高タンパク低脂肪な福島の「ひたし豆」でつくる簡単レシピ

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(16)]―

 女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、都内アンテナショップで見つけた「ご飯のとも」やご当地調味料を使ったおいしいレシピを紹介します。

女性にうれしい、低脂肪でヘルシーな青大豆

青大豆
 
 青大豆は、大豆と似ていますが、正確には違う品種です。黄大豆を未熟なうちに摘んだのが枝豆、青大豆は熟してもそのままの色で、きな粉にすると「うぐいすきな粉」と呼ばれます。甘味があって普通の大豆より低脂肪。植物性タンパク質も豊富で、女性の健康には欠かせないイソフラボンもとれますから、毎日の献立にぜひプラスしたい食材です。

 その青大豆が手軽にいただけるのが「ひたし豆」。ゆでた青大豆を調味液にひたしたもので、東北・信越地方の郷土料理です。枝豆を料理に使うには、さやから出すのに意外と手間がかかるので、下ゆでして下味がついている「ひたし豆」を常備しておくと、サラダやスープに入れたりと非常に便利に使えます。
 
 今回、見つけたのは、果物や農産物が豊かな福島のアンテナショップ「日本橋ふくしま館MIDETTE」。厳選された東北産青ばた豆(宮城みどり豆)を低塩分調味液で味つけしてある「ひたし豆」(243円税込み/菅野漬物食品)です。
 
ひたし豆
 
 塩味がついているので、そのままでもこのままおつまみとして食卓に出してもOK!

「ひたし豆」でイタリアンおつまみ。ワインやビールがすすみます!

 簡単レシピ1つめは、「ひたし豆」をニンニクとオリーブオイルで炒めて、粉チーズとあえるだけ。あつあつでも冷めてもおいしくいただけます。これは、吉祥寺のイタリア式食堂『キャンティ』の名物メニュー、枝豆キャンティスタイルをまねしてみました。

「ひたし豆」は味がついているので、塩は不要です。余ったら翌日はサラダに入れたり、オムレツに入れたりしてもおいしくいただけます。

●アレンジレシピ「ひたし豆の炒め煮イタリアンスタイル」

イタリアン
 
【材料】つくりやすい分量
「ひたし豆」 1袋(正味130g)
ニンニクのみじん切り 1片分
バター 小さじ1
白ワインまたは酒 小さじ2
水 50㎖
粉チーズ 大さじ2
オリーブオイル 大さじ1
コショウ(黒・粗びき) 適量
仕上げのエキストラバージンオリーブオイル(好みで)
 
材料
 
【つくり方】
1「ひたし豆」はざるにあけて汁気をきる。
2 フライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニクを加える。香りがでたら、1を加えてさっと炒め、バター、白ワイン、水を加えて煮る。
3 汁気が少なくなるまで煮たら、コショウをふって火を止め、粉チーズを加えて全体にからめたら、器に盛る。好みで仕上げにエキストラバージンオイルをかけてもよい。
 
●アレンジレシピ「ひたし豆の炒め煮イタリアンスタイルでブリュスケッタ」

「ひたし豆の炒め煮イタリアンスタイル」とトマトをあえて、バゲットにのせ、上から粗びき黒こしょうとエキストラバージンオイルをかければ、でき上がり。粉チーズをまとった豆とフレッシュなトマトの相性ぴったり!
 
ブリュスケッタ

「ひたし豆」と鶏肉で炊き込みご飯。魚介類もおすすめ!

「ひたし豆」のレシピ、2つ目は和風の炊き込みご飯です。炊飯器に入れるだけなので、とっても簡単。具材も鶏肉でヘルシーに。エビやタコ、イカなど魚介類でも合います。

●アレンジレシピ「ひたし豆と鶏の炊き込みご飯」

炊き込みご飯
 
【材料】4人分
米 2合
「ひたし豆」 50g
鶏モモ肉 150g
ショウガ 1片
めんつゆ(濃縮タイプ) 大さじ1.5
酒 大さじ1
塩 ひとつまみ
焼きのり(千切り) 少々

【つくり方】
1 米をといで、分量通りの水加減にする。
2「ひたし豆」はざるに上げて汁気をきる。鶏肉は2㎝角に切る。ショウガはみじん切りにする。
 
炊き込み材料

3 1に2の具材とめんつゆ、酒、塩を加えて炊く。
4 炊き上がったら全体をさっくりと混ぜたら器に盛り、好みでのりをのせる。
 
「ひたし豆」は、このほかにもひじきの煮物やポテトサラダに混ぜたり、ミネストローネに入れたり、ドライカレーに加えたりといろいろな料理に簡単にプラスできます。良質のタンパク質ほかビタミンやミネラルたっぷりの青大豆を毎日の料理にプラスして、元気な体をサポートしましょう!

福島アンテナショップ
 
<撮影・文・料理制作/坂口明子>

―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案]―

坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。