笠岡市のおいしいそばを満喫。海辺の夕日スポットでビール片手に静かな時間を

30歳を目前に「海沿いに住みたい!」「一軒家でのんびり暮らしたい!」と考え、岡山県笠岡市へ地域おこし協力隊として移住した女性が日々の暮らしや岡山県の魅力をご紹介。今回は、笠岡市のおいしいそば屋さんと夕日スポットを紹介。

笠岡市「そば切り 潮凪庵」で『かしわおこわセット』を味わう

円形のざるに盛られたそば
潮凪庵のそば

 年末の年越しそばは、12月31日の大晦日にそばを食べることで、1年の厄災や苦労を切り捨てて翌年に持ち越さないという意味合いがあり、年始に食べるのはよくないとされているのだとか(諸説あり)。

 でも、おいしいそばならきっとそんなの関係ない! おいしいそばで新年を迎えたい! ということで、私が笠岡市でいちばん好きなそば屋さんに行ってきました。

大きな窓の上には大きな丸い照明が下がっているカフェのような店内
おしゃれでモダンな店内

 道の駅・笠岡ベイファームからほど近い場所にあるコンテナハウスのそば屋さん「そば切り 潮凪庵」は2022年にオープンしたお店。店内は明るく開放的でおしゃれ。カウンター席もあり、ひとりでも訪れやすいため、定期的にお邪魔しています。

ざるそばと器に入ったかしわおこわが並んでいる
『田舎』のかしわおこわセット

 メニューは豊富でいつも悩むのですが、今回は福井県産の完熟そば粉を使用した『田舎』をいただきました。

 そばの濃く深い香りがふわ〜っと広がり、モチモチの食感とそばの甘味がたまらない! また、私のイチ押しはセットでつけることができる『かしわおこわ』。

 笠岡ラーメンにはマストなかしわ(親鳥)の入ったおこわは、モッチモチの食感。そばのつゆとだしで炊いた優しい味わいで何杯でも食べてしまいそうになります。

 季節限定メニューや新メニューも定期的に現れるので、何度でも訪れたくなるお店です。

十一番町緑道で瀬戸内海に沈む夕日を眺める

夕日が瀬戸内海の遠く山の向こうに沈んでいる
瀬戸内海と夕日

 新年早々おいしいそばをいただき気分は満足ですが、瀬戸内海の初日の出を見逃したのでそれが悔やまれる…。そうだ、代わりに夕日を見にいこう! と思い立ち、十一番町緑道へ行きました。

 瀬戸内海に面する笠岡市は、海沿いならどの場所からでも夕日が見られるかもしれませんが、私のお気に入りはこの場所です。

まっすぐにのびる海沿いの歩道で、海のすぐそばを歩くことができる
海のすぐそばを歩くことができる

 目の前に広がる瀬戸内海の穏やかな波を感じ、行き交うフェリーや漁船を眺めながら大きな夕日が沈むのをゆっくりじっくり堪能できます。数は多くないですが、テーブルやイスが置いてあるのもお気に入りのポイント。公園なので人通りも少なく、静かで穏やかな時間がここには流れています。

夕日を眺めながら飲むビールは最高

夕日を背景にビンのクラフトビールがテーブルの上に並んでいる
六島浜醸造所のクラフトビール

 そんな公園で、ウォーキング、ジョキングする人や犬の散歩をする人を横目に、笠岡市六島でつくられたクラフトビールをプシュッ!

 六島のヒジキ、北木島のカキなど、商品によって異なる笠岡諸島の地域素材を使用しているビール。私のお気に入りはフルーティーでさわやかな『麦のはじまり』と期間限定、笠岡市干拓地のイチジクを使用した『ファントムジャルダン』です。

海にのびる夕日と並ぶようにビールを手に持ってる
夕日を眺めながらのビール

 海と夕日を眺めながら、ビールを片手にゆっくり散歩。海沿いで少し肌寒いですが、それも季節を感じるいい時間と思えば、なんだか愛おしくて幸せな気持ちになります。

 時間を気にせずのんびりしたい気分ですが、気をつけなくてはいけないのが家までの帰り道。市内のバスは目的地によっては18時以前に終了する路線も。また、タクシーも曜日によっては21時にはもう見当たらない、なんてこともザラにあります。

 笠岡市の生活は移住前に比べて不便だな、と感じることも少々ありますが、不便だからこそ時間を有意義に、大切に思えるような気もします。

<取材・文> mamiko

mamiko
栃木県茂木町出身。大学時代は京都で暮らした後、大阪の老舗ヴィンテージショップにて販売員に。30歳を目前に、岡山県笠岡市へ地域おこし協力隊として移住。ブログやSNS等で笠岡市の情報発信をしたり、地域交流イベントを開いたりなど、さまざまな活動を行っている。