WEBライターを経たのち、現在は富山県滑川市の地域おこし協力隊として活動する田中啓悟さん。今回は、3月に開催される「なめりかわ建物フェス2025」の記者会見の様子をレポートします。
歴史的建造物や文化財など、普段は非公開の建物を特別公開
北陸初の建築祭「なめりかわ建物フェス2025」(通称:なめフェス)が、2025年3月22日(土)、23日(日)に開催。地元住民でもほとんど入ったことがない国登録有形文化財の特別公開や、市内の歴史ある建物でのガイドツアーなどをとおして、滑川の魅力を伝えます。開催に先立ち、メディア向けの記者会見が行われました。
記者会見は、実行委員長であり滑川市内で建築デザイン事務所を経営している、法澤龍宝さんのあいさつからスタート。滑川で育った法澤さんが、地元建物への愛と旧北陸街道として栄えた市内宿場町の現状を語ります。
発起人の1人、なめりかわアンバサダーの相川知輝さんも、滑川のまちのおもしろさを存分に交え、イベントの説明を行ってくれました。相川さんは、東京と滑川の二拠点生活を送るかたわら、日本全国の老舗を巡る老舗マニアとしての顔も。
地元で長年活躍してきた人たちにも話してもらいました。これまでも、文化財の活用法について課題があがっていましたが、今回は長く住み続けている人なりの視点がありました。
これほど大規模なイベントにするには、どうしても人手が必要で、滑川のために快く協力してくれる地域の皆さんが大勢いることを、実行委員会のメンバーとして誇りに思います。
今回、アドバイザーとして参加してくれた建築インフルエンサーの藤沢うるうさん、イラストレーター・デザイナーのコジマユイさんにも、イベントへの意気込みや思いを語ってもらいました。
東京を中心に、「わくわく建築」という名で活動するふたりは、建築のおもしろさや魅力を紹介するイベントを、全国で積極的に開催しています。滑川に縁を感じてくれたこと、一緒にイベントをつくりあげていけることに、感謝とワクワクが止まりません。
滑川の建物を広めるために市内外の人々が一丸に
最後に、ポスターやロゴなどのデザインを手に集合写真を撮影。皆さん、これから始まるイベントの行く先をワクワクしながら、自分たちにできることを精一杯をやっていきます。
今回の記者会見の様子は新聞やWEBでも記事になっているので、興味のある人は、ぜひご覧ください。
会見後、ご自身が描いた市内の建物「有隣庵」と一緒に、コジマさんの写真を撮りました。ちなみにこの絵、一切定規を使わず描いているそう。当日はこの有隣庵をはじめ、さまざまな建物のデザインが施されたポストカードやグッズの販売も予定しています。
記者会見が終わり、地域の人たちが報道陣と言葉を交わします。地元に誇りをもってもらうことから始まったこの企画が、いよいよ滑川から全世界へと羽ばたいていきます。
プロジェクト開始からかけ足でここまでやってきましたが、気づけば開催まであと1か月もありません。市外から滑川に関わってくれる人々と、それを受け入れてくれる地域の皆さんの懐の広さが、なめりかわ建物フェス2025の実現へと導いてくれました。
このほか、まだまだおもしろい企画も進行中。皆さんもぜひ一緒になって、3月は滑川で建物の一大イベントを楽しみましょう。目指せ、来場者1000人!
<取材・文・撮影/田中啓悟>
【田中啓悟さん】
大阪府大阪市出身。大阪の専門学校を卒業後、WEBライターとしてデジタルゲーム関連の記事を執筆。その後、「訪れたことがない」という理由で富山県に移住し、地域おこし協力隊として、空き家バンクの運用・空き家の利活用をメインに、地域の魅力発信やイベントの企画に携わっている。