―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案(18)]―
女性誌の料理企画の編集歴はウン十年。フードコーディネーターの顔ももつ、編集者兼、出版プロデューサーの坂口明子さんが、都内アンテナショップで見つけた「ご飯のとも」やご当地調味料を使ったおいしいレシピを紹介します。
素材のうま味を引き出す発酵調味料
免疫力アップや腸内フローラを整え、さらに素材のうま味を引き出す調味料として、注目されている発酵調味料。日本ではみそやしょうゆ、みりんについで今や常備化しているのが、麹の調味料です。
塩麴、しょうゆ麹などいろいろな種類も使ってみた方が多いはず。「まあおいしくなるよね」と思っていても、基本調味料ほど多様せずに常備しながら、気がつくと最近の使用頻度はそれほど、になっていませんか?
そんななか、長崎県のアンテナショップ「日本橋長崎館」で目には入ったのが「あごだし麹」(1200円税込 300g/びわ椿合同会社)です。
ミシュラン店使用、のシールにもそそられましたが、九州や中国地方では昔からおいしいだしとして使われているあごだしと国産米麹との組み合わせ、期待できます!
味の決め手は「あごだし麹」! キノコとキャベツの和風パスタ
まずは手軽なパスタに使ってみます。キノコとキュベツがたっぷりのヘルシー和風パスタです。パスタをゆでている間に具材を用意できるので、あっという間につくれるのがうれしいレシピ。
ベーコンや鶏肉、シーフードをプラスしても、もちろんOKですが、「あごだし麹」で味付けすれば、うま味たっぷりなので、野菜だけでも満足できる味に仕上がります。
●アレンジレシピ「和風キノコとキャベツのパスタ」
【材料】2人分
スパゲッティ 180g
キノコ (シメジ、シイタケ、エリンギ、マッシュルームなど好みで) 150g
キャベツ 200g(小1/4個ぐらい)
ニンニク 小1片
赤唐辛子の輪切り 少々
オリーブオイル 大さじ1
「あごだし麹」 大さじ2
塩・コショウ 各適量
【つくり方】
1 スパゲッティは塩大さじ1を入れた、たっぷりの湯で表示通りにゆでる。
2 キノコは石づきをとり、食べやすい大きさに切る。キャベツはざく切り、ニンニクはみじん切りにする。
3 フライパンにオリーブオイルとニンニク、赤唐辛子を熱し、香りが立ったら、キノコとキャベツを入れて炒める。キャベツが少ししんなりしたら、スパゲッティの湯をきって加え混ぜ、「あこだし麹」を入れて全体に混ぜたら、塩、コショウで味を調え、器に盛る。
鶏モモ肉を「あごだし麹」漬けにして、レンジ蒸しに!
鶏モモ肉を「あごだし麹」に1晩漬けて、電子レンジで5分。おいしい蒸し鶏がつくれます。胸肉でもいいですし、1晩漬ける時間がなければ20分以上漬ければ味は染み込みます。1晩おくと、より麹の効果がでて、仕上がりがジューシーにやわらかくなります。
ご飯のおかずに、どんぶりに、サラダの具材に、つくっておくと重宝。コツは電子レンジにかけたあと、粗熱がとれるまでおいておくこと。余熱で中まで火が通るくらいがベストです。
●アレンジレシピ「あごだし麹漬けチキンのレンジ蒸し」
【材料】つくりやすい分量
鶏モモ肉 1枚
「あごだし麹」 大さじ2
<付け合わせ>
シシトウ 10本
サラダ油 大さじ1/2
塩・コショウ 各適量
【つくり方】
1 鶏肉は広げて筋を切り、観音開きにしながら、厚さを均一にする。両面に「あごだし麹」を塗り、耐熱皿に入れ、ラップをかけて冷蔵庫に入れ、1晩おく。
2 冷蔵庫から出して10分おいて少し室温に戻したら、600Wの電子レンジに5分かける。熱いので火傷に気をつけながらラップをはずしてそのまま肉に直接かけ、上から新しいランプをかける。粗熱がとれるまでおき、余熱で火を通す.
3 鶏肉は好みの大きさに切り分け、器に盛る。シシトウは軸を切り、サラダ油で炒めて軽く塩、コショウして鶏肉に添える。
「あごだし麹漬けチキンのレンジ蒸し」でボリュームサンドイッチ
あごだし麹漬けチキンのレンジ蒸しとゆで卵で、トーストサンドイッチをつくりました。やわらかいパンのままでもおいしいですが、肉があるときは薄切りパンのトーストのサクサク食感とチキン、卵サラダの組み合わせが絶妙です! お弁当にも。
●アレンジレシピ「チキンと卵のトーストサンドイッチ」
【材料】1人分
食パン 6枚切り1枚
「あごだし麹漬けチキンのレンジ蒸し」 適量
ゆで卵 1個
マヨネーズ 適量
フレンチマスタード 小さじ1
塩・コショウ 各適量
【つくり方】
1 食パンは横半分に薄切りにする。
2 チキンは薄切りにする。ゆで卵は大きめのみじん切りにして塩、コショウ、マスタード、マヨネーズ大さじ2を混ぜて卵サラダにする。
3 2のパンを軽くトーストし、片面にバターとマヨネーズを薄く塗り、1枚にチキンと卵サラダをのせてもう1枚ではさむ。半分に切って器に盛る。
基本調味料として「あごだし麹」は便利!
ご紹介した以外にも、野菜のごまあえや、炒めもの、煮もの、お刺身や肉のつけだれなどいろいろに使ってみました。しょうゆを使うレシピなら、どんな料理も確実にうまみをアップさせることができます。
ちなみにあごだしは、トビウオのだしで「あごが落ちるほどおいしい」といわれることからそう呼ばれるようになったとか。上品なうま味で魚臭が少なく、料理屋さんでもよく使われています。
麹は生きているため開封してから1週間たつとさらにまろやかになるというメモが入っていました。開封して早速味見したときも「おいしい!」ですが、確かに1週間後に再び味見をすると、さらに塩味のとがりがなくなりバランスがとれた味になりました。
五島列島の焼きあご、国産しょうゆ、、五島灘近海の海塩で製造しているので、アンテナショップで扱うのはもちろん、五島市のふるさと納税の返礼品にも選ばれているのは納得です。ぜひ試してみては?
<撮影・文・料理制作/坂口明子>
―[アンテナショップで見つけたご飯のともでおいしいレシピを提案]―
坂口明子さん
編集者、編集プロデューサー、フードコーディネーター。女性のライフスタイル全般(料理、グルメ、旅、ほか)の企画提案から、執筆、スタイリングなどの製作、WEB媒体でのアンテナショップめぐりの連載、企業の商品開発アドバイスなどを行う。長年の料理企画編集者として培った料理の腕は料理家並。おいしいレストランにも詳しい。「ご飯のとも」の識者としてテレビ出演も多数。