萌え絵やウサギも登場。愛知県豊川市の御朱印巡りで運気アップ

神社・寺院数が日本一の愛知県。今回は、東京からもアクセスのよい「豊川」での御朱印巡りをご案内。運気アップを願う参拝と共に楽しめる紅葉や秋祭り、豊川いなり寿司など、豊川の旅の魅力をたっぷりご紹介。

神社・寺院数が日本一の愛知県で御朱印巡り

豊川稲荷
全国から参拝者が訪れる「豊川稲荷」

 御朱印巡りが人気の愛知県。その理由には、神社・寺院数が国内一であることもあげられます。
「愛知県は、昔は尾張国、三河国と呼ばれており、明治初期の段階で、人口が全国3位と多かった地域なので、自然と神社・寺院も多くなったという説があります。また、三英傑・尾張徳川家が寺院保護に力を入れていたことも一因のようです」(豊川市観光協会 事務局・杉浦幸子さん)

 県内でもぜひ訪れたいのが豊川市。三河湾や本宮山に囲まれた自然豊かな町で、東海道沿いの御油宿や赤坂宿は往時の面影を残しています。自然と風情あふれる豊川での御朱印巡り。おすすめの4スポットをご案内します。

豊川稲荷から御朱印巡りをスタート

豊川稲荷
豊川稲荷の御本殿と御朱印

「豊川稲荷のように大きなお寺や昔からある地域に密着している神社仏閣などたくさんあります。各神社仏閣の特色を現したかっこいいご朱印から、かわいいご朱印までさまざまな種類をいただけます。御朱印を集めていない方でも巡りたくなるような神社仏閣がありますよ」(杉浦さん)

 まずは、日本三大稲荷のひとつで、室町時代に創建された「豊川稲荷」へ。参道の奥には、願いがかなった参拝者が奉納した約1000体以上の狐の像がまつられ、パワースポットとして知られています。1体1体お顔が異なるのでぜひチェックを。ここでは、鎮守である「豐川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)」の御朱印をいただきましょう。豊川稲荷には全部で4種類の御朱印があります。

砥鹿神社はハート形の絵馬も人気

砥鹿神社(里宮)
砥鹿神社(里宮)の社殿・ハートの絵馬・御朱印

 約1300年前から本宮山に鎮座するのが、大己貴命(おおなむちのみこと)をまつる「砥鹿神社(とがじんじゃ)」。創建した里の社殿を「里宮」、標高789mの山頂の社を「奥宮」とし、二社一体の崇敬を集めています。伝統的木造建築のヒノキづくりの社殿は壮観。秋鎮守の社にはケヤキの大樹が茂り、紅葉も目を楽しませてくれる。

 境内では、「すてきなご縁がありますように!」と願いを込めて奉納する「ハート形の絵馬」も好評。時間があれば、里宮、奥宮それぞれの御朱印を拝受しましょう。

菟足神社ではウサギの置物が迎えてくれる

菟足神社
菟足神社の鳥居・ウサギの置物・御朱印

 7世紀後半頃に創建されたと言われ、菟上足尼命(うなかみすくねのみこと)がまつられているのが、「菟足神社(うたりじんじゃ)」。稲の豊作を願った「田まつり」、風に信仰を寄せる「風まつり」が行われ、弁慶の書として伝わる「大般若経」は国の重要文化財に指定されています。

 特に注目は、拝殿内で出会える大きなウサギの置物。写真撮影はOKなのでぜひ記念に。御朱印に記されたウサギの副印にほっこりします。

アニメファンの間で話題の浄泉寺 

浄泉寺
浄泉寺の御朱印と山門

 元イラストレーターの住職さんが描く萌え絵の御朱印で有名なのが、「浄泉寺(じょうせんじ) 」です。毎月、シーズン毎に異なるご朱印を作成しているため、リピーターも多数。御朱印の対応日が決まっているため、住職のインスタグラムでの確認をお忘れなく。

 境内では、田村君と松本君と名付けられた人懐っこい看板猫2匹が迎えてくれるそうです。

自然豊かな豊川は紅葉も見どころ

大和の大いちょう
大和の大いちょうは高さ約25m

 11月下旬頃に黄色く色づき、美しい光景を魅せるのは、地域に親しまれる樹齢100年以上の「大和の大いちょう」。また、ハイキングコースも整備された宮路山(みやじさん)では、晩秋にコアブラツツジの美しい紅葉が見頃に。三河湾国定公園の中に位置しているため、標高362mの山頂からは三河湾をはじめ、東三河平野や渥美半島が眺望できます。11月下旬に開催される「赤坂宿宮路もみじまつり」もお見逃しなく。

秋の一大イベント、豊川稲荷秋季大祭も開催

豊川稲荷秋季大祭
秋の風物詩、豊川稲荷秋季大祭

 豊年を感謝する祭りとして、毎年11月の第3土曜日と日曜日に行われる「豊川稲荷秋季大祭」では、神輿渡御や稚児行列がにぎやかに行われます(2022年の神輿渡御は中止)。境内には、高さ10m、直径5mの一対の大提灯が掲げられることから「大提灯まつり」とも呼ばれ、夕闇とともに点灯される様はとても幻想的。ステージでは大正琴や和太鼓の演奏、境内では豊川いなり寿司大集合! 2022年は、11月19日(土)、20日(日)に開催予定です。

ご当地グルメ「豊川いなりずし」は必食

豊川いなり寿司
具材も豊富な「豊川いなり寿司」

 19世紀初めごろ、稲荷にお供えしてあった油揚げの中にご飯を詰めてすしにしたものが起源とされている「いなりずし」。豊川稲荷の門前では、古くから販売され、いなりずしの発祥の地のひとつとして伝えられいます。甘辛く煮た油揚げとご飯とのバランスがたまらないいなり寿司。現在は、「豊川いなりずし」としてご当地グルメに。市内のお店では、いなりずしの上にみそカツやうなぎをのせたものなど、創作いなりずしも販売されているのでぜひチェックしてみましょう。

取材協力/豊川市観光協会

<取材・文>寺川尚美