広島県安芸高田(あきたかた)市の山あいの集落で、両親とおばあちゃん、山で保護した犬「てん」と暮らす水戸家のmizutomidoriさん。お父さんの実家である今の家に移住して6年目、愛犬てんと家族のにぎやかな暮らしのレポートをお送りします。今回は、里山の冬の過ごし方についてです。
リースやツリーを手づくりで。安芸高田市、里山の冬
安芸高田市の里山は、例年より暖かい日が多かったようですが、12月に入るとさすがに寒さが増してきました。この時季水戸家ではクリスマスに向けてツリーやリースをつくります。ツリーは家のまわりのスギの木。形のいい木を切ってきて、南天やスズメウリの実をたくさんつけて飾ります。
切ったスギの枝が残っていたので今回はリースもつくってみました。剪定して落としていたウツギの枝を丸めて麻ひもを巻きつけたら、杉の葉と実の付いたヒノキの葉を差し込みます。欲ばって大きくつくったのでとても重たくなってしまいましたが、父が玄関前に設置してくれました。
それから葉っぱでつくるガーランドも。厚みのある柿の葉をよく使うのですが、落ち葉を拾いに柿の木の下へ行くと色とりどりの美しい葉がいっぱい落ちていてつい拾いすぎてしまいます。ほかにもブルーベリーやハナズオウの大きな葉をとってきて本の間に挟んでおいて、乾燥したら麻ヒモで繋げていきます。あんなにきれいだった葉の色が、乾燥すると茶色くなってしまうのが残念ですが、昨年のものと交換して納屋の中や家の窓に飾りました。お花屋さんにあるようなおしゃれなものは出来ませんが、身近にある植物で水戸家らしい冬の装いになりました。
雪の多い安芸高田市。もちつきは家族みんなで
12月の中旬からは雪がたびたび降り積もるようになりました。真っ白な景色は本当にきれいで、はらはらと落ちる雪を見ているとスノードームの世界に入り込んだような気持ちになります。水戸家が住んでいるのは安芸高田市のなかでは雪の多い地域。雪景色は大好きなのですが、心配なのは車の運転です。積雪が多く凍結しそうな日は職場に近い姉の家に泊まってそこから通勤するようにしています。
クリスマスも終わり、いよいよ年末が近づいてくると恒例のコンニャクづくりともちつきです。
今年は母の畑で取れた大きなコンニャクイモを使いました。イモをゆでてからミキサーにかけ、凝固剤を加えて置いておくと固まってくるので外の大釜でゆでていきます。バットに入れて四角く切ったり、手で丸めながら湯に落としたりと形も大きさもさまざま。出来たてはみそをつけて刺身コンニャクでいただきます。手間はかかりますが年末に食べるおでんや煮物にもコンニャクは欠かせません。
もちつきは家族みんなで行います。白とヨモギのひらもちと、あんこの入ったヨモギあんこもち、お供え用の鏡もちをつくります。バタバタしながらもなんとかつくり終えてお正月の準備ができました。今年はおばあちゃんの入院があり心配しましたが無事元気になりましたし、ニワトリたちが新たに家族に加わって楽しく過ごすことができました。みんながそろって過ごせることに感謝しながら、いいお正月が迎えられました。
【mizutomidori】
広島県安芸高田市の祖父母の家へ移住して6年目。家族とおばあちゃん、犬のてんとの田舎暮らしの日常をInstagramで発信中。