ゆでたてジューシーなカニも。富山県射水市新湊エリアで冬の味覚を満喫

富山湾、立山連峰、新湊大橋、帆船海王丸など魅力あふれる眺望が人気の富山県の射水(いみず)市新湊エリア。秋から冬にかけては、ベニズワイガニやブリなど味覚が楽しめます。新湊漁港で水揚げされた、新鮮な海の幸を思う存分味わうグルメ旅をご紹介。

ベニズワイガニやシロエビをたらふく味わえる射水ベイエリアへ

きっとき市場
新湊きっときと市場

 標高3000m級の立山連峰と、水深1000m以上にまで達する富山湾を有する富山県は、「天然の生けす」といわれる海の幸の宝庫です。これは、「藍瓶(あいがめ)」と呼ばれる急峡で複雑な海底地形が魚介類の格好の住処となっていて、豊かな漁場をつくっているからだそう。さらに、漁場から港までの距離が非常に近いため、鮮度のいい魚介を味わえるのも特徴です。早速、県内でも有数の漁場として知られる新湊漁港がある、射水市の新湊エリアへ。富山駅からは電車でのアクセスのほか、バス1本で移動することもできます。

 まず訪れたのは、隣接する新湊漁港で水揚げされた新鮮な魚介を購入できる「新湊きっときと市場」。館内には、特産のベニズワイガニやシロエビをはじめ、季節ごとにホタルイカ、ブリ、バイ貝など魚介がならびます。お土産の販売のほか、朝獲れの新鮮な魚介がいただける海鮮レストラン「きっときと亭」や寿司屋もあります。

新湊漁港の名物、昼セリ風景

昼セリ
新湊きっときと市場の名物、昼セリ風景

 こちらのもうひとつのおすすめは、「昼セリ見学」。地元では「七時(などき)のセリ」と呼ばれているセリで、朝の漁で獲れたばかりの魚介類が次々とセリにかけられます。「セリ人と買い手の真剣なやりとりを間近で見ることができます」(射水市役所 港湾・観光課 観光振興係 筒口裕基さん)。昼セリ見学は9~5月のみで、毎週水・日・漁港休場日は休み。観光客は事前に予約して、1人100円で見学が可能。

高志の紅ガニを心ゆくまで味わう

紅ズワイガニ
新湊かに小屋の一番人気、高志の紅ガニ

 漁港からほど近くにある「富山新湊漁港 かに小屋」は、2018年にオープンした観光施設。9月から翌5月までは、新湊漁港で水揚げされたばかりの富山のブランド・高志の紅ガニ(ベニズワイガニ)を、大釜で茹でる様子を見学してから食べることができます。その名のとおり、体全体の赤みが強いのが特徴。水圧が高い深海に生息しているため、水分が多く、身はジューシー。上品な甘味が口の中に広がり、カニみそも絶品です。昼セリ見学と高志の紅ガニまるごと1杯プラン(1人税込2500円)は2名1組からオーダーが可能。

漁港鍋
ご飯付きの「漁師鍋」はランチにもおすすめ

 冬場は、高志の紅ガニと富山湾で獲れた新鮮魚介類を漁師風に味つけした、漁港鍋もおすすめです。体がポカポカ温まり、おなかも満足できます。漁港鍋と昼セリ見学プラン(1人税込3600円)で、こちらは3名1組から。どちらも、新湊きっときと市場お買い物・お食事券500円つきで、2022年4月25日まで。

道の駅で話題のシロエビバーガーとお土産を購入

道の駅おみやげ
道の駅 カモンパーク新湊の物産商品

 お土産を購入するなら、品ぞろえのよい「道の駅 カモンパーク新湊」に立ち寄って。なかでも「富山湾の宝石」と呼ばれるシロエビの商品が充実していて、刺身やせんべいが人気です。おいしいシロエビをぜいたくに味わえるのも富山ならでは。ほかに、店舗オリジナル商品や富山限定品など、ここでしか手に入らない名産品もあり、楽しい旅の思い出になりそう。

白エビバーガー
元祖・白エビバーガー

 フードコーナーのイチオシは、多数のメディアに取り上げられ話題となった、元祖・白エビバーガー(税込420円)。サクサクのシロエビかき揚げと、自家製タルタルソースがベストマッチ。あっさり味のわさび味(税込450円)も登場しました。ほかにも、ゆっくり食事ができる、食堂とレストランも併設されていて使い勝手抜群です。

■新湊きっときと市場
富山県射水市海王町1
TEL: 0766-84-1233(昼セリ見学の事前予約は9:00~17:00)

■富山新湊漁港 かに小屋
富山県射水市八幡町1-1100
TEL: 0766-84-8051

■道の駅 カモンパーク新湊
富山県射水市鏡宮296
0766-83-0111(代表)

取材協力/射水市役所 港湾・観光課 観光振興係

取材・文/寺川尚美