―[地方創生女子アナ47ご当地リポート/第5回:牛島奈津子(福岡県)]―
全国47都道府県で活躍する女子アナたちがご当地の特産品、グルメ、観光、文化などさまざまな角度から地方の魅力をお届け。第5回目は元NHK長崎放送局、サガテレビの牛島奈津子アナが地元・福岡県の魅力をリポートします!
みなさん、こんにちは。新しい場所&出会いが大好きな牛島奈津子です。北は北海道から南は宮崎まで、いろいろな場所に住んできましたが、地元は福岡県の太宰府。元NHK長崎放送局、サガテレビアナウンサーを務めていたことを考えると、どうやら九州にご縁があるようです。そんな縁のある九州の中ですが、2019年は「令和ゆかりの地」として、話題に。今回は、令和ゆかりの太宰府市の歩き方を紹介していきたいと思います。
“副駅名”に『令和の里』がついた都府楼前(とふろうまえ)駅
新元号「令和」発祥の地とされている太宰府市ですが、まずはそのゆかりのある坂本八幡宮の最寄駅、西鉄・天神大牟田線都府楼前駅からスタート。ここの駅の“副駅名”にはなんと『令和の里』が付いているんです。参拝客のさらなる増加が見込まれることから、天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に合わせて、副駅名を『令和の里』にしたとのこと。西鉄で副駅名が付けられたのは、初めてだということです。坂本八幡宮は都府楼前駅から徒歩で15分くらいになります。
そこから坂本八幡宮へと向かう途中にあるのが、大宰府政庁跡。国指定特別史跡で、地元では“都府楼跡(とふろうあと)”という呼び名の方で親しまれています。7世紀後半から奈良・平安時代にかけて九州を治め、外交・軍事・経済を担った役所が置かれていたところです。新元号の「令和」が引用された日本最古の歌集『万葉集』の序文を書いた大伴旅人(おおとものたびと)や菅原道真などが長官として赴任しました。
今でも当時の大宰府の大きさを忍ばせる立派な礎石などが残っています。私のオススメの季節は春。桜の花が咲き誇って、お花見スポットとしても人気の場所なんで、桜が満開の時期はスゴくきれいですよ!
1年を通して普段から地元の人たちの憩いの場にもなっていて、子供たちが走り回るにはもってこい! ぜひ立ち寄っていただきたい場所ですね。
そして“大宰府政庁跡”に隣接しているのが「令和」ゆかりの“坂本八幡宮”です。大伴旅人が住んでいた邸宅があった場所が、この坂本八幡宮一帯だろうと推測されています。「令和」の出典は『万葉集』に収められた、梅花の歌、三十二首の序文です。その歌が詠まれた「梅花の宴」が開かれていたのも、この邸宅だろうといわれています。
令和が発表されてからは連休や週末に行くと、神社の前に大行列ができています。私は出直して、平日に行ってきました。地元ですが!せっかくなので、大伴旅人の歌碑(この和歌は「令和」とは関係ありませんが)とともに記念写真を撮ってきました! 当時の「梅花の宴」に思いを馳せつつ、梅の花が咲いた風景を見に訪れるのもいいかもしれません。
やっぱり訪れておきたい“太宰府天満宮”
「令和」にご縁がある場所として、やっぱり行っておきたいのが“太宰府天満宮”です。「学問の神様」として知られる菅原道真が祀られていて、梅の名所としても知られています。梅の季節だけでなく、いつ訪れても四季折々の風景が出迎えてくれ、ほっと和ませてくれます。天満宮の雰囲気が好きです。
そして、太宰府天満宮を訪れたらぜひ食べていただきたいのが名物の“梅ヶ枝餅”です。名前に「梅」と付いていますが、梅の味や香りがするわけではありません。中に、たっぷりのあんこが入っている焼餅で、皮に梅の花の焼き印が入っています。焼き立てはもちろんですが、お持ち帰りしても美味しいです!
普段は白い生地ですが、毎月17日には古代米入りの淡い紫色、25日にはヨモギ入りの緑色の梅ヶ枝餅に出会えます。度々行っている私でも、出くわしたのはそれぞれ1回ずつ。出会えた人はラッキーです!
縁結び“竈門(かまど)神社”でお参り後に食べるハンバークステーキ
次に、オススメしたい太宰府のスポットが“竈門(かまど)神社”です。玉依姫命(たまよりひめのみこと)が祀られていて、古くから「縁結びの神様」として広く親しまれてきました。また、太宰府の東北、鬼門の位置にあることから「厄除の神様」としても知られています。
春には桜、初夏には新緑、秋には紅葉と、訪れる度に違った風景を見せてくれて、心和ませてくれる場所です。私は大きなお腹を抱えて、臨月の頃にも「無事に産まれてきますように……」とお願いをしに訪れました。鳥居をくぐって、御本殿へ出向くまでいくつもの石段を登らなければいけませんので、臨月の私には大変だった記憶があります。それでも悩みがあったり不安があるときにフラッと訪れてしまう場所なんですよね。そしていつも元気をもらって帰ります。
西鉄・太宰府駅から車で10分ほど。太宰府駅から竈門神社へは、コミュニティバス「まほろば号」(料金は100円)が運行しています。
そして、竃門神社でお参りしたらぜひ寄って欲しい場所を最後に紹介します。それはカフェ「人と木」。神社のそば、宝満山の麓にある店はレトロな雰囲気で、素敵な空間で食事を楽しむことができます。人気メニューは、何といっても熱々の鉄板で運ばれてくる「ハンバーグステーキ」。ハンバーグがフォークでもつかめないくらいフワッフワでジューシーで、ほっぺたが落ちるーと叫びたくなるほど美味しいです!
店主にフワッフワの秘密を伺ったところ、「つなぎをほとんど使っていない」と教えてくれました。ほかにも「ハンバーグのソースや野菜のドレッシングは全て手作りしていること、自家栽培の旬の野菜を使っていること」など、こだわりがたくさん詰まっていました。
そしてもう1つ、看板メニューとなっているのが「アップルパイ」です。優しい甘みの“ふじ”をベースに、酸味のある“紅玉”を絶妙のバランスで加えて作っています。一口食べると、リンゴがゴロゴロと入っていて、甘すぎない!きっと甘いものが苦手な方でも美味しくいただけるのではないでしょうか。私は何度もリピートしています。
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カフェ「人と木」
福岡県太宰府市内山609-9
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「令和」ゆかりの地、太宰府で歴史とグルメをぜひ堪能してみてください。
<取材・文・撮影/牛島奈津子(地方創生女子アナ47)>
牛島奈津子さん
福岡県太宰府市出身。NHK長崎放送局、サガテレビで夕方のニュースキャスターを務め、記者も経験。フリーになってからは、結婚披露宴やセミナーなどの司会を担当。’19年夏から宮崎県に住まいを移し、九州エリアの魅力を発信中。また、子供が好きで保育士資格を取得。子供たちにアナウンス教室も開く
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地方創生女子アナ47
47都道府県の地方局出身女子アナウンサーの団体。現在100名以上が登録し、女子アナの特徴を生かした取材力と、個性あふれるさまざまな角度から地方の魅力を全国にPRしている。地方創生女子アナ47公式サイト(https://jana47.com/)