宮古島でヨガスタジオを開設。移住先での起業は「なんとかなる」精神で

美しい海には400種以上のサンゴ礁があり、ダイビングやシュノーケリングなどで訪れる人も多い沖縄県宮古島。2017年に東京から移住し、現地でヨガスタジオを運営、ヨガインストラクターの養成講座を行うERIKOさんに、島での暮らしについてお話を聞きました。

宮古島での移住と起業。島ならなんとかなる

ERIKO YOGA STUDIO

 東京から宮古島に移住して6年、現地でヨガスタジオをオープンして3年。スタジオの運営に日々忙しく過ごしているというERIKOさん。移住した当初は現在のようにヨガの仕事が忙しくなかったということで、ゆったりとリラックスして過ごせていたそう。

「東京での忙しさと、島での忙しさは全然違いますね。現在はスタジオを開設したことで、やらなければならないことが増えて、毎日忙しくなりました。ERIKO YOGA STUDIOは、地元の方、移住者の方が半々くらいで利用してくれています。そのうち観光客の方は2割程度で、多くは知人の紹介や、別の地域でヨガの先生をしている方がレッスンを受けに来てくれています」

 現在は自宅兼スタジオで朝から晩までレッスンをしているそう。起業のきっかけは?

「移住して3年くらい経って、自宅兼スタジオであるERIKO YOGA STUDIOを建てました。今は週4日くらい、朝から晩までレッスンをしています。個人スタジオだから、一人で1日4本レッスンして、そのほかにインストラクターの養成講座を始めて…。」

ERIKO YOGA STUDIO
自宅兼スタジオの屋上から

「私がヨガスタジオをやろう!と思えたのも、宮古島だったから。東京にいたらきっと起業しようとも思えませんでした。ヨガをやっていても、いつでも穏やかにいられるわけじゃありません。仕事になると争わないといけないこともあるし、事業を大きくしたかったら、競合について検討したり、先々の計画を立てたりする必要もあります。
東京で起業したらそういうことにすごく疲弊しただろうなと思っていて。宮古島でだから、なんとかなるかなと、大らかさをもてたように感じています」

医療の不安はあるけれど家族でにぎやかに暮らせる

美しいビーチで
宮古島の美しいビーチで

 移住する以前は、東京で生活をしていたERIKOさん。実際に田舎で生活して感じたことは?

「いいところは、とにかく静かなこと。本当に音がないというか。宮古島での生活は、牛の鳴き声とか、鳥のさえずりとか、そういう音はあるけど、街灯もほとんどないので夜になったら真っ暗になります。だから規則正しい生活はしやすいです。いちばん懸念することがあるとしたら、病院をどうしよう、ということでしょうか。宮古島では、病院の数も限られるし、専門医の方が常駐しているわけではないので、東京と同じ水準を求めると、やはり難しいところがあると思います。
 病院の数が少ないと、どうしても診察の待ち時間も長くなりますよね。病気になったとき、すぐに診てもらえるお医者さんがいるかどうか、という医療面の不安はあります」

 宮古島はいま大規模な開発ラッシュで、新しいホテルや施設がいくつも建設されているといいます。宮古島市の統計情報によると、コロナ禍で減っていた入域観光客数も、2022年4月にはコロナ以前の2017年とほぼ変わらない数まで戻っているそう。

「食事は東京と比べたら…。東京みたいになんでもある、ということではないし、宮古島は決まったものしかありません。あと物が届くのに時間がかかる、というのはありますね。島への配送は輸送費が上乗せされるので費用は多くかかるし、スーパーで売っている商品も安くはないです。開発で家賃や物価も上がっていますので、とにかく物は高い。1人暮らしの方は大変かもしれません」

ERIKOさんご夫婦とご家族
ERIKOさんご夫婦とご家族。以前から犬猫の保護活動を行なっている

「宮古島は野良犬とか野良猫が多くて。そういうところは田舎ののどかな感じですね。東京に住んでいた頃から一緒にいた子たちに、3頭増えて6頭になりました」

 ERIKO YOGA STUDIOでヨガを学んだ生徒さんたちが、宮古島の中でそれを広めて、そこからまた世界に出ていける道筋をつくっていけたら、と語るERIKOさん。

「もっともっと宮古島に根づきたいです。今、宮古島の企業に向けてもヨガを教えにいったりしていますが、ヨガをしている方や近隣の方だけじゃなく、会社勤めの方の運動習慣としても、もっとヨガを広めていきたいなと。移住させてもらったからこそ、私が地域にできることを、やれたらいいなと思っています」

【ERIKOさん】
兵庫県出身。アパレル企業で勤務し、運動不足解消や気分転換にヨガを始める。その後結婚を機にインストラクターとしての活動を開始。都内でヨガスタジオ勤務や企業イベントヨガ講師などを経て、2021年宮古ブルーを望む丘の上に念願のプライベートヨガスタジオ『ERIKO YOGA STUDIO』をオープン。全米ヨガアライアンス E-RYT200、E-RYT500取得。Unnata Aerial Yoga instructor 認定講師など

<取材・文/伏見優美>