福井県坂井市にある北陸唯一の現存天守・丸岡城で、プロジェクションマッピングショーを展開。丸岡城にまつわる伝説をダイナミックな映像で表現した演出は圧巻です。坂井のおすすめグルメと合わせてご紹介します。
月夜に楽しむ丸岡城プロジェクションマッピング
丸岡城は、JR福井駅からバスで約1時間、JR丸岡駅からは車で10分ほど。江戸時代以前に建築された現存12天守のなかでは、北陸唯一のものです。
2021年3月にスタートした、丸岡城プロジェクションマッピングナイト「ヒカリ結び」 。夜の観光地を幻想的に彩るイベントは必見!
「歴史的建造物である丸岡城と最先端技術のプロジェクションマッピングが融合することで、幻想的な世界と丸岡城の新しい魅力を楽しむことができます。映像は毎晩上映しており、無料で見ることができますので、ふらっと気軽にお立ち寄りください」(坂井市生活環境部丸岡支所 主事・田中大士さん)
お天守マッピングは本編3作を季節毎に上映
丸岡城天守をスクリーンに、カラフルな映像が映し出される丸岡城プロジェクションマッピングナイト「ヒカリ結び」。城にまつわる伝説をモチーフに組み立てられたストーリー性のある映像に魅了されます。
「伝説篇」は、丸岡城にまつわる伝説(お静人柱伝説、雲の井竜神伝説)をモチーフに制作。築城当時の時代にタイムスリップしたような没入感が得られる作品に。
地域が誇る個々の魅力が、明るい未来や世界へ繋がっていくことを願って制作された「未来創造篇」。子どもたちの笑顔の写真や、地元中学校合唱部によるコーラスなど、地元の子どもたちと協働で制作した、地域の魅力があふれる作品です。
この記事の最初に掲載した「平和の祈り篇」は、コロナウイルスの感染拡大や戦争など、世の中で暗い話が続くなか、みんなの元気と世界の平和を祈り制作されたもの。復興の象徴であるフェニックスが平和を届けるための旅を表現した作品に。
上映は、毎日20時~と21時~の2回、各約15分。丸岡城天守の北東側壁面に投影されます。本編3作「伝説篇」、「未来創造篇」、「平和への祈り編」は、季節によって上映が変わるため、近況は、HPで確認を。
体を動かして楽しむ公園マッピング
丸岡城の西側に位置するお天守前公園では、人の動きに合わせて光と音が変わる演出が楽しめます。波紋を踏むと魚が跳ねたり、花びらが舞ったりと子どもから大人まで夢中になる、人感センサーつきのプロジェクションマッピングです。
演出の一部には、地元・丸岡高校の書道部が書いた「一筆啓上賞」の入賞作品が浮かび上がるなど、地域と連動した企画も。
上映時間は日没から22時。時期により変動するのでHPを要チェック。
オリジナル提灯で光の演出を体感!
公園内では、オリジナル提灯の貸し出し(有料)も人気。色はピンク、黄、青、デザインはハートと星の6種類。提灯から足元に光のデザインが映し出され、ひと味違った夜の散策が満喫できます。貸し出しはイベント開催時期限定のためHPで確認を。
ゆりの里公園のイルミネーションもおすすめ
ユリやバラの花が咲き誇ることで有名な「ゆりの里公園 」でも、日没から21時半まで華やかなイルミネーショが点灯し、来訪者をいやしてくれます。壁泉に映し出されるプロジェクションマッピングや光のトンネル、7色に変化するパイプのトンネル、大きな鹿のライティングなどさまざまな演出に魅了されて。
越前そばと極上のコーヒーで至福の時間を
そば処・福井県の名物といえば「越前そば」。「そばのうま味や香りは、実の回りの部分に多く含まれますが、なかでも『丸岡産の玄そば』はその比率が他品種よりも高く、県外からも高評価をいただいている貴重な1品です」(田中さん)。
城下の霞ヶ城公園にある「一筆啓上茶屋」では、うぐいす色の実を石臼で丁寧にひいて手打ちした「越前おろしそば」が味わえます。地元産の辛味大根を使用した1皿は、香りも風味も格別。地酒・お菓子・織物を使った小物など、丸岡特産のお土産品も豊富にそろっています。
また、丸岡城のすぐそばにある「城小屋マルコ」は、お城ファンが集まる人気の複合施設。店内には、600冊を超える全国のお城や戦国時代に関する書籍がずらり。甲冑の着付け体験で武将になった気分を楽しんだり、ドリップコーヒーを味わったりと思い思いの時間が過ごせます。
■坂井市公式HPは丸岡城プロジェクションマッピングナイト「ヒカリ結び」
取材協力/ 坂井市生活環境部丸岡支所
<取材・文>寺川尚美