―[地方創生女子アナ47ご当地リポート/第三回:菊池優(愛知県)]―
全国47都道府県で活躍する女子アナたちがご当地の特産品、グルメ、観光、文化などさまざまな角度から地方の魅力をお届け。第三回目は元テレビ愛知の菊池優アナが名古屋城をリポートします!
2018年に完成した「本丸御殿」は必見
元西日本放送・元テレビ愛知アナウンサーの菊池優です。栃木県出身で「とちぎ未来大使」「栃木市ふるさと大使」を務めつつ、現在は名古屋在住で東海地方を中心にフリーアナウンサーをしています。
ところで「名古屋は観光地が少ない」とよく言われますが、名古屋市周辺には魅力的な観光地がたくさんあります。なかでも、名古屋の観光地として有名なのは金のしゃちほこが乗っている名古屋城。江戸幕府を開いた徳川家康が1609年、九男の徳川義直の尾張藩の居城として、加藤清正や福島正則といった西国の諸大名に築城させた城です。
その後、太平洋戦争時に名古屋空襲で焼けてしまったため、今の姿は戦後に鉄筋コンクリートで復元したものですが、重要文化財にも指定されている「西南隅櫓(すみやぐら)」などは戦火を免れ、創建当時の姿のまま現存している部分もあるんです。
現在は天守閣の木造復元に向けて城の内部への入場はできなくなっていて、外から眺めるだけとなっています。かつて登ったことがありますが、景色が良かったことを記憶しています。今はその景色を見られないのが残念ですが、木造での復元もどんな感じになるのか楽しみです。天守閣に入れないのなら名古屋城へ行っても…と思うかもしれません。
しかし、2018年6月に完成公開された「名古屋城本丸御殿」をご存知ですか? かつて城郭として国宝第1号に指定された本丸御殿。こちらは名古屋城への入場料だけで入れます。本丸御殿は尾張藩主の住居かつ藩の政庁として、同じく徳川家康の命で建てられました。しかし、こちらも名古屋空襲ですべてを消失。2009年から復元工事が始まり、2018年6月に完成公開を迎えたものです。
テレビ愛知アナウンサー時代に、復元工事中に報道公開された部分を取材したことを思うと、完成した姿には息をのみます。近世書院造で13棟で構成。外観は優美で、室内は絢爛豪華。江戸時代の文献や戦前の写真、実測図をもとに、昔ながらの工法や材料を使って忠実な復元が実現したのです。
本丸御殿の中はフラッシュをたかなければ写真撮影ができます。というわけで、いくつかご案内していきます。
まず迎えてくれるのは勇壮な「竹林豹虎図」。本丸御殿の玄関部分にあたり、訪れた人が通され、対面を待つ殿舎だったそうです。ここに通されただけで圧倒されてしまいそうな玄関です。
続いては「表書院」です。正式な謁見に用いられた場所で、上段之間には徳川義直が着座。本丸御殿の中で1番広い建物だそうで、徳川義直を前に多くの家臣が並んでいる様子を想像できますね。
そして「上洛殿」。本丸御殿が建った約20年後に、三代将軍・家光が京都に向かう途中で名古屋城に宿泊するために増築された部屋です。襖絵も欄間もとにかく絢爛豪華! その美しさに時を忘れるかのようです。
名古屋城を訪れたあとは「金シャチ横丁」へ
さて、名古屋城を訪れたら、併せて訪れたいのが飲食店やお土産屋さんが建ち並ぶ「金シャチ横丁」。2018年3月にオープンしたばかりで、こちらは名古屋城の外のエリアにあるので、入場無料。「金シャチ横丁」だけを訪れて楽しむのもアリです。
金シャチ横丁には「義直ゾーン」と「宗春ゾーン」という2つのエリアがあります。地下鉄の市役所駅から名古屋城東門に向かう途中に、7代目藩主の徳川宗春にちなんで命名された「宗春ゾーン」が広がります。派手好きだった宗春は名古屋の活性化に尽力したとして知られ、地元の若手経営者による新進気鋭の飲食店が並ぶゾーンとなっています。
もう一つの「義直ゾーン」は初代藩主の徳川義直にちなんで命名されています。義直は法の整備や開墾・治水に力を入れ、尾張の国の基盤を作りあげたとして知られています。江戸時代のような街並みで名古屋らしい飲食店が並びますよ。金のしゃちほこにちなんだメニューを出しているお店もあります。老舗のお豆腐屋「河口商店」が販売している金箔入りの豆腐ソフトクリーム(900円)は絶品。ぜひ訪れたら、食べてほしいものです。
飲食店でひと休みをするもよし、食べ歩きをするも良し。お土産を買うのも良いですね。きっと素敵な名古屋の思い出ができるはずです!
みなさんも名古屋城・名古屋城本丸御殿を訪れて、歴史を感じてみてはいかがでしょうか?
<取材・文・撮影/菊池優(地方創生女子アナ47)>
菊池 優
栃木県出身。西日本放送、テレビ愛知などでアナウンサーを務め、フリーになった現在は愛知県に在住し、東海地方を中心に中京テレビ「シネマBAR」のインタビュアーや三重テレビ「ハピ3!」、スターキャットケーブルテレビ「まちバル」のレポーター、ひまわりネットワークの「とよたNOW」キャスターなどを務める。出身地の栃木県では「とちぎ未来大使」「栃木市ふるさと大使」も担当
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地方創生女子アナ47
47都道府県の地方局出身女子アナウンサーの団体。現在100名以上が登録し、女子アナの特徴を生かした取材力と、個性あふれるさまざまな角度から地方の魅力を全国にPRしている。地方創生女子アナ47公式サイト(https://jana47.com/)