長野県松本市の観光で外せないのが国宝・松本城。2021年冬、初めてイルミネーションの舞台になり、神秘的な姿を見せてくれます。隣接する松本城公園や通りを彩る光の演出も美しい、冬の松本をご案内。
松本の冬の風物詩・イルミネーションに松本城も参加
長野県の中央に位置し、城下町の歴史と文化を誇る松本市。北アルプスの山々に囲まれ、温泉や高原の自然にも恵まれた土地柄です。数多い歴史的建造物や史跡のなかでも松本を象徴するのがJR松本駅から徒歩20分、市の中心部にある松本城。現存する天守を残す12の城の中で五重の天守は松本城と姫路城のみ。連結複合式天守といわれる複雑な構造も貴重な国宝です。
その松本城が神秘的な姿に変身するのが、12月1日（水）から2022年2月28日（月）まで実施される「松本市イルミネーション 松本城～氷晶きらめく水鏡～」。レーザーマッピングによってお城が鮮やかに彩られます。
「松本市の中心市街では例年12月から翌2月にかけてイルミネーションを実施し、市民に親しまれてきました。これまで上高地など夏が中心だった松本の観光を冬にも盛り上げることを目的に、今年は松本城のイルミネーションを初めて実施します」（松本市観光プロモーション課 辻本雄汰さん）
光で彩られた松本城が内堀に映る幻想的な光景
「松本城～氷晶きらめく水鏡～」では、松本城の天守、南西の城壁と内堀の植栽をレーザーによる照明と音響とで演出。氷の繊細な輝きを表現した光の粒で松本城を彩り、その光とお城が水面に反射する幻想的な光景が現れます。
オリジナルの音楽が流れる3分間のショータイムを午後6時から9時までの間、20分に1回実施。クリスマスとお正月、氷彫フェスティバル（1月21日～ 23日）、バレンタインデーはそれぞれ特別バージョンの演出に。総合プロデュースを渋谷青の洞窟や東京ミッドタウンなどの実績のあるTokyo Lighting Design合同会社が手がけることでも話題です。
松本城への光の道。イルミネーションと連動したイベントも
「松本市イルミネーション2021－2022」では、松本城に向かう代表的なルートである千歳橋（せんさいばし）～大名町通り～松本城公園にも光が灯ります。
女鳥羽川にかかる千歳橋ではガス灯のレトロな雰囲気をいかし、あたたかみのあるイルミネーションを。大名町通りでは、城下町にふさわしい落ち着いた色味の電球が街路樹にほどこされ、約300mにわたって光の道が松本城公園へと続きます。公園内に入るとそれまでとはうって変わって周囲が暗くなり、配置された行灯照明のゆらめきが天守へおごそかに導いてくれます。
期間中は「城下町が灯る」をキーワードに、イルミネーションと連動したイベントも。松本駅から松本城の中間地点にある松本パルコでは、伊勢町通り側の店頭に6mの巨大イルミモニュメントツリーを設置。本町通り沿い、松本市の新たなランドマークである「信毎メディアガーデン」ではLED照明が壁面をライトアップします。
イルミネーション期間中の各月に1回、キャンドルナイトも予定されており、松本駅前広場などで竹筒キャンドルや蜜ロウソクによるあかりの演出を実施。キャンドルへのメッセージの書き込みや温かいドリンクの提供も行う予定です（12月17日金曜は松本駅前広場、1月・2月は調整中）。また、松本城公園では、期間中の金・土・日曜（年末年始及び1月21日・22日をのぞく）にキッチンカーが登場し、温かい飲食メニューを用意するなど、まち全体が冬の松本を盛り上げます。
松本市冬の恒例イベントで、1月21日(金) ～ 23日(日）に開催される氷彫フェスティバルも見逃せません。県内外の氷彫刻家が夜を徹して彫刻を制作する氷彫コンクールをメインに、氷のジャンボ滑り台も登場。完成した氷の彫刻は松本城を背景に展示され、人々を魅了します。
初めて松本を訪ねる人や、これまで高原や温泉巡りが中心だった人は、イルミネーションとともにぜひ城下町・松本を楽しみたいものです。歴史や文化に触れるなら松本城の見学は必須です。老舗が数多くある大名通りや、なまこ壁の土蔵づくりの街並みが残る中町通りなどで散策も楽しんでから水晶きらめく夜の松本城へ。冬の松本を満喫しましょう！
■松本市イルミネーション2021-2022
期間：2021年12月１日（水）～2022年２月28日（月）※荒天などにより実施を見合せる場合があります
会場：松本城、松本城公園、大名町通り、千歳橋
参加費：無料
主催：さわやか信州松本フェスティバル組織委員会
WEBサイト：松本市イルミネーション2021-2022
【PV】松本城～氷晶きらめく水鏡
＜写真提供・取材協力／松本市観光プロモーション課 取材・文 土倉朋子＞
