」の具材を入れて混ぜる。
焼うどんにはとろとろ卵より、錦糸卵がおすすめ。ぐんと見た目もアップします!
キャベツは炒めすぎず、食感が残るぐらいに仕上げましょう。「えびめし」うどんもクセになるおいしさでした!
工芸品からお菓子までそろった「とっとり・おかやま新橋館」
瀬戸内海に面する岡山県といえば、最近ではカキも有名。そして、海の幸だけでなく桃やマスカットなどフルーツの名産地です。また昔話「桃太郎」の発祥地ともいわれ、きびだんごや大手饅頭など有名なお菓子もたくさんあります。
店内では、商品が冷蔵、冷凍、野菜、お菓子、麺、調味料などアイテム別に並べられ、鳥取県と岡山県で色別に展示されています。また、岡山デニムのアイテムや、備前焼など雑貨や工芸品も充実しています。
<撮影・文・料理制作/坂口明子>
―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案]―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。